地球で独身貴族を貫いたお爺さん(元ラノベ作家)は異世界転移して賢者になるそうですよ

ノベルバユーザー313493

手紙と王様

 「あるぞとっておきのやつがのう」


 ストレージー収ー


 「おお、さすがじぃちゃん。これでらくになったぜ」
 「うんうん、適当にいってみたんだけどさすがだね、お爺ちゃん!」
 「じゃろ!じゃろ!これすっごく便利なんじゃ。他にもいろいろ入ってるんじゃよ」
 「すごいですねこれは。私も使えたら・・・」 


 確かにこれはべんりじゃ、地球で使えたら引っ越し業者なんかして、ものすごく儲かったじゃろうに・・・
 まぁそもそも向こうには魔法がないからのぅ、


 「さってと、今日はここで野宿だな」
 「じゃあじゃあ今日はこのハリ熊虎の肉!このお肉食べたい!」
 「それはとっておきましょう。それなりの値打ちがしますので。すみません赤羽さんこちらももってもらっていいですか?」
 「ん、構わんぞ」


 美味しいなら少し食べてみたかったが・・・まぁまたの機会とするかのう。


 「いいじゃねぇか一体くらいまだ沢山いるんだからよ、祝いだ祝い!それにゆうて五千位にしかなんねぇよ」
 「そうですが・・・」
 「ほら、さっさと食うぞ!」


 火を起こし拾ってきた枝をくべるとまん丸で大きな骨付き肉を四本焼く。更に火の中に香草を入れて肉に薫りをつけると完成じゃ! 
 名付けてハリ熊虎の丸焼き。ってそのまんまじゃな


 「んん!!おいひい《おいしい》!おいひい《おいしい》よお兄ちゃん!!」
 「はいはい、わかったからよ食べ終わってからしゃべれ」


 夕食を終えるとワシらはそのまま寝ることにした。もちろん魔法でプカプカ浮きながらじゃ、結界もはってあるから敵に警戒することもなく安全に寝られる。


 「じゃあお爺ちゃん、ガジル私達水浴びしてくるからこのよろしくね」
 「おうよ!任せとけぇい!」
 「ガジルは間違っても覗きに来ないように!」
 「なあじいちゃん、俺そんなに信用ないかな」
 「まあしょうがないのう、前科があるわけじゃし」
 「そっか~。ん、ちょっくらトイレいってくる」


 暫くの転がりながらまつ、こうして空を見上げると地球もこっちも何一つ変わらないのにのう。朝は日が昇り、夜は月が昇る。あ、でもこっちの方が星はきれいかもしれないのう。
 とにかく今はかなり充実している。余生を過ごすには二つとない最高な場所じゃ。


 「ガジル!?その顔どうしたんじゃ!!」
 「あ~じいちゃん心配いらねぇよ。ただおいたがすぎただけだ」  
 「お兄ちゃん、水浴び覗きに来てたからちょっと聖さんにお説教されただけだよ」 
 「赤羽さんしっかりみててくれないと困りますよ。記憶がなくなるくらいまで殴るのって以外と大変なんですからね」


 記憶、なくなるくらいまで殴られてたのか・・・よく生きておったな。


 「ああ、今度からは気を付けとくよ」


 とりあえずこのままでは可哀想なので回復魔法をかけて置く。
 そして荷物をまとめると大助達は町へ戻った。


 「お疲れさまでした。こちらが報酬の五万ギルです。あとは買い取った分とあわせて・・・三十三万六千ギルになります。それにしても沢山刈りましたね。もしかしてあそこら辺のはいなくなってしまったのでは」
 「まぁ俺達にかかればこの程度朝飯前まえだぜ!」
 「よくゆうよお兄ちゃんは、運んだのお爺ちゃんだし。途中からお兄ちゃんへばってたじゃん」
 「そ、そおだったっけかな~」
 「あ、あとこれを赤羽さんにとあづかっております」


