ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。
7話 僕と卵と初めての街
森を抜けて僕は現在とてつもなく高い壁の前に来ている。
「高けぇ~」
15メートルぐらいあるんじゃないだろうか? その上に兵士と思われる人たちがいるのがわかる。辺りをキョロキョロして歩いているとまるっきり田舎者みたいだ。実際に田舎者なのだが。
「そこの人、止まってください」
お、リアル衛兵だ。なんかめっちゃ対応が丁寧だけど。取り敢えず挨拶からだよな。
「こんにちは。移民届け?っていうのを出したいんですけどまだ受付けてますか?」
「ああ、受け付けてるよ。誰かの紹介か?」
よかったココナは結構ドジだから既に受付が終わっている事も考えていたのだが、ま、もし終わっていても今の生活には不自由してないからあまり問題ないっちゃ問題ないけど。
「あ、はい。ココナって人の紹介です」
「ココナ!?ココナってあのドジ賢者ココナか!?」
ココナってめっちゃ有名人だった?あんまり賢者って事バレたく無さそうだったからてっきりあんまり知られてないと思っていた。ってかドジ賢者って、街公認なんだ・・・
「はい、一応ココナの弟子です」
「弟子ぃ~!?」
 なにこの人、一回一回が凄くオーバーリアクションなんだけど。凄い面白い。
「はい」
「少し待ってくれ」
別の衛兵を呼ぶとなにやら急いで中に入っていった。暫くするとなにやらピカピカの鎧を装備した偉そうな人を連れてやって来た。
「杖はあるか」
「はい?」
僕が首をかしげると優しい衛兵さんが説明してくれた。
「ココナの弟子であるなら証の杖をみせてほしいといってるんですよ」
「証の杖?というのは持ってないです」
「それじゃぁ話にならん。出直してきな」
え?まさかの不合格?それだけ言い残すとピカピカの鎧を装備した人は戻っていった。
「すみませ、これって不合格って事ですか?」
「そうなりますね、毎回いるんですよココナの弟子だって言ってくる人は。一応対応はするんですけど嘘だとわかると失格にすることにしているんですよ。そうしないとキリがないですからね」
「なるほど、でも私は実際にココナの弟子なのでどうにかして証明する方法はないですかね」
う~んと考え込むと何か閃いたのかポンと手をうった。
「そしたら、アイテムボックス使えますか。あれなら」
そうゆうことなら、アイテムボックスは一応習っているし。
【アイテムボックス】
「確かに、間違いない。そしたら森の中で待っていてくれないか。明日になったらココナを呼んでくるから」
「お手数お掛けします」
「いいさ」
僕は衛兵さんのいう通り森にで一晩明かした。次の日の朝。
「すみません、すみません、すみません。渡すの忘れてました」
「いえ、いいですよ。もう過ぎた事ですから。衛兵さんありがとうございました」
「いえ、いいですよ。それよりもまさか本当にココナの弟子だったとは」
「そうですよ、司さんは自慢の弟子です!」
それを笑って聞き流すと衛兵さんはまた中に入っていった。恐らくピカピカの鎧の人を呼びに行ったんだろう。案の定暫くするとピカピカの鎧の人をつれて帰って来た。
「杖は?」
今度は確りと杖を見せた。
「確かに、通っていいぞ」
中ってもう街だよな。本当に通っていいのか?
