2.5D/リアル世界の異世界リアル
第52話
52
「……ふん。癒美が意気揚々と出て行ったかと思えば、そういうことだったのだな。そうかそうか……。ついに憑々谷が起きたか、そうか……」
腕を組んですたすたと入室してきたスカートスーツの女性教師は、口をあんぐりさせたまま動かない俺をニヤリと見下ろした。
そして彼女は「よしッ!」と、俺の下半身を覆っていた毛布を豪快に剥ぎ取るや、
「ならば早速ッ、わたしと子作り始めるぞッ!!」
「……、はい!?」
「おお、好い返事じゃないか憑々谷! それほど元気なら子種もバッチリだ! わたしもだぞ、今日はお前の子を孕めるチャンスタイムだ!」
「え、ちょ、あっ!? いやあああああああああああああああああっ!?」
じたばたと暴れるも抵抗虚しく、大和先生が俺という馬にあれよあれよと騎乗を完了させた。
(……って、何事ッ!? 一体いかなる事態だこりゃああああッ!?)
「おい。そんな活き活きとするな。気持ちはわかるが脱がしにくいだろうが」
「ぼにゃっ!?」
思いきりグーで殴られた。そしてがばりとスウェットを俺の顔にかかるまでずらされて、結果、上半身真っ裸にされました(震撼)。
「うひぃー!? ひぶぅー!? ひゃぬっー!?」
「……ほう、すでに鼻息まで上げるとはさすがの変態っぷりだな、憑々谷?」
大和先生は俺の両腕をベッドのシーツに押さえつけているようだった。
なお俺の顔はスウェットに覆われているので声が自由に出せなかった。
「わたしの愛を感じるのか? 感じてるんだな? くくっ、正直でよろしい。ならばもっと心地よくしてやろう―――」
ムニュっとした感触が落ちてきた。
(……へ? これってまさか……。まさかですかッ!?)
「どうだ? これがわたしのおっぱいだぞ。ずっしりしているが柔らかいだろう? 早く揉みたいか? ん?」
「ぶごぅー!?」
は、早く揉みたいか、だと!?
ははッ、ンなわけあるかってんだよ!
(あんたのはな、マジのマジで触りたいとすら思わんわッ! 某ノベルゲーに登場する樋口っち並にこちらから願い下げなんだよ!)
トピアと俺になにをしたか忘れられては困る!
もちろんこれは大真面目な話だ!
「うっ! つ、憑々谷、そんなに頭をモゾモゾさせるなよ……。安心しろ、このおっぱいはお前の所有物だ。お前から逃げたりなどしない」
というかむしろ(おっぱいが)追いかけてきそうだよなぁ!?
俺が全力で(おっぱいから)逃げてるのになぁ!?
「あーわかったわかった、お預けプレイはこれくらいにしといてやる―――」
と言い、大和先生が上体を起こした。
俺はおっぱいの感触がなくなってすぐ、彼女にスウェットを半ばまで戻された。
またその時には。
俺の目の前に彼女の白い谷間がしっかりとご用意されていて。
「さぁ、好きなだけ揉むといい」
「誰が揉むかッ!!」
……あれ?
俺ってば今、それはもう不本意なことを言わされてるんですが。
だ、だがこの女のはなにをされたって揉まんっ(断固)!
「だ、だいたいだなぁ!? 他人の家……それも教え子の部屋でヤろうとか、頭おかしいんじゃねえのか!? ンなマジキチなあんたは、やっぱ余裕でチェンジなんだよ!」
「ん? おかしなことを言う」
「なにがおかしいんだよ!?」
「ここはわたしの部屋だぞ?」
「ギャップ萌えー! だがチェンジ!!」
俺は腕をクロスさせてバッテンを作ってみせた。もちろんどんな反応されるか戦々恐々だったが、俺の純血をこの暴力女から守るのは、最重要かつ喫緊の課題だった。
そんな反骨精神フルスロットルの俺に。
しかし大和先生は嫣然としてひとつ微笑むと、
「ずいぶんとご立派に拒否するじゃないか。それが恩人に対する態度なのか?」
「…………。は? オン……ジン?」
目を点にする俺。
オンジンと読む単語を思い浮かべるが、ひとつしかなかった。
恩人。だが絶対にありえない。
「あぁ、わたしはお前の大恩人なのだぞ? それを考えたらわたしの中に子種を注ぐなど安い安い……」
「いやなに言ってんだ!? 俺がいつあんたに恩受けたよ!? 受けたのは暴力だけだろうがッ!」
まるで怒りという炎に油が注がれたかのような心境だった。
咄嗟に俺はもう1発大和先生の眉間にぶちかましてやろうかと拳を固く握り込んだが、
「先生、そこで一体なにを?……憑々谷君が起きたんですか?」
「……は? と、トピア!?」
大和先生の背後、部屋の様子を覗いている新たな人影。
それは俺が見間違えるはずもなく、トピアその人だった……!!
