if中二病が異世界転移したら━改訂版━
24話 遠征出発
「ここは‥‥‥‥」
連れてこられた場所は石造りの小屋だった。中は隅々まで掃除が行き届いていた。さらにあの化物の小屋とは思えないほど地味だった。
「ここは私の作業部屋よ。あの武器は凄いわ、だからお礼に私も少しだけ教えてあげるチャンスをあげる」
「本当ですか!?」
「ええ、 まずは手本を見せるからそれを見てからやってみなさい。 
まずは固有波の解析━━━━━━
そして固有波の除去━━━━━━
付与する魔法のイメージを生み出して━━━━━━
イメージを染み込ませる━━━━━━
━━━━━完成」
見た目に変化はないが目に魔力を集中させると棒に魔力が混ざっているのがわかった。
「さ、やってみて」
俺は固有波を除去するところまでやってみせた。
「う~ん、そうね~。付与のイメージがつかめないのかしら」
「そうなんです。どうも上手くいかなくて」
「そんな事なら簡単よ。付与魔法なんだからイメージすればいいのよ。
同じ魔法は二つとないの、それは結果が同じでも発動までの過程で人それぞれイメージに変化が生まれるからよ。
でも逆を言えばイメージが違っても同じ魔法を発動させられると言うことよ。
つまり付与魔法のイメージも人それぞれという事。自分のイメージを見つけられればいいの。例えば付与と言う考え方を変えるとかね」
 
なるほど‥‥‥付与と言う考え方を変える。か。
「キララさんはどうゆうイメージで付与してるんですか」
「それはヒミツよ。でもそうね私は料理が好きよ」
料理、味付けか━━━━
「ありがとうございました」
「いいのよ。少しでも竜次君の助けになれることを願うわ。ここは音を遮断する魔法を付与してあるからザザンと話終わるまで好きに使っていいわよ」
ヤツが凄いのはどうやら見た目だけではないようだ。
「では遠慮なく。‥‥‥ありがとうございます」
俺はそれからザザンさん達の話が終わるまで小屋を借りて付与魔法について改めて考えてみることにした。
*****
「竜次さんどうですかな」
あ、もうこんな時間か‥‥‥‥ 
結構集中していたようでもう日が傾いてきていた。
「お話は終わったのですか」
「はい、おかげさまで無事終わりました」
「それは良かったです。此方もキララさんのおかげで無事付与魔法を習得出来ました。これが私の付与魔法第一号です」
そう言って俺は丸い鉄の塊を出した。
「これは魔力を注ぐことで光ることが出来ます。光は一定以上強くならない代わりに注いだ魔力がつきるまで消えないようになっています」
「ほう、それはまた画期的な物を。これを街灯に使えば火事の危険を減らせますな。ただどれだけ持つかが問題ですけどな」
「何はともあれ竜次君やったじゃないの!おめでとう」
「ありがとうございます。これもキララさんのおかげです」
まあ取り敢えずこれで遠征までに付与魔法を習得することができた。
これで造りたかった物も造れる。
「では帰りますかな。と、言いたいところですが流石にここまで日が傾いてしまうと少々危険ですな」
「そうね、今日は私の家に泊まっていくといいわ」
「そうしたいところなのですがな、少しばかり急ぎの用がございましてなんとか今日中に帰りたいのですよ」
俺が早く帰らなきゃいけないだけなのだが、ありがたい。俺からは断り難かったしな。
しかし確かにこれでは乗っているうちに日が落ちてしまう、そうすると馬車は走れないから━━━━仕方ないか。
「俺に考えがあります。荷物をまとめて貰ってもいいですか、流石に他の冒険者も一緒にということは出来ませんが、一人二人ならなんとか出来るかもしれません」
「本当ですかな。では既に準備はできておりますので」
「では【瞬間移動】」
俺はザザンさんの肩に触れると魔法を発動させる。これは目的の場所に一瞬で移動するアニメなんかでよく見るあの魔法だ。
「ここは、まさか帝都ですかな!?」
俺は取り敢えず自分の借りている部屋に瞬間移動したのだ。急に街中に人が現れたら流石に問題になるからな。
「はい、俺の魔法で帰ってきました。ただこの魔法ヒミツにしてるのでそこのところお願いします」
「わかっておりますぞ。お時間をかけてしまい申し訳ございませんでした。私はこれで失礼致しますぞ」
「送ります」
「いや、大丈夫ですよ」
「ではそこまで」
俺はザザンさんを見送るとすぐに部屋へ戻る。これからは時間との勝負だ。