「審査は」
「合格だ。その杖とそこに娘かいるんだ。十分だ」
なるほど、確かに娘なら身元も保証されてるからな。でも娘がヤバイ人を連れてきたとは思わないのだろうか。
「って、娘?つまりは」
「俺はシュトロフ・テティーヌ。ここの領主だ。そしてこいつはコンポ・テティーヌ俺の息子だ」
まさか?このガチムチのいかにも戦士っぽい人が領主?でこの衛兵さんが義兄?コンポの方を見ると無言で頷いてきた。
「これってひざまづいた方がいいですか?」
「そんなことしなくていいですよ」
「まぁ義妹がドジなのは知っているので」
「なるほど、ありがとうございました。いまさらですが北條司です」
シュトロフ様は一つだけ頷くと中へ行ってしまった。
「司さん早く中に行きましょ」
言われるがままココナについていく。中に入ると凄かった。僕は全部平屋程度を想像していたのだが、家は低くても三階建て、高いと六階建てなんてのもある。そとからは城壁しか見えなかったのでもしかしたらあの城壁は20メートル以上あったのかも知れない。
辺りには様々な看板で溢れ帰っている。全ての看板に共通するのは絵が文字と一緒に書かれているということだろう。それに活気が凄い。お店はゲームなんかで想像するようなテントのお店ではなくてちゃんと室内だ。人は東京の中心に比べたら少ないがそれでもそれに負けない活気がここにはあった。
「凄いですね」
「そうでしょうそうでしょう」
「胸がわくわくします」
実際今すぐにでも色んなお店をみて回りたいくらいだ。
「その前に仕事ですよ」
そうだ。お金を稼がないことにはお店を回っても何も買えない。
「ついてきて下さい。いいところがあります」
ココナについていくとそこは高級そうなレストランといった感じだった。外装がいままでの店よりもこっているのだ。
「いらっしゃいせ。あ、ココナ様。いま店長をお呼びします」
またか・・・と、いうのもどうやら実はココナは凄い人だったらしく街を歩いていると必ず立ち止まって挨拶してくるのだ。ドジ賢者なのに。
「これはココナさま、今日はどのようなご用件で。みたところお食事というわけではないようですが」
「ポパイさん今日は司さんを紹介したくて来たんです」
ココナがそうゆうとポパイさんはこっちをみて来た。
「初めまして北條司です」
「これは、初めまして、ポパイです。本日はどういったご用件で」
「はい、実はみて貰いたい物がありまして」
そういって僕は蔵を使い中から篭に入った卵を取り出した。
「凄い魔法ですね」
「いえ、これは魔法ではないんですけど、こちらです」
今のを魔法じゃないことに驚いたようだが、スキルということもあるわけで一応は納得したらしく。今度は卵を注視し始めた。
「これは?」
「鶏という動物の卵です」
「つまりは、これを買い取って欲しいと。食材として」
「はい」
「一つとってみても?」
頷いておく。ポパイさんは持ち上げると触ってみたり揺らしてみたりする。さらにコンコンと叩いてみる。ピキッとヒビが入った。
「お皿を持ってきてください」
お皿を受けとるとお皿に置いた。割るわけではなかったらしい。
「どうですか」
「私どもはこういった食材は使った事がなく。現時点ではなんともいえません。もしよければ何かこれで一品作ってはいただけませんか」
「そうゆうのとなら厨房をお借りしてもいいですか」
「もちろんです。必要なものがあれば言って下さい」
う~ん、どうするか
「じゃあマーガリンをもらえますか」
「もちろんですマーガリンならここに」
ポパイさんについて厨房に入るとマーガリンを受け取りフライパンに適当にしくと火にかける。十分温まったところで溶いた卵を流し込み菜箸でぐるぐるとかき回す。少し固まって来たところでフライパンを火から下ろすと冷めるまでぐるぐるとかき回す。
「お皿をもらえますか」
「ここに」
フライパンの中の物をお皿に移す。
「出来ました」
「これは?」
「スクランブルエッグと言います」
ポパイさんはスプーンを取り出すととろとろのスクランブルエッグを口に運んだ。
「ん!?美味しい!!」
「でしょでしょ!司さんの卵料理は絶品ですから」
「ほんと、絶品だ!少し手を加えても?」
「ええ、いいですけど」
「クランベリーソースを持ってきて下さい」
クランベリーソースを持ってくるとまた口に運んだ。
「やっぱり、これは美味しい。是非買い取らせて貰いたい」
