if中二病が異世界転移したら━改訂版━
遠征先で
「よし、じゃあお前ら自己紹介しろ」
「そうですね。私は第三団団長補佐序列5位のステュ・アールと言います。武器は剣をよく使います。宜しくお願いします」
「私は~第三団所属序列21位のぉ~ティア・ピーチですぅ~武器はぁ~ランベルトとぉ~同じぃ~双剣ですぅ~。宜しくね~」
「拙者最上参造と申す。第三団、序列61位。武器は刀を使うでござる。宜しく頼むでござる」
俺も自己紹介をする。なんと言うかアールさんはヒナタさんを柔らかくしたような堅すぎない、執事みたいな感じで。
ピーチさんは全体的におっとりした優しいおねぇさんといった感じだ。
最上さんはまぁ口調からわかる通り完全に武士だ。ちなみに馭者をしてくれている。
皆好い人そうだ。
「なぁランベルト序列ってなんだ?」
「まだ言ってなかったな。宮廷魔術師には、いや騎士団もだが序列があるんだ。序列は大まかな役職を決めるのに使われる。
例えば一位の人から順番に団長とか副団長とかな。まぁ団長、隊長は過去の功績を甘味して決めるからあんまり関係ないんだけどな。簡単に言うと力の強い順だ。
宮廷魔術師団はあんまり気にしてる奴はいねぇが騎士団は気にしてる奴が多いな。誰が誰より強いとかな」
「へぇ、じゃあ俺は何位なんだ?」
「そりゃまだ解らねぇな、でも多分5位以内には入ってるだろうよ。なんせ俺と引き分けたんだからな。まあもうすぐ序列戦があるし直ぐにわかるさ。ちなみに騎士団の方はお祭りみたく闘技場で大々的にやるが俺達は内輪でこっそりやるんだ」
へぇ~面白そうだ。時間があったら見に行こうかな。
「間宮さんランベルトと引き分けたのですか!?」
「あ、まぁ‥‥‥はい。最初の方は手加減されてましたけどね」
「最初の方はと言うことは最後は本気だったのですか」
「そうだぜ。間違いなくお前より強ぇぞ」
「本当ですか!ランベルトと互角、性格もまともそうだ。これは頼もしい。宜しくお願いしますね」
「まともって‥‥‥ランベルト、よろしくお願いします。そういえば今回はどこへ行くんですか」
「聞いてなかったのですか?今回向かうのは旧帝都、古都です」
てことはアンデット退治か、確かに魔装術が使える俺達が適任か。
「なんでも危険度5クラスの魔獣が多数確認されたようです。なかには雷虎もいたとか」
「なるほど、それで」
魔獣はアンデットになると強力になる。ただ魔法の攻撃にはめっぽう弱くなるのが一般的な特徴なのだが、ごく稀に魔獣固有の魔法を使えるままアンデットになる物がいるのだ。そいつらは魔法の攻撃でも倒せないのだ。魔法と物理両方で頭を攻撃しなければならない。厄介なやつらなのだ。
雷虎は生きていれば危険度5の中でも上位クラスの魔獣、それがアンデットになったと言うだけでも厄介なのに、もし魔法が使えたら災厄級の魔獣と言うことになる。
ちなみに災厄級は一体で要塞都市を壊滅させられる魔獣をさす。
「はい、ですから私達の任務は雷虎の捜索および討伐、他アンデットの討伐、ついでに古都の調査です」
「なるほど、ありがとうございます」
「いえ、これも私の務めの内です。本来は団長の仕事なのですけどね!」
おぉ、怖い。これは怒らせない方がよさそうな人だ。
