悪役令嬢登場! ~伝説の召喚士は転生して最強を目指すそうです~

ノベルバユーザー313607

1 最初の友達

[前回のあらすじ]
入試に受かった俺は、入学の許可を得た。
ところまでは良かったのだが、俺は初日から
隣の人の名前を見忘れるという陰キャロードまっしぐらの失敗をおかす
でもまぁ、俺ってなんか凄い力があるみたいだし、
多分大丈夫だ......たぶん




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翌日、俺にモテ期が到来した。理由は俺が何か珍しい力をもっているからであろう。
俺の知名度はこの学校では凄まじい。
現に今俺は、俺が学校に登校したことを知った野次馬たちに囲まれているのだった。


「ねぇ君、ここにサインしてくれないかな? 俺の妹が君のファンなんだ」


バシャパシャ写真を撮ってくる野次馬たちを顧みず、
俺に話しかけてきた度胸のある先輩がいた。
この人とは良い関係が築けそうだ。


「いいですよ。...はい、こんな感じで良いでしょうか」




「ありがとう、きっと妹も喜ぶよ..あ、そうだ!
名前をまだ言ってなかったね。三年一組の三上ハヤトだ。
妹も含めてこれから宜しくね」


「こちらこそ宜しくお願いします。三上先輩!」


何だろう。ようやく普通の人に出会えた気がする。
まぁ隣の人がちょっと変なだけか。
そう思いながら俺と先輩が握手した時だった


「俺にもそいつと同じサインをくれよ!」
「私にも!」


いきなり汚い濁流の如く、野次馬たちが迫ってきた。
まずい、こんな人数のサインを書いていたらHRに間に合わない。


そんな中で、この状況でサインをねだってしまった責任を感じたのか


突然、入学初日に俺も使った本と同じような物を取り出し、宙に浮かせた!!
それだけではなく、勝手に本が開いて、彼は呪文を唱え始めた。






「#%%%%&%%%%...」


何を言っているのかわからなかったが、その効果だけはすぐにわかった。
彼らの動きがスローモーションになったのである。...いや、チートかよ!!


「今のうちに逃げるんだ!!」


俺は頷き教室に向かって走り出した。
イケメン先輩のお陰で、何とか俺は教室に遅れること無く到着したのだった


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HRが終わったあとすぐに先生が各々自己紹介するよう命令した。
そこでようやく隣の人の名前が判明したのであった。とりあえず一安心である。


「ヴァーナ-ドラクュー」 と言うらしい。


え?なんで彼女だけ外国人なんだ!って?
親が魔物か何かなのだろう。
魔王に従えるのではなく、人間と共に戦った良い奴がいたので恐らくその子孫である


どおりで、初めて会ったとき、他とは違うオーラを感じたわけだ




...と、俺の悩みが一つ消えたところで、俺たちは今、なにをしているかというと
担任の先生が用意してくれた、仲を深めるためのおしゃべりタイムである。




「改めて宜しくね...えっとぉ...」


「あぁ、ヴァーナで良いわよ。こちらこそ宜しく」


笑顔でフォローしてくれた。やっぱり気が利く子だなー


さて、せっかく先生が用意してくれた時間なので、今聞けることは聞いておこうか
といっても突っ込みどころが多すぎる...!
まぁ..しょうがない。


あまり無理に質問攻めするのは失礼だし、ここは一番気になった所を聞くか


「ヴァーナちゃんってさ、なんでそんな派手な私服なの?」


「もしかして..目立ってる...?」


「うん」


俺は正直に言った。
目立ってしまう原因は美人なのもあるのだが..


「私..実力審査でこの学校受けたんだけどさ、その時に先生に、筆記試験合格者と比べるために私服で来てほしいって言われたの。それで..親がこれにしなさいって勧めてきて...」




へぇー、実力審査で...え!!?


普通、よほどの力か能力がなければ実力審査は受けられないはずなのだが
ということは、彼女は紛れもない天才ということか。
彼女のような私服の生徒はまだこの学校で見てないので
俺と同じく何か特殊な能力を持っているに違いない




「でもまぁ、似合ってるからいいんじゃない?」




「ありがとう、そう言ってくれると気が楽になるわ」
あと..お願いが一つあるんだけど」


「まぁ、俺のできる範囲なら」


「そのぉ..お友達になってくれない?」


あ、なんだそんなことか。
てっきり、下僕になれとか言われるのかと思った。
それくらいなら..


「俺で良ければ全然構わないよ」


こうして何とか俺は入学して2日目に友達を作ることに成功した
これで安定した生活が送れる.......




と、思っていた













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