「よかったです。そうだ。僕も一口いただいていいですか」
スプーンを貰い一口食べてみる。
(ん!?クランベリーの酸味と卵の甘味が合わさってなんともいえない美味しさになっている)
「美味しい!」
「それはよかったです。それで量なんですが、どれくらい用意出来ますか」
家には鶏が現在40羽いるから。
「そうですね、僕はこの街に住んでないので納品は1ヶ月に一回から二回程度になると思いますが、一回だった場合は900個程度かと」
「なるほど、納品は冒険者に任せてもいいのですけど・・・いや、それはやめた方が良さそうですね」
「はい、割れやすいのでその方がいいかもしれないです」
まぁ冒険者がどんなのかはわからないけど
「そしたら月に一回だとして希望の金額はありますか?」
「僕はお金には疎いもので適正価格でお願いします」
「そしたら、一個500クルシェンでどうですか」
一応ココナに確認してみる。一瞬不思議そうな顔をしたけどすぐに気がついたのか問題ないとしてくれた。
「ではそれでお願いします」
「わかりました。取り敢えず今ある分を買い取らせていただいてもよろしいですか」
「はい」
手持ちにあった卵30個を売ると15000クルシェンになった。これで観光できる。さて、いい卸し先も見つかりこれからは卵の使い道が増えるな。
「高けぇ~」
15メートルぐらいあるんじゃないだろうか? その上に兵士と思われる人たちがいるのがわかる。辺りをキョロキョロして歩いているとまるっきり田舎者みたいだ。実際に田舎者なのだが。
「そこの人、止まってください」
お、リアル衛兵だ。なんかめっちゃ対応が丁寧だけど。取り敢えず挨拶からだよな。
「こんにちは。移民届け?っていうのを出したいんですけどまだ受付けてますか?」
「ああ、受け付けてるよ。誰かの紹介か?」
よかったココナは結構ドジだから既に受付が終わっている事も考えていたのだが、ま、もし終わっていても今の生活には不自由してないからあまり問題ないっちゃ問題ないけど。
「あ、はい。ココナって人の紹介です」
「ココナ!?ココナってあのドジ賢者ココナか!?」
ココナってめっちゃ有名人だった?あんまり賢者って事バレたく無さそうだったからてっきりあんまり知られてないと思っていた。ってかドジ賢者って、街公認なんだ・・・
「はい、一応ココナの弟子です」
「弟子ぃ~!?」
 なにこの人、一回一回が凄くオーバーリアクションなんだけど。凄い面白い。
「はい」
「少し待ってくれ」
別の衛兵を呼ぶとなにやら急いで中に入っていった。暫くするとなにやらピカピカの鎧を装備した偉そうな人を連れてやって来た。
「杖はあるか」
「はい?」
僕が首をかしげると優しい衛兵さんが説明してくれた。
「ココナの弟子であるなら証の杖をみせてほしいといってるんですよ」
「証の杖?というのは持ってないです」
「それじゃぁ話にならん。出直してきな」
え?まさかの不合格?それだけ言い残すとピカピカの鎧を装備した人は戻っていった。
「すみませ、これって不合格って事ですか?」
「そうなりますね、毎回いるんですよココナの弟子だって言ってくる人は。一応対応はするんですけど嘘だとわかると失格にすることにしているんですよ。そうしないとキリがないですからね」
「なるほど、でも私は実際にココナの弟子なのでどうにかして証明する方法はないですかね」
う~んと考え込むと何か閃いたのかポンと手をうった。
「そしたら、アイテムボックス使えますか。あれなら」
そうゆうことなら、アイテムボックスは一応習っているし。
【アイテムボックス】
「確かに、間違いない。そしたら森の中で待っていてくれないか。明日になったらココナを呼んでくるから」
「お手数お掛けします」
「いいさ」
僕は衛兵さんのいう通り森にで一晩明かした。次の日の朝。
「すみません、すみません、すみません。渡すの忘れてました」
「いえ、いいですよ。もう過ぎた事ですから。衛兵さんありがとうございました」
「いえ、いいですよ。それよりもまさか本当にココナの弟子だったとは」
「そうですよ、司さんは自慢の弟子です!」
それを笑って聞き流すと衛兵さんはまた中に入っていった。恐らくピカピカの鎧の人を呼びに行ったんだろう。案の定暫くするとピカピカの鎧の人をつれて帰って来た。
「杖は?」
今度は確りと杖を見せた。
「確かに、通っていいぞ」
中ってもう街だよな。本当に通っていいのか?
