異世界に転生したら異能が目覚めた

くろまめ

第6話 ダンカの町

「あれ、僕は確かゴブリンに殴られて…気を失っていたのか。う〜頭が痛い」僕が体を起こす。頭がズキズキ痛む、相当な勢いで壁に叩きつけられたのだろう。勇太がどうなっているか心配で、洞窟を見回してみる。そこにはよく分からない光景があった。四つん這いで凍っているゴブリンとその横に倒れている勇太。

「えっと、これは一体?多分勇太が一人でやったんだと思うけど。とりあえず勇太は大丈夫そうだな」勇太の近くまで行くと寝息が聞こえる。魔力を使いすぎて、寝てしまったようだ。クレスはゴブリンを見ると驚く。「えっ!これ完全に凍ってるよね?
まぁ、そりゃこんだけやったら倒れるよね」僕は、勇太の方をちらっと見る。「でも、こんなでかいゴブリンをどんな魔法を使って凍らせたんだろう?」そんな事を言いながら僕は、勇太がいつ起きてもいいように準備をしていく。

いろんな事をしていると勇太が目を覚ます。「あっ、起きた?すごいじゃないか!あんなにでかいゴブリンを倒すなんて!」「お、おう。でも戦ってる時の事はあんまり覚えてないんだよなー」「そうなの?」「うん、確かクレスを助けて本気でやらないといけないと思って……すまん、ここからはあのゴブリンに氷魔法を流し込んで凍らせた事しか覚えてないんだ」「ん、そう言えばどうやって僕を助けたの?」「あーそれがなあんまりよくわかんなかったんだ。
なんか、この世界に存在している全ての生物や物質の時間が止まったような感じがして。まあ、実際にゴブリンとかも動きが止まってたから今がチャンスと思って急いでクレスをゴブリンから離してって言う感じで助けたんだけど、なんでゴブリンが止まったのかはわかんないだわ」「世界の時間が止まった?」もしかして勇太は異能の力を持っているのか?でも、異能の力の発現は何百万人のうちの1人なはず、しかも時間系の異能なんて聞いたことないしあったとしたらすごく珍しい能力だ。
さらに、能力が進化したら世界の理をも変えてしまう恐れがある。そんな事を考えた結果、勇太には伝えなきゃいけないと思いこの事を伝える。

「勇太、その力の事は誰にも言ってはいけないよ」「この力について何か知っているのか?」「勇太の力は異能と言われている力だよ」「異能?異能ってなんだ?」「異能とは何百万人の1人という確率で発現する非常に強力な力で、使い方を間違えてしまえばこの世界を破壊するほどの力があるんだよ。」「そんな力がなんで俺に?」「それはわからないけど、勇太の異能の力は時間系のはずだよ。だけど、勇太はさっき能力に目覚めたばかりだから思うようには使えないと思うよ。」「異能が強力な力という事はわかったけど、どうして誰にも言ってはいけないんだ?」「それはね、時間系の異能というのは多分誰も知らないと思うし研究者達が勇太を狙うと思うからだよ」「なるほどな、確かに時間停止は世界に影響を与える力だ。そんな力を研究者がほっとくわけないか」「だから、能力を使ってもいいけれどむやみに人に自分の能力を教えない方がいいよ。」「分かった。よし!この話はここまでとしてコイツどうする?」俺はそう言って凍ったゴブリンを指差す「ゴブリンはダンカの町に持っていこうかと思ってるよ」「ダンカ?」「ダンカの町は貿易が盛んで、よく冒険者達が倒したモンスターの買取などをしている町なんだよ」「へーそれじゃあ、明日持っていくか」いろいろあって気づかなかったが外はもう日が沈んでいて暗くなっていた。
「そうだね、もう休もうか」いろいろあった一日だった。明日も楽しく旅ができたらいいな。なんて思いながら俺は目を閉じる。

今回はここまでです!
前回から結構経ってますね、すいませんm(_ _)m
生活になっていろいろ大変なこともありますが最低月一ペースを守りたいと思います!
それではまた次回で会いましょう!

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