落ちこぼれな俺と神聖精霊

ボラオ

火聖の悩みと1ヶ月間のチャンス 2

「うっ、、、ぐすん、、、うっ、、」

俺がフユカの返事を聞いて、その答えを受け入れる事ができず、俺は久しぶりに涙を零していた。俺の反応にフユカは驚いていた。

「えっ!?先輩?どうしたんですか?なんで、泣いてるんですか!先輩の愛しのフユカは此処にちゃんといますよ?」

と、自分の言った事の意味を理解していなかった。もっとも、今の俺の状態でそんな事にツッコミを入れる気などなかった。俺は、訳が分からなくなってさらに涙目を溢れさせてしまった。すると、フユカは俺の顔を抱きしめて、いつもなら俺がフユカにする頭を撫でる行為を今は、フユカが俺にしてくれてた。

「落ち着いて下さい、、、先輩。大丈夫ですよ。先輩には私がついていますから、、いつでも、いつまでも、どこでも、、、先輩の隣には私がいますから、、だから、落ち着いて下さい。」

フユカは、俺に囁くように言った。頭を撫でながら、、、。俺は、あまりの気持ち良さに、眠りについてしまった。

しばらくして、俺は目を覚ます。

「えっ!?」

目を開けて、最初に見たのは、、、フユカの顔だった。

「お、おは、よ?」

「おはようございます。私の膝枕はどうでしたか?」

フユカは、笑顔でそう言った。

「ああ、気持ち良かったよ!ありがとう。あと、さっきは、、、情けない所を見せてごめん。」

俺は、そう言いなが上体を起こし起こした。

「あっ、、、えっと、、、その、、、実は私、 先輩が寝てる間にボタンを通して、烈那さんに話を聞いて、、、私が、勘違いをしている事に気づいて、、、だからさっきの返事をし直しても良いですか?その、、先輩が良ければ、、、」

恥ずかしそうに顔を赤らめて、それでいてモジモジしているフユカは、とっても可愛かった。さっきのが、勘違いというのなら、俺はフユカの返事を聞きたい。しかし、フユカは何と勘違いしたんだ?俺はフユカに聞く事にした。

「返事は聞きたいけど、、その前にフユカはどんな勘違いをしたんだ?」

俺がそう言うと、フユカはとても言い難いという顔をしていた。

「あの、、、それは、私が先輩と付き合うという事は婚約者から恋人に格下げだと思ってしまい、、、それは嫌なので、あの返事は、先輩の愛人にはなりたくはないという意味で言ったんです。」

フユカは、真剣な表情でそう言った。そして、フユカはまだ話続けた。

「だから、先輩の告白の返事は、、、結婚前提のお付き合いなら、喜んで付き合います!」

そう言って、フユカは笑顔になった。その笑顔は、天使のように美しく、けどどこか幼い。そして、眩しい、、、。今まで見た、フユカの表情の中で一番可愛いと、俺は思った。だから、俺は、、、、

「当たり前だ。もう、絶対に離さない。俺の隣にずっと居てもらう。」

俺はそう言いながら、勢いよくフユカを抱きしめた。フユカも、予想していなかった反応らしく、、、。

「へ!?先輩!?、、、ぐすん、、、嬉しいぃ、、、ぐすん、、、しぇんぱーい、、うっ、うぅ、、、ぐすん、、、先輩、、、」

フユカは、泣いて喜んでくれた。そして、最後に『先輩』と一旦切った。


「愛してます。」

呼吸を整えてから、フユカはそう言った。満面の笑みを浮かべて。この一言に、、、俺は心を持っていかれたんだ、、、そう確信した。その一言が、それを証明するに足る。いつだって、答えは単純。そんな言葉をどこかで耳にした、、、。つまり、俺も、、、。

「俺も、愛してる」

俺は、そう言った。すると、俺とフユカは見つめ合い、、、徐々に距離は狭くなっていき、唇と唇が合わさるか合わさらないかの微妙な所で、2人に声をかけられた。

「貴方達、、、さっきから何してるのかしら?一応ここ、電車の中よ?」

「火聖が振られて、泣きだしてヘヘッンザマーって思って、吹き出しそうになってたのに急にイチャコラしやがって!これは氷菜ひなに報告だな!クックックックック、、、ぷ、、、アハハハハハハハハ!!」

と、一部始終を見られていた、、、親父に至っては、最終的に氷菜にチクると言い出し、、それで妄想して、狂ったような笑い方を、、、違うな元からか!元から狂人だったか。そうか。

結局、駅に着くまで俺とフユカは恥ずかしくなって話さなかった。

「あぁ〜、、やっと着いた!うぅんー!」

俺はそう言いなが、改札を抜けると両腕を上げて欠伸をした。

「ですねー、うぅんー、、あぁ〜ンッ」

そう言って、欠伸をした。が、少し言わねばならない事が、、、

「フユカ!」

「はい?どうしたんですか?」

「可愛すぎだろ!なんで欠伸一つでこんなに可愛いんだよ!あと、『ンッ』とか俺以外がいるところで言わないでくれ。他のヤツに聞かせたない!」

俺はそう言った。すると、フユカは、、、

「か、か、、かか、、可愛い、、、先輩ったら!もう〜!分かりました!言わないようにします!それと!!先輩だってカッコ良かったですよ!というか、カッコ良すぎです!他の女に手を出されるか心配です!」

フユカは、そう言いなが腕を組んだ。そして、火聖も、、、

「そんなこと言ったら、フユカだって他の男にいやらしい目で見られたり、手を出されるか心配だ!」

そんなイチャイチャした会話を尽く呆れ顔でスルーしながら、キトラとフユミは歩いていた。

人通りが多い道を歩いているので、火聖とフユカのやりとりに、通り行く人は迷惑をしていた。何故かというと、、、

『あっ!あの女!!今、先輩の顔をいやらしい目で見ました!許せない!!『ピー』してやる!』とフユカが言い、、、そして火聖は、、、
『あっ!!あの野郎!今、フユカの事を発情した目で見やがった!絶対『ピー』して『ピー』をして、『ピー』を『ピー』やって最後に『ピー』やって、二度とフユカの事を見られないようにしてやる!』
と、通り行く人全員にそう言っていたからだ。因みに、キトラやフユミは有名人なのでサングラスとマスク、帽子を被りバレないようにしていた。しばらく、フユカと火聖が通り行く人に迷惑をかけて、街中から住宅街へと入って人通りが少なくなると、静かになった。が、今度は負るルールがない愛してるよゲームが始まり、キトラとフユミが今度は迷惑していた。そんなこんなで、フユカにとっては初めての、火聖にとっては懐かしい、、、家に着いた。







文字数を少なめにして見ました。
これまでは量が多く、読むのに疲れたと思いますが、、、、どうですか?

是非、意見を聞かせて下さい!
あと、本編の感想なども一緒に聞かせてくださると幸いです。
また、ダメだった点、気に入らないところも教えてくれると嬉しいです!
また、まだ学生の為、更新が不定期ですのでそこは、御了承下さい。


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