古都までは一週間かかるそうでそれまでは馬車の旅だ。俺は暇なので魔力を使いすぎない程度にマギアエルガレイオンを造る。と、言っても使いすぎない為に三時間に一つが限度なのだが。
馬車に揺られること数時間。やっと一つ目が完成した。
「ねぇ~もしかしてぇ~それってぇ~」
「はい、魔法道具ですよ」
「お、竜次そんなのまで出来るようになったのか!もう宮廷魔術師団辞めて鍛冶屋になった方がもうかんじゃね?」
「そうですよ。て、いうかランベルトと引き分ける実力を持って、更に魔法道具まで造れるとかもはや化物ですね」
俺をヤツと同じ括りにするな!と、声を大にして言ってやりたいがそこは大人、ぐっと我慢した。
「ほんとぉ~凄いわぁ~。私ぃ~気がついた時本当にビックリしちゃったわぁ~。今度ぉ~何かぁ~造ってぇ~もらおうかしからぁ~」
「拙者も一度は魔法道具を使ってみたいでござるな」
「そのうちレヴィナス帝国の宮廷魔術師全員が魔法道具を使うようになったりしてな」
「それは味方なら心強いですが敵にはしたくないですね」
確かにそれは嫌だ。しかし、いいな。宮廷魔術師団だけでなく騎士団も全員魔法道具を使ってたら驚異だわ。
「ちなみにそれは?」
「これはこう使うんです」
俺は今作ったミスリルの短剣を空に向かって投げる。すると空中で小さく爆発すると手元に戻ってきた。
「何事です!?」
馬車が一斉に止まり団員が降りて戦闘体制を整える。
やらかしてしまったようだ。
「すまん。大丈夫だ」
「ランベルト、余計なこするな!」
俺を庇って怒られてしまった。
「すまんランベルト」
「いいさ、止めなかったしな。しかしなんに使うんだそれ?」
「これは魔力を込めると爆発して使った人の所に戻ってくる魔法が付与してある。雷虎を見つけたときの合図に使おうと思ってな、魔力の消費も1あるかないかで効率も良いしな」
「なるほど、確かにそれはいい考えですね。魔力は必要最低限のみの使用にしたいですからね。しかし、それを全部隊に配備するだけの量があるのですか?」
「一週間あれば40本は出来ますが、足りませんか?」
「いや、それだけあれば問題ないでしょう。全部で部隊は32隊ですから各隊に一本づつ持たせられます」
決定だ。これで目的地に着くまでの俺のやることが決まった。
さて、魔力回復まで何をするか━━━━━そうだ。
「最上さん、馭者の仕方教えてもらえませんか」
「拙者でよければ構わぬが」
「お願いします」
着くまでは馭者の仕方を教えて貰うことにした。なにげに難しい。
今日は魔力が回復するまでの間馭者の仕方を教えて貰い、回復したらさっきの短剣そのままだが、信号剣、を造る。そして完成したらまた馭者、と言うのを繰り返した。
「だいぶ出来るようになってきたでござるな」
「はい、最上さんのおかげです。ありがとうございます」
「いや、間宮殿の努力の賜物でござる。そうそう、拙者のことは是非とも参造と呼んで欲しい」
「でしたら俺のことも竜次って呼んでください」
「そうか、では竜次これからよろしく頼むでござる」
「はい、こちらこそお願いします参造さん」
野営地に着いたので馬車から降りるとテントを張る。
「こんなもんか」
「そうだな、上手く出来てる。いつもらなここから狩りをするんだが━━━━」
わかっておりますとも!
