異世界に飛ばされた僕は≪槍術士≫として生きていく

天元神楽

第八話 コーン村


嵩樹たちは2週間の旅を終えついにコーン村にたどり着いた

「見えてきました、あれがコーン村です」

そこにあったのは広大な農地とその真ん中に木の策に囲われた30軒程の家であった

「ここがフィーアが育った村か」

「はい、この村は紅バレイショの丸餅が名物なんです、タカキさんもきっと気に入っていただけると思います!」

「そうか、それは楽しみだな」

《のどかでのんびりしてる村だな ここならゆっくり休めそうだ》

嵩樹たちは農地の真ん中にある村へと向かった
女性たちの顔にも安堵の表情が浮かんでいた


嵩樹たちは村の前の策の所まで来たとき門の所にいた男に声をかけられた

「そこで止まれ! この村に何の用だ」

「私は旅のものです、ナルクス平原を移動している際にオークに捕まっている人たちがいたので救出したのですが、村に帰るにはかなりの距離があるとの事でしたのでここまで一緒に来ました」

「なに! ちょっと待ってろ」

男はそう言うと村の中へと走っていった


男が村に入ってしばらくしてから村の中から多くの人たちが出てきた

「おぉ、、、ケーネ!」
「お父さん!」

「サラ!!!」
「あなた!」

「ジル!」
「ケイン!」

皆、さらわれた人たちの家族のようであった

「貴方様が皆を助けて下さった方でしょうか?」

皆の感動の再開を眺めていた嵩樹は突然話しかけられそちらに振り向いた

「えーと、あなたは」

「申し遅れました、この村の村長をしておりますディックと申します この度は娘たちを助けていただき誠にありがとうございます 立ち話も何でしょうこちらへどうぞ」

「あの、村長 私の両親は何処にいますか」

村長の案内で移動しようとしたときフィーアが声をかけた

「うむ、、、フィーアおまえにも話さなければならないことがある一緒に来てくれ」

嵩樹とフィーアは村長に連れられて村の中で一番大きな家に連れてこられた

「ろくなもてなしも出来ませんがどうぞお入りください」

《村長の家かな》

中に入った嵩樹たちは応接間のような部屋に通された

「少しお待ちくだされ」

そう言って村長は部屋を出て行った

「ふぅー みんな家族と再会できて良かったよ」

そう言ってフィーアの方に視線を向けた

「どうしたのフィーア、、、」

視線の先にいたフィーアは表情が暗かった

「あ、いえ、、父と母が見当たらなかったのでどうしたのかな~って思いまして」

フィーアがぎこちない笑顔を作った

《まさかオークにさらわれたときに何かあったんじゃ、、、》

フィーアの言葉と先ほどの村長の反応から嵩樹は最悪のケースを想像した

「だ、大丈夫だよ! ただ単に出かけてるだけかもしれないし、、、」

フィーアを励まそうとする嵩樹であったがこういう時どう声を掛ければいいのか分からず気休め程度のことしか言えなかった

「そうですよね、きっと大丈夫ですよね」




「待たせてすまんの」

二人の会話が途切れた時、村長が戻ってきた


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フィーアの両親は何処へ
次回もよろしくお願いします<(_ _)>





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