「はい。もちろんトピアはわたしですが。……せっかくのお楽しみを、お邪魔してしまいましたか?」
「いやいや、そんなわけないだろう!? お願いだ、助けてくれ! このままじゃあ、このままじゃあ……! この暴力女が俺の初めての相手になっちまう!!」
「くく、素晴らしいことじゃないか。大恩人に童貞を捧げて恩返し」
「あんたはもう黙ってろ! ってか、ヤらしく腰振り出してんじゃねえッ!」
ベッドが激しく軋み始める中、俺は必死の思いでトピアに視線を送った。
決して俺にはその気はないのだと。大和先生を止めて欲しいのだと。彼女に強く訴えかけた。
―――だが。
なぜかトピアはその場に留まったまま、困ったように頬を掻くと、
「……えっと。まぁ、はい……。わたしは結構お似合いだと思いますよ……?」
「!? と、トピアたぁん!?」
どったのトピアたん!? 俺を裏切るのか!?
はっ!? もしや大和先生に脅されてるのか!? だから俺を見棄てるのか!?
(えっ、じゃあ俺は好きだった人に背中を押される形で……このまま大人の階段を上らされちゃうのか!?)
なにこの究極的なバッドエンド!?
ひとまずトゥルーバッドエンドと名付けてもいいかッ!?
「ふ、ふふ……ふふふふ! ようやくだっ、ようやくわたしは愛すべき男と合体し、家族を作れるっ! ウェディングドレスに胸を張って袖を通せるのだッ!」
ああもう俺と結婚する気満々なのかよ!
このイカれた先生、いくらなんでもキャラ崩壊しすぎだろう!
(そして気づいてしまった衝撃の事実! 胸を張らなかった時が―――、一応ウェディングドレスに袖を通してみたことが、あるんかよっ!?)
や、やべぇぞ! なんだか大和先生が可愛くみえてきたんだがっ!
でもやっぱりイヤだああああああああああああああああああ(切実)!!
「はぁ、はぁ! た、ただいまー! 憑々谷君、コーラとメントス急いで買ってきたよー……って。え、ええええええええええええええ――――ッ!?」
…………おうお帰りだ癒美!
ほんじゃま、コーラとメントス、今すぐ俺の口にぶち込めや(狂乱)!!
「……ふん。癒美が意気揚々と出て行ったかと思えば、そういうことだったのだな。そうかそうか……。ついに憑々谷が起きたか、そうか……」
腕を組んですたすたと入室してきたスカートスーツの女性教師は、口をあんぐりさせたまま動かない俺をニヤリと見下ろした。
そして彼女は「よしッ!」と、俺の下半身を覆っていた毛布を豪快に剥ぎ取るや、
「ならば早速ッ、わたしと子作り始めるぞッ!!」
「……、はい!?」
「おお、好い返事じゃないか憑々谷! それほど元気なら子種もバッチリだ! わたしもだぞ、今日はお前の子を孕めるチャンスタイムだ!」
「え、ちょ、あっ!? いやあああああああああああああああああっ!?」
じたばたと暴れるも抵抗虚しく、大和先生が俺という馬にあれよあれよと騎乗を完了させた。
(……って、何事ッ!? 一体いかなる事態だこりゃああああッ!?)
「おい。そんな活き活きとするな。気持ちはわかるが脱がしにくいだろうが」
「ぼにゃっ!?」
思いきりグーで殴られた。そしてがばりとスウェットを俺の顔にかかるまでずらされて、結果、上半身真っ裸にされました(震撼)。
「うひぃー!? ひぶぅー!? ひゃぬっー!?」
「……ほう、すでに鼻息まで上げるとはさすがの変態っぷりだな、憑々谷?」
大和先生は俺の両腕をベッドのシーツに押さえつけているようだった。
なお俺の顔はスウェットに覆われているので声が自由に出せなかった。
「わたしの愛を感じるのか? 感じてるんだな? くくっ、正直でよろしい。ならばもっと心地よくしてやろう―――」
ムニュっとした感触が落ちてきた。
(……へ? これってまさか……。まさかですかッ!?)
「どうだ? これがわたしのおっぱいだぞ。ずっしりしているが柔らかいだろう? 早く揉みたいか? ん?」
「ぶごぅー!?」
は、早く揉みたいか、だと!?
ははッ、ンなわけあるかってんだよ!
(あんたのはな、マジのマジで触りたいとすら思わんわッ! 某ノベルゲーに登場する樋口っち並にこちらから願い下げなんだよ!)
トピアと俺になにをしたか忘れられては困る!