俺はタカスギからテーブルを取り出してその上に鍋を出す。タカスギの中は時間が停止しているのでまだ出来立ての状態だ。
「さぁお前達。飯だ、しっかり食えよ。食ったら交代で見張りをしながらさっさと寝ろ」
俺は一番若手なので料理をよそっていく。こうやっていると小中学生のときの給食当番を思い出す。あれ最後足りなくなったときとか貰いに行くの気まずかったな。
今回は足りないなどなく無事配り終える。もちろん自分の分は確保済みだ。
手早くご飯を食べるとテントに入る。俺は二番目に見張りをする。本当は最後でいいと言われたのだが、魔力の回復などを考えて付与を効率良く行うにはこのタイミングが丁度よかったのだ。ちなみにペアは参造だ。
「ではお先にお休みなさい」
「おう、しっかり寝とけよ時間になったら起こしてやるから」
「ああ」
「そうですね。私は第三団団長補佐序列5位のステュ・アールと言います。武器は剣をよく使います。宜しくお願いします」
「私は~第三団所属序列21位のぉ~ティア・ピーチですぅ~武器はぁ~ランベルトとぉ~同じぃ~双剣ですぅ~。宜しくね~」
「拙者最上参造と申す。第三団、序列61位。武器は刀を使うでござる。宜しく頼むでござる」
俺も自己紹介をする。なんと言うかアールさんはヒナタさんを柔らかくしたような堅すぎない、執事みたいな感じで。
ピーチさんは全体的におっとりした優しいおねぇさんといった感じだ。
最上さんはまぁ口調からわかる通り完全に武士だ。ちなみに馭者をしてくれている。
皆好い人そうだ。
「なぁランベルト序列ってなんだ?」
「まだ言ってなかったな。宮廷魔術師には、いや騎士団もだが序列があるんだ。序列は大まかな役職を決めるのに使われる。
例えば一位の人から順番に団長とか副団長とかな。まぁ団長、隊長は過去の功績を甘味して決めるからあんまり関係ないんだけどな。簡単に言うと力の強い順だ。
宮廷魔術師団はあんまり気にしてる奴はいねぇが騎士団は気にしてる奴が多いな。誰が誰より強いとかな」
「へぇ、じゃあ俺は何位なんだ?」
「そりゃまだ解らねぇな、でも多分5位以内には入ってるだろうよ。なんせ俺と引き分けたんだからな。まあもうすぐ序列戦があるし直ぐにわかるさ。ちなみに騎士団の方はお祭りみたく闘技場で大々的にやるが俺達は内輪でこっそりやるんだ」
へぇ~面白そうだ。時間があったら見に行こうかな。
「間宮さんランベルトと引き分けたのですか!?」
「あ、まぁ‥‥‥はい。最初の方は手加減されてましたけどね」
「最初の方はと言うことは最後は本気だったのですか」
「そうだぜ。間違いなくお前より強ぇぞ」
「本当ですか!ランベルトと互角、性格もまともそうだ。これは頼もしい。宜しくお願いしますね」
「まともって‥‥‥ランベルト、よろしくお願いします。そういえば今回はどこへ行くんですか」
「聞いてなかったのですか?今回向かうのは旧帝都、古都です」
てことはアンデット退治か、確かに魔装術が使える俺達が適任か。
「なんでも危険度5クラスの魔獣が多数確認されたようです。なかには雷虎もいたとか」
「なるほど、それで」
魔獣はアンデットになると強力になる。ただ魔法の攻撃にはめっぽう弱くなるのが一般的な特徴なのだが、ごく稀に魔獣固有の魔法を使えるままアンデットになる物がいるのだ。そいつらは魔法の攻撃でも倒せないのだ。魔法と物理両方で頭を攻撃しなければならない。厄介なやつらなのだ。
雷虎は生きていれば危険度5の中でも上位クラスの魔獣、それがアンデットになったと言うだけでも厄介なのに、もし魔法が使えたら災厄級の魔獣と言うことになる。
ちなみに災厄級は一体で要塞都市を壊滅させられる魔獣をさす。
「はい、ですから私達の任務は雷虎の捜索および討伐、他アンデットの討伐、ついでに古都の調査です」
「なるほど、ありがとうございます」
「いえ、これも私の務めの内です。本来は団長の仕事なのですけどね!」
おぉ、怖い。これは怒らせない方がよさそうな人だ。
古都までは一週間かかるそうでそれまでは馬車の旅だ。俺は暇なので魔力を使いすぎない程度にマギアエルガレイオンを造る。と、言っても使いすぎない為に三時間に一つが限度なのだが。
