魔法科高校白百合学園底辺クラス1年C組〜実力で示してみろよ〜

豚の人。

合同授業 前半



きてしまった。この日が...

「最悪だ...」

俺は食堂のいつものポジション...て言っても、ただのボッチ専用みたいな小さなテーブルの端っこだが...。

  俺はお気に入りの焼きそばパンを食べながら次の合同授業について考えていた。

  何が最悪って、あの謎の女が居るからだ。そう、俺の秘密・・を知っているあの女が。絶対気まずい空気になる。そんなの俺でも分かる。

   考えても仕方ないか。俺は端のほうで陰キャらしく大人しくしてるか。

「...もうすぐ、か」

俺は一つ溜め息混じりに独り言を呟く。
___嫌な予感しかしないんだよなぁ。

「やべ...そろそろだし」
  
俺はパンの袋をポケットに強引に突っ込む。

  俺は食堂を後にし、はや歩きで教室へ向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  全員運動着姿で体育館に三列に並んで生徒会を待っている。なんというか、すごいピリピリしてる。

  生徒会という響きで緊張しているのだろう。それは多分、全員共通だ。

  今か今かと待っていた時、体育館の扉が静かに開かれた。全員扉の方へ視線をやる。

  静かに開かれた扉から5人の集団が意気揚々と入ってくる。

「待たせてごめんね~、1年生のみんな」

一番最初に声をあげたのは生まれつきなのかわからないが茶髪のチャラそうで女受けが良さそうな一人の男子生徒。

「...あれ、ちょっと?雄騎ゆうき達も喋りなよ。イメージ悪くなっちゃうよ?」

「どうせ後で自己紹介やるっしょ。まぁ良いや。早く授業始めよ」

次に声をあげたのはポニーテールの小柄なチb...背低い女。ランドセル背負ってても違和感ないと思う。

   後の三人は静かなのか人見知りなのか喋らない。

「それもそうか。んじ今日の日直の人号令よろしくー」

明るい声で茶髪の男が言う。

「あっ、日直私か」

確か今日の日直は未央...とか言う奴だったか。

「えーと...気を付け、礼」

少しおぼつかない様子だったが...まぁ良いか。

「日直さんありがとー。さて、合同授業ということで!まずは私達生徒会の自己紹介からだね!」

ポニーテールの元気で明るい未央によく似た女がどうやら場を仕切ってくれるようだ。

「んじや、私から。私は近藤 香音こんどう かのん。属性は光と炎と風の3つ。よろしくね!」

属性3つ持ち...かなり珍しいけど...あれ、属性5つ持ちって...?

「次俺な」

茶髪の男が爽やかな笑顔を作る。

「俺は桂 潤野かつら しゅんや。属性は水と心理の2つ。よろしくね」

と、ウインク。絶対女子受け狙ってんだろうな。

「...次紫音しおんだよ?」

「...順番なんて聞いてないわよ。まぁいいけど」

あの女、昨日の...

時雨 紫音しぐれ しおん。属性は闇と龍神りゅうしんの2つ。よろしく」

龍神...って確か、龍の召還魔法を色々使えるっていうかなりチートな属性だったよな...?よし、紫音とやらには近づかないようにしよう。

「次音緒ねおな」

「あっ...ぼ、僕...ですね」

そう言い、茶髪の...いや、桂 潤野という男の後ろからひょっこり出てきたのは少し小柄な男。

  第一印象は"可愛い系男子"である。

「えっと...須波 音緒すなみ ねお、です...属性は...風と回復と水の3つです...」

周りの女子から可愛いと囁かれている中、淡々と自己紹介は進んでゆく。

「それじゃあラストはこの方っ!」

香音が両手を大きく広げる。

「やめろって...ン"ン"。白百合学園生徒会長の志月 雄騎しづき ゆうきだ。属性は龍神と光と心理と風と水の5つだ」

俺と同じ5つ持ち...しかも俺より良い属性持ってやがる。

「...それじゃ、早速やろうか、魔法バトル・・・・・ 」

その言葉を聞いた俺達は声を揃えて言う。

『...は?』


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