もちろんこれは大真面目な話だ!
「うっ! つ、憑々谷、そんなに頭をモゾモゾさせるなよ……。安心しろ、このおっぱいはお前の所有物だ。お前から逃げたりなどしない」
というかむしろ(おっぱいが)追いかけてきそうだよなぁ!?
俺が全力で(おっぱいから)逃げてるのになぁ!?
「あーわかったわかった、お預けプレイはこれくらいにしといてやる―――」
と言い、大和先生が上体を起こした。
俺はおっぱいの感触がなくなってすぐ、彼女にスウェットを半ばまで戻された。
またその時には。
俺の目の前に彼女の白い谷間がしっかりとご用意されていて。
「さぁ、好きなだけ揉むといい」
「誰が揉むかッ!!」
……あれ?
俺ってば今、それはもう不本意なことを言わされてるんですが。
だ、だがこの女のはなにをされたって揉まんっ(断固)!
「だ、だいたいだなぁ!? 他人の家……それも教え子の部屋でヤろうとか、頭おかしいんじゃねえのか!? ンなマジキチなあんたは、やっぱ余裕でチェンジなんだよ!」
「ん? おかしなことを言う」
「なにがおかしいんだよ!?」
「ここはわたしの部屋だぞ?」
「ギャップ萌えー! だがチェンジ!!」
俺は腕をクロスさせてバッテンを作ってみせた。もちろんどんな反応されるか戦々恐々だったが、俺の純血をこの暴力女から守るのは、最重要かつ喫緊の課題だった。
そんな反骨精神フルスロットルの俺に。
しかし大和先生は嫣然としてひとつ微笑むと、
「ずいぶんとご立派に拒否するじゃないか。それが恩人に対する態度なのか?」
「…………。は? オン……ジン?」
目を点にする俺。
オンジンと読む単語を思い浮かべるが、ひとつしかなかった。
恩人。だが絶対にありえない。
「あぁ、わたしはお前の大恩人なのだぞ? それを考えたらわたしの中に子種を注ぐなど安い安い……」
「いやなに言ってんだ!? 俺がいつあんたに恩受けたよ!? 受けたのは暴力だけだろうがッ!」
まるで怒りという炎に油が注がれたかのような心境だった。
咄嗟に俺はもう1発大和先生の眉間にぶちかましてやろうかと拳を固く握り込んだが、
「先生、そこで一体なにを?……憑々谷君が起きたんですか?」
「……は? と、トピア!?」
大和先生の背後、部屋の様子を覗いている新たな人影。
それは俺が見間違えるはずもなく、トピアその人だった……!!
「はい。もちろんトピアはわたしですが。……せっかくのお楽しみを、お邪魔してしまいましたか?」
「いやいや、そんなわけないだろう!? お願いだ、助けてくれ! このままじゃあ、このままじゃあ……! この暴力女が俺の初めての相手になっちまう!!」
「くく、素晴らしいことじゃないか。大恩人に童貞を捧げて恩返し」
「あんたはもう黙ってろ! ってか、ヤらしく腰振り出してんじゃねえッ!」
ベッドが激しく軋み始める中、俺は必死の思いでトピアに視線を送った。
決して俺にはその気はないのだと。大和先生を止めて欲しいのだと。彼女に強く訴えかけた。
―――だが。
なぜかトピアはその場に留まったまま、困ったように頬を掻くと、
「……えっと。まぁ、はい……。わたしは結構お似合いだと思いますよ……?」
「!? と、トピアたぁん!?」
どったのトピアたん!? 俺を裏切るのか!?
はっ!? もしや大和先生に脅されてるのか!? だから俺を見棄てるのか!?
(えっ、じゃあ俺は好きだった人に背中を押される形で……このまま大人の階段を上らされちゃうのか!?)
なにこの究極的なバッドエンド!?
ひとまずトゥルーバッドエンドと名付けてもいいかッ!?
「ふ、ふふ……ふふふふ! ようやくだっ、ようやくわたしは愛すべき男と合体し、家族を作れるっ! ウェディングドレスに胸を張って袖を通せるのだッ!」
ああもう俺と結婚する気満々なのかよ!
このイカれた先生、いくらなんでもキャラ崩壊しすぎだろう!
(そして気づいてしまった衝撃の事実! 胸を張らなかった時が―――、一応ウェディングドレスに袖を通してみたことが、あるんかよっ!?)
や、やべぇぞ! なんだか大和先生が可愛くみえてきたんだがっ!
でもやっぱりイヤだああああああああああああああああああ(切実)!!
「はぁ、はぁ! た、ただいまー! 憑々谷君、コーラとメントス急いで買ってきたよー……って。え、ええええええええええええええ――――ッ!?」
…………おうお帰りだ癒美!
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