「あ?竜次帰ってたなら一言ぐらい言えよ」
「ああ、悪い。ついでだ今日は夕飯大丈夫だから、あと明日から暫く留守にする」
「お、おぅ。なにがなんだかわからんが気を付けろよ」
「おう、すまないな」
階段をかけ上がり部屋に戻ると俺を中心にへや全体に防音をする。
「さてと」
タカスギから銃を出す。俺は銃の固有波を調べる。
「うわっ、なにこれ」
幾つもの固有波が重なり合っていて複雑なよくわからなくなってしまっていた。
どうしたものか。
そもそも同じ物質なのになぜ一つ一つ波動が違うのか━━━━
「あー解らん。仕方ないか」
俺は銃を分解するとバレルを取り出す。バレルの固有波を打ち消すと魔法を付与する。
付与の終えたバレルと部品を組み立てる。
「出来た!!」
レールガン、ブリューナクの完成だ。流石にもう試し撃ちできる時間ではないが遠征から帰ったらさっそく使ってみたいところだ。
ブリューナクが完成してからも俺は魔力が尽きるまで付与を続けた。結果としては六つの魔法道具が完成した。
日が昇るまではまだあと二時間程ある。俺は日が昇るまでの少しの間でも寝ることにした。
「ふぁぁぁ~」
俺は目を覚ますと直ぐに顔を洗い寝癖を整えると朝食もとらずに宿を出ようとした。
「まちな」
「なんだケイ悪いが急いでるから」
走って集合場所のお城に行こうとするとケイに呼び止められた。
「お前夜飯も食ってないのに朝飯も食わないで行く気か?何をするにも体が万全じゃねぇといい仕事は出来ねぇ急いでるってんならこれくらい持ってけ。移動する間に食うことくらいはできんだろ」
そう言ってバスケットを渡してきた。
「あぁ、ありがとな」
「おうよ、頑張ってこいよ」
俺は弁当をしまうとケイに見送られながらお城へ向かった。
「お、来た来た。よお!竜次」
「おはようランベルト。おはようございますヒナタさん」
「ああ、おはよう間宮君」
「全員揃ったな。よし、各員班毎に別れて馬車にのれ主発だ。竜次お前は俺の班だ。馬車に乗るぞと言いたいところだが、その前にあれをしまっといてくれ」
そう言われた方向を見ると大量よ鍋と皿が置いてあった。
食料か。
俺は全てしまったのを確認すると馬車に乗り込んだ。さ、遠征の開始だ。
連れてこられた場所は石造りの小屋だった。中は隅々まで掃除が行き届いていた。さらにあの化物の小屋とは思えないほど地味だった。
「ここは私の作業部屋よ。あの武器は凄いわ、だからお礼に私も少しだけ教えてあげるチャンスをあげる」
「本当ですか!?」
「ええ、 まずは手本を見せるからそれを見てからやってみなさい。 
まずは固有波の解析━━━━━━
そして固有波の除去━━━━━━
付与する魔法のイメージを生み出して━━━━━━
イメージを染み込ませる━━━━━━
━━━━━完成」
見た目に変化はないが目に魔力を集中させると棒に魔力が混ざっているのがわかった。
「さ、やってみて」
俺は固有波を除去するところまでやってみせた。
「う~ん、そうね~。付与のイメージがつかめないのかしら」
「そうなんです。どうも上手くいかなくて」
「そんな事なら簡単よ。付与魔法なんだからイメージすればいいのよ。
同じ魔法は二つとないの、それは結果が同じでも発動までの過程で人それぞれイメージに変化が生まれるからよ。
でも逆を言えばイメージが違っても同じ魔法を発動させられると言うことよ。
つまり付与魔法のイメージも人それぞれという事。自分のイメージを見つけられればいいの。例えば付与と言う考え方を変えるとかね」
 
なるほど‥‥‥付与と言う考え方を変える。か。
「キララさんはどうゆうイメージで付与してるんですか」
「それはヒミツよ。でもそうね私は料理が好きよ」
料理、味付けか━━━━
「ありがとうございました」
「いいのよ。少しでも竜次君の助けになれることを願うわ。ここは音を遮断する魔法を付与してあるからザザンと話終わるまで好きに使っていいわよ」
ヤツが凄いのはどうやら見た目だけではないようだ。
「では遠慮なく。‥‥‥ありがとうございます」
俺はそれからザザンさん達の話が終わるまで小屋を借りて付与魔法について改めて考えてみることにした。
*****
「竜次さんどうですかな」
あ、もうこんな時間か‥‥‥‥ 
結構集中していたようでもう日が傾いてきていた。
「お話は終わったのですか」
「はい、おかげさまで無事終わりました」
「それは良かったです。此方もキララさんのおかげで無事付与魔法を習得出来ました。これが私の付与魔法第一号です」
