異世界に飛ばされた僕は≪槍術士≫として生きていく

天元神楽

第四話 刺客


ギルドでの用事を済ませた嵩樹は家に向かっていた

「それにしても今日はやけに賑やかだな」

ギルドから現在住んでいるシャーロットの家までは徒歩で20分ほどかかり、その間にはバザールがある

普段はそこそこにぎわっているがこの日は特に混み合っていた

「どんな盾でも貫く剣だよ!」

「果物どれでも一つ 100ユルドだよ!」

「どんな剣でも防ぐ盾だよ!」

露天商は景気のいい声で客を呼び込む

「矛盾の物語みたいだな」

いろいろと物色しながら進んでいく

「おう、兄ちゃん一本どうだい」

何かの串焼きを売っている屋台に呼び止められた

「何を焼いてるんだ?」

「これは、キラーラビットの肉を家の秘伝のタレに着けたもんだ」

あまりにいい香りだったため試しに一本買ってみることにした

「一本もらうよ」

「毎度あり 150ユルドだ」

支払いを済ませ商品を受け取った嵩樹はさっそく一口食べてみる

「ん~ うまいなこれ」

「おうよ! 家の自慢の串焼きだからな」

美味しかったので土産に買って帰ることにする

「おっちゃん 持って帰りたいから8本包んでくれ」

「毎度あり たくさん買ってくれたから1100ユルドでいいぜ」



「ありがとよ また来てくれ」

「ああ」

包みを受け取った嵩樹は家に向けて歩き出す



「これじゃなかなか進めないな」

串焼き屋から10mくらい進むのに5分かかってしまった

「こっちから行くか」

嵩樹の横には丁度、脇道への入り口であった

脇道はそんなに広くはなく進むにつれ人通りもまばらになっていった

「なんか全体的にぼろいな」

周囲を見回すと罅の入った壁や傾いた屋根がそこらじゅうで見られた

「いわゆる貧民街ってところか 早いとこ抜けた方がいいな」

そうつぶやき移動しようとしたとき正面の路地から男たちがぞろぞろ出てきた

元の道を戻ろうと振り返ると後ろも塞ぐように男たちが固めていた

「これはやばいかもな」

嵩樹は一瞬で表情を変える

男たちは依然として嵩樹から一定を距離を取るようにして囲んでいた

《目的はなんだ、、、》

嵩樹は男たちの目的を図りかねていた

暫くすると男たちが道を開けその真ん中を通ってガタイのいい男が前に出てきた

「お前、タカキだな」

男は嵩樹の前に来るなりそう聞いてきた

「そうだとしたらなんだ、、、」

嵩樹はそう答え何時でも動けるように構える

「悪いがお前には死んでもらう」

そう男は嵩樹に対して言うのであった



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物語は新たな段階へ




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