聖戦

ヤマネコ

第2話 竜騎兵

「第1陣、出撃せよーっ!」

「オォーッ!」

第1陣は出撃した。

「我が兵士達よ、敵将バグロムと邪神を討ち、この世に再び平和を取り戻すぞ!」

「オォーッ!」

一方、オーガ軍本陣では...

「バグロム様、何故あの二人を出撃させたのですか?」

「何故なら、俺らは戦力不足だからだ。」

「戦力不足っと言いますと?」

「だから、あのオーガ四人衆がいないからだ。あの頃は四人衆を味方につけていたから我らはあの憎っくきルシフェルの戦士共と対等に戦えたのだ。」

「そういうことでしたか。なら納得できます。」

「おっ、奴らがやっと我が軍を攻め始めたか。おい、お前。あいつらに増援を送れ。」

「了解です。」

「面白くなってきたぞ。くっくっくっ、はっはっはー!」

「ムウ様、敵の増援が来ます!」

「構わぬ!とにかく、ラグベルト将軍とグレン将校の軍が奇襲攻撃を仕掛けるまで、耐えるぞ!」

「ははぁーっ!」

「ラグベルト、グレン、今だ!」

「了解!」

「了解!」

ドドドド

「やっと来たか。総員撤退!」

「了解!」

「くそっ!奴らが奇襲攻撃を仕掛け来たぞー!」

「ワァァッ!」

オーガ兵は混乱し、逃げ惑った。そして、トーレス将軍の弓兵によってオーガ軍は殲滅された。

「国王様、作戦は成功しました。」

「成功したぞーっ!」

「くそーっ!奴らの奇襲攻撃で我が軍が殲滅されてしまった。バグロム様、どうします?」

「あれは用意できたか?」

「はい。」

「バグロム様、失礼ですがあれとは何ですか?」

「竜騎兵さ。」

「その手がございましたか。でも、竜騎兵隊を率いる将は誰でございますか?」

「お前がやれ。」

「私が、ですか?!」

「竜騎兵隊、準備はできたか?」

「はい。」

「竜騎兵の者共、今からお前達の将はこいつに決まった。だから俺じゃなく、こいつに従ってくれ。分かったな?」

「了解!」

「では竜騎兵隊、出撃!」

「オォーッ!」

「報告!国王様、本陣前方より空を飛んだ騎兵がこちらに向かってきております!」

「なんじゃと!」

「我らの目的は国王を射殺する事だ、周りの奴らは殺さず国王を射撃する事だけを考えろ。分かったな?」

「了解!」

「射撃用意!」

その時、グレンが国王の元へ駆けつけてきた。

「ハァッ!」

「打て!...」

グレンは錬金術で竜騎兵を全滅させた。そして、その伝令がバグロムの元に届いた。

「そんな馬鹿な、あの竜騎兵がやられたなんて。ゆ、許せん!あの憎っくきルシフェルの戦士をこの手で必ず殺してやる!」

「どうしますか?」

「全軍出撃準備!儂がこの軍を率いる、良いな?!」

「了解!」

バグロムは怒りに燃え、ついに全軍出撃させた。

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