 しっかりと封蝋がされた手紙じゃ。あけてみると中から更に一回り小さな手紙が出てきた、それにも封蝋がされておる。しかもこれは国王のものじゃ。封蝋のデザインがお城の上でなびいている旗と同じだったから直ぐにわかった。


 「すまんのう、少しここでは開けない方がよさそうなものだから宿に戻ることにするよ」
 「ん、じゃあ俺たちも戻るか。どうせやることねぇしな」
 「そうだよそうだよ、お爺ちゃん一人じゃ寂しいでしょ!」
 「そうですね赤羽さん一人で行かせる訳にもいきませんしね」


 早速宿に戻って封をあける。中には一枚の真っ白な紙が入っていた。わずかに酸っぱい、レモンの匂いがする。


 「なにも書いて無いですね。いたずらでしょうか」
 「いや、これはあぶり出しってゆうやつじゃろ」
 「なんですかそれ?」
 「ん、まぁみてみな」


 ワシは小さな火を出すとそれで紙をあぶってみた。すると案の定文字が浮かび上がる。 


 カタール・カムタール様へ。


 この度の転生おめでとうございます。つきましてはお名前をお伺い致したく、誠に恐縮でございますがどうかお城へ起こしになってはいただけないでしょうか


 「なにこれ?ちょ、どんないたずらだよ。わざわざ隠してまで言いたかった事がこって」
 「でもでも、この手紙の宛名カムタールってなってるよ。もしかしてこれ国王様にあてたものだったんじゃないの」
 「でも今の国王様はカタールって名前じゃないけど・・・」
 「ワシ、ちょっとお城へいってくるわ」
 「届けるなら俺らもついてくぞ」
 「いや、ワシ一人でいってくる」


 とりあえずまだ黙っていた方がよさそうじゃ。カムタールがこの国の名前と言うことは。もしかしたらオリジナルは・・・
 大助は一人手紙を持ってお城へ行く。門番をしていた一人の騎士に手紙を見せると慌てたように門が開かれ中を案内された。
 さすがお城だ。庭園には色とりどりの花が咲き誇り夕暮れの日差しにあてられて美しく輝いていた。花のアーチをくぐり抜け噴水の横を抜けると一つの立派な門が出てきた。前には誰かがたっている。


 「カタール・カムタール様ようこそおいでくださいました。どうぞ中へお入りください」


 そう、高そうな服に身を包んだ壮年の男性に案内されるがまま逸失にやってくる。


 「どうぞお掛けください。初めまして、私カムタール王国第181第国王デローナ・カ・カムタールです。この度はご転生おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます」
 「初めまして、ワシは赤羽大助と申します。国王陛下どうかお座りください」
 「陛下などお止めください。私はあなた様の子孫なのですから」
 「・・・ここは驚いた方がいいのかのう?あとその話し方はやめてくれんか、ワシはそんなに偉くないし、国王ともあろう方がそんな低い姿勢をしてはなめられてしまう」
 「それも、そうですね。では赤羽さんと呼ばせてもらいます。私のこともデロと、友人のように呼んでください」


 デロ・・・か、なんか出ていけと言ってるみたいでやじゃのう。まあ仕方がないが。


 「━━━━━それはそうと、赤羽さんの残した屋敷がいくつか在るのですが、どうされますか。もちろん管理費はこちらで持ちますので住むのであれば使用人を何名か雇いますよ」
 「う~む、じゃあ一件ほどお願いしてよいかのう?」
 「では・・・」


 十七件ほどあるなかから一番面白そうな家を選んで頼んだ。


 「では直ぐに住めるように手配しておくよ」
 「すまんのう。この礼はいつかするから」
 「いいさ。またいつでも来てくれ。じゃあな」


 ん、有意義なじかんじゃった。にしても、まさか王様だったとは・・・。ワシは今まで何をしてきてたんじゃろうか。
 それに、このことどう説明するか。

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