そう言って俺は丸い鉄の塊を出した。
「これは魔力を注ぐことで光ることが出来ます。光は一定以上強くならない代わりに注いだ魔力がつきるまで消えないようになっています」
「ほう、それはまた画期的な物を。これを街灯に使えば火事の危険を減らせますな。ただどれだけ持つかが問題ですけどな」
「何はともあれ竜次君やったじゃないの!おめでとう」
「ありがとうございます。これもキララさんのおかげです」
まあ取り敢えずこれで遠征までに付与魔法を習得することができた。
これで造りたかった物も造れる。
「では帰りますかな。と、言いたいところですが流石にここまで日が傾いてしまうと少々危険ですな」
「そうね、今日は私の家に泊まっていくといいわ」
「そうしたいところなのですがな、少しばかり急ぎの用がございましてなんとか今日中に帰りたいのですよ」
俺が早く帰らなきゃいけないだけなのだが、ありがたい。俺からは断り難かったしな。
しかし確かにこれでは乗っているうちに日が落ちてしまう、そうすると馬車は走れないから━━━━仕方ないか。
「俺に考えがあります。荷物をまとめて貰ってもいいですか、流石に他の冒険者も一緒にということは出来ませんが、一人二人ならなんとか出来るかもしれません」
「本当ですかな。では既に準備はできておりますので」
「では【瞬間移動】」
俺はザザンさんの肩に触れると魔法を発動させる。これは目的の場所に一瞬で移動するアニメなんかでよく見るあの魔法だ。
「ここは、まさか帝都ですかな!?」
俺は取り敢えず自分の借りている部屋に瞬間移動したのだ。急に街中に人が現れたら流石に問題になるからな。
「はい、俺の魔法で帰ってきました。ただこの魔法ヒミツにしてるのでそこのところお願いします」
「わかっておりますぞ。お時間をかけてしまい申し訳ございませんでした。私はこれで失礼致しますぞ」
「送ります」
「いや、大丈夫ですよ」
「ではそこまで」
俺はザザンさんを見送るとすぐに部屋へ戻る。これからは時間との勝負だ。
「あ?竜次帰ってたなら一言ぐらい言えよ」
「ああ、悪い。ついでだ今日は夕飯大丈夫だから、あと明日から暫く留守にする」
「お、おぅ。なにがなんだかわからんが気を付けろよ」
「おう、すまないな」
階段をかけ上がり部屋に戻ると俺を中心にへや全体に防音をする。
「さてと」
タカスギから銃を出す。俺は銃の固有波を調べる。
「うわっ、なにこれ」
幾つもの固有波が重なり合っていて複雑なよくわからなくなってしまっていた。
どうしたものか。
そもそも同じ物質なのになぜ一つ一つ波動が違うのか━━━━
「あー解らん。仕方ないか」
俺は銃を分解するとバレルを取り出す。バレルの固有波を打ち消すと魔法を付与する。
付与の終えたバレルと部品を組み立てる。
「出来た!!」
レールガン、ブリューナクの完成だ。流石にもう試し撃ちできる時間ではないが遠征から帰ったらさっそく使ってみたいところだ。
ブリューナクが完成してからも俺は魔力が尽きるまで付与を続けた。結果としては六つの魔法道具が完成した。
日が昇るまではまだあと二時間程ある。俺は日が昇るまでの少しの間でも寝ることにした。
「ふぁぁぁ~」
俺は目を覚ますと直ぐに顔を洗い寝癖を整えると朝食もとらずに宿を出ようとした。
「まちな」
「なんだケイ悪いが急いでるから」
走って集合場所のお城に行こうとするとケイに呼び止められた。
「お前夜飯も食ってないのに朝飯も食わないで行く気か?何をするにも体が万全じゃねぇといい仕事は出来ねぇ急いでるってんならこれくらい持ってけ。移動する間に食うことくらいはできんだろ」
そう言ってバスケットを渡してきた。
「あぁ、ありがとな」
「おうよ、頑張ってこいよ」
俺は弁当をしまうとケイに見送られながらお城へ向かった。
「お、来た来た。よお!竜次」
「おはようランベルト。おはようございますヒナタさん」
「ああ、おはよう間宮君」
「全員揃ったな。よし、各員班毎に別れて馬車にのれ主発だ。竜次お前は俺の班だ。馬車に乗るぞと言いたいところだが、その前にあれをしまっといてくれ」
そう言われた方向を見ると大量よ鍋と皿が置いてあった。
食料か。
俺は全てしまったのを確認すると馬車に乗り込んだ。さ、遠征の開始だ。
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