「審査は」
「合格だ。その杖とそこに娘かいるんだ。十分だ」
なるほど、確かに娘なら身元も保証されてるからな。でも娘がヤバイ人を連れてきたとは思わないのだろうか。
「って、娘?つまりは」
「俺はシュトロフ・テティーヌ。ここの領主だ。そしてこいつはコンポ・テティーヌ俺の息子だ」
まさか?このガチムチのいかにも戦士っぽい人が領主?でこの衛兵さんが義兄?コンポの方を見ると無言で頷いてきた。
「これってひざまづいた方がいいですか?」
「そんなことしなくていいですよ」
「まぁ義妹がドジなのは知っているので」
「なるほど、ありがとうございました。いまさらですが北條司です」
シュトロフ様は一つだけ頷くと中へ行ってしまった。
「司さん早く中に行きましょ」
言われるがままココナについていく。中に入ると凄かった。僕は全部平屋程度を想像していたのだが、家は低くても三階建て、高いと六階建てなんてのもある。そとからは城壁しか見えなかったのでもしかしたらあの城壁は20メートル以上あったのかも知れない。
辺りには様々な看板で溢れ帰っている。全ての看板に共通するのは絵が文字と一緒に書かれているということだろう。それに活気が凄い。お店はゲームなんかで想像するようなテントのお店ではなくてちゃんと室内だ。人は東京の中心に比べたら少ないがそれでもそれに負けない活気がここにはあった。
「凄いですね」
「そうでしょうそうでしょう」
「胸がわくわくします」
実際今すぐにでも色んなお店をみて回りたいくらいだ。
「その前に仕事ですよ」
そうだ。お金を稼がないことにはお店を回っても何も買えない。
「ついてきて下さい。いいところがあります」
ココナについていくとそこは高級そうなレストランといった感じだった。外装がいままでの店よりもこっているのだ。
「いらっしゃいせ。あ、ココナ様。いま店長をお呼びします」
またか・・・と、いうのもどうやら実はココナは凄い人だったらしく街を歩いていると必ず立ち止まって挨拶してくるのだ。ドジ賢者なのに。
「これはココナさま、今日はどのようなご用件で。みたところお食事というわけではないようですが」
「ポパイさん今日は司さんを紹介したくて来たんです」
ココナがそうゆうとポパイさんはこっちをみて来た。
「初めまして北條司です」
「これは、初めまして、ポパイです。本日はどういったご用件で」
「はい、実はみて貰いたい物がありまして」
そういって僕は蔵を使い中から篭に入った卵を取り出した。
「凄い魔法ですね」
「いえ、これは魔法ではないんですけど、こちらです」
今のを魔法じゃないことに驚いたようだが、スキルということもあるわけで一応は納得したらしく。今度は卵を注視し始めた。
「これは?」
「鶏という動物の卵です」
「つまりは、これを買い取って欲しいと。食材として」
「はい」
「一つとってみても?」
頷いておく。ポパイさんは持ち上げると触ってみたり揺らしてみたりする。さらにコンコンと叩いてみる。ピキッとヒビが入った。
「お皿を持ってきてください」
お皿を受けとるとお皿に置いた。割るわけではなかったらしい。
「どうですか」
「私どもはこういった食材は使った事がなく。現時点ではなんともいえません。もしよければ何かこれで一品作ってはいただけませんか」
「そうゆうのとなら厨房をお借りしてもいいですか」
「もちろんです。必要なものがあれば言って下さい」
う~ん、どうするか
「じゃあマーガリンをもらえますか」
「もちろんですマーガリンならここに」
ポパイさんについて厨房に入るとマーガリンを受け取りフライパンに適当にしくと火にかける。十分温まったところで溶いた卵を流し込み菜箸でぐるぐるとかき回す。少し固まって来たところでフライパンを火から下ろすと冷めるまでぐるぐるとかき回す。
「お皿をもらえますか」
「ここに」
フライパンの中の物をお皿に移す。
「出来ました」
「これは?」
「スクランブルエッグと言います」
ポパイさんはスプーンを取り出すととろとろのスクランブルエッグを口に運んだ。
「ん!?美味しい!!」
「でしょでしょ!司さんの卵料理は絶品ですから」
「ほんと、絶品だ!少し手を加えても?」
「ええ、いいですけど」
「クランベリーソースを持ってきて下さい」
クランベリーソースを持ってくるとまた口に運んだ。
「やっぱり、これは美味しい。是非買い取らせて貰いたい」
「よかったです。そうだ。僕も一口いただいていいですか」
スプーンを貰い一口食べてみる。
(ん!?クランベリーの酸味と卵の甘味が合わさってなんともいえない美味しさになっている)
「美味しい!」
「それはよかったです。それで量なんですが、どれくらい用意出来ますか」
家には鶏が現在40羽いるから。
「そうですね、僕はこの街に住んでないので納品は1ヶ月に一回から二回程度になると思いますが、一回だった場合は900個程度かと」
「なるほど、納品は冒険者に任せてもいいのですけど・・・いや、それはやめた方が良さそうですね」
「はい、割れやすいのでその方がいいかもしれないです」
まぁ冒険者がどんなのかはわからないけど
「そしたら月に一回だとして希望の金額はありますか?」
「僕はお金には疎いもので適正価格でお願いします」
「そしたら、一個500クルシェンでどうですか」
一応ココナに確認してみる。一瞬不思議そうな顔をしたけどすぐに気がついたのか問題ないとしてくれた。
「ではそれでお願いします」
「わかりました。取り敢えず今ある分を買い取らせていただいてもよろしいですか」
「はい」
手持ちにあった卵30個を売ると15000クルシェンになった。これで観光できる。さて、いい卸し先も見つかりこれからは卵の使い道が増えるな。
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