馬車に揺られること数時間。やっと一つ目が完成した。
「ねぇ~もしかしてぇ~それってぇ~」
「はい、魔法道具ですよ」
「お、竜次そんなのまで出来るようになったのか!もう宮廷魔術師団辞めて鍛冶屋になった方がもうかんじゃね?」
「そうですよ。て、いうかランベルトと引き分ける実力を持って、更に魔法道具まで造れるとかもはや化物ですね」
俺をヤツと同じ括りにするな!と、声を大にして言ってやりたいがそこは大人、ぐっと我慢した。
「ほんとぉ~凄いわぁ~。私ぃ~気がついた時本当にビックリしちゃったわぁ~。今度ぉ~何かぁ~造ってぇ~もらおうかしからぁ~」
「拙者も一度は魔法道具を使ってみたいでござるな」
「そのうちレヴィナス帝国の宮廷魔術師全員が魔法道具を使うようになったりしてな」
「それは味方なら心強いですが敵にはしたくないですね」
確かにそれは嫌だ。しかし、いいな。宮廷魔術師団だけでなく騎士団も全員魔法道具を使ってたら驚異だわ。
「ちなみにそれは?」
「これはこう使うんです」
俺は今作ったミスリルの短剣を空に向かって投げる。すると空中で小さく爆発すると手元に戻ってきた。
「何事です!?」
馬車が一斉に止まり団員が降りて戦闘体制を整える。
やらかしてしまったようだ。
「すまん。大丈夫だ」
「ランベルト、余計なこするな!」
俺を庇って怒られてしまった。
「すまんランベルト」
「いいさ、止めなかったしな。しかしなんに使うんだそれ?」
「これは魔力を込めると爆発して使った人の所に戻ってくる魔法が付与してある。雷虎を見つけたときの合図に使おうと思ってな、魔力の消費も1あるかないかで効率も良いしな」
「なるほど、確かにそれはいい考えですね。魔力は必要最低限のみの使用にしたいですからね。しかし、それを全部隊に配備するだけの量があるのですか?」
「一週間あれば40本は出来ますが、足りませんか?」
「いや、それだけあれば問題ないでしょう。全部で部隊は32隊ですから各隊に一本づつ持たせられます」
決定だ。これで目的地に着くまでの俺のやることが決まった。
さて、魔力回復まで何をするか━━━━━そうだ。
「最上さん、馭者の仕方教えてもらえませんか」
「拙者でよければ構わぬが」
「お願いします」
着くまでは馭者の仕方を教えて貰うことにした。なにげに難しい。
今日は魔力が回復するまでの間馭者の仕方を教えて貰い、回復したらさっきの短剣そのままだが、信号剣、を造る。そして完成したらまた馭者、と言うのを繰り返した。
「だいぶ出来るようになってきたでござるな」
「はい、最上さんのおかげです。ありがとうございます」
「いや、間宮殿の努力の賜物でござる。そうそう、拙者のことは是非とも参造と呼んで欲しい」
「でしたら俺のことも竜次って呼んでください」
「そうか、では竜次これからよろしく頼むでござる」
「はい、こちらこそお願いします参造さん」
野営地に着いたので馬車から降りるとテントを張る。
「こんなもんか」
「そうだな、上手く出来てる。いつもらなここから狩りをするんだが━━━━」
わかっておりますとも!
俺はタカスギからテーブルを取り出してその上に鍋を出す。タカスギの中は時間が停止しているのでまだ出来立ての状態だ。
「さぁお前達。飯だ、しっかり食えよ。食ったら交代で見張りをしながらさっさと寝ろ」
俺は一番若手なので料理をよそっていく。こうやっていると小中学生のときの給食当番を思い出す。あれ最後足りなくなったときとか貰いに行くの気まずかったな。
今回は足りないなどなく無事配り終える。もちろん自分の分は確保済みだ。
手早くご飯を食べるとテントに入る。俺は二番目に見張りをする。本当は最後でいいと言われたのだが、魔力の回復などを考えて付与を効率良く行うにはこのタイミングが丁度よかったのだ。ちなみにペアは参造だ。
「ではお先にお休みなさい」
「おう、しっかり寝とけよ時間になったら起こしてやるから」
「ああ」
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