落ちこぼれ

今日は、晴れ！

絶好の精霊契約日和だー!

と、朝の5時前からテンションがおかしいのは置いといて。

俺は今、「国立精霊騎士養成学校」の敷地内にある精霊の森、と言われる場所にいるわけだが、、、何故、そんな所に朝早くから、一人でいるのか！と言うと、俺は2年生の中で唯一精霊と契約できていないからだ。じゃあ、どうやって進級したかと言えば、魔力量や、その使い方、実技において俺は努力を重ねることによって、最高ランクのSを取ったからだ。まぁ小さい頃から父親にいろいろとしごかれた俺は、精霊と契約できていない事を除けばバケモノと言ってもいい。えっ？なになに？ 小さい頃からしごかれてたって、どんな家庭に生まれたんだよ！だって？それはだな〜何を隠そう！この俺、緋桜 火聖（ひざくら ひせい）は、あの精霊騎士世界大会の王者にして精霊騎士日本支部の最高戦力、緋桜 キトラと、精霊騎士世界大会で準優勝を果たし世界に雪姫と言う二つ名を知らしめていたフユミ・ランカスターの子供だからだ！じゃあ、なんで精霊と契約できないかって？そんなの俺が一番聞きたいくらいだよ！そんな事を考えては、落ち込んでの繰り返しをしていると、精霊の森の中心地に位置する精霊の湖がある所までたどり着いた。何故、中心地にまで来たかというと、それは此処が一番精霊との契約が成功しやすいという噂があるからだ！と言っても俺もう此処に何百、何千、何万と、足を運んではいるものの中々契約する事ができない。別に、精霊に嫌われているわけではない。寧ろ、直ぐに懐いてくれる。契約の言葉を口にしようとした瞬間に逃げられるんだよなぁ〜

「はぁー、、、なんでだろうな？」

とりあえず、独り言を言う。こうすると少し、楽になれるんだよね、、、なんだか、寂しい。

「そんな事は置いといて、探すか！」

俺は辺りを見回して、精霊を探す。

「中々いないな、、、あれを使うか」

あれ、とは魔力である。魔力を少し放出し、精霊を誘う作戦だ！目で探すよりもずっと早い！
「おっ、火属性のトカゲ？か？まぁいいや今日こそは絶対に契約してみせる！」

そう言うと、トカゲのような精霊は

「キュルルゥゥー」

と鳴いて、火聖に契約をするよに頼んだ。ように見えたため火聖は契約をしようと、契約詠唱を唱えようとした瞬間、事件は起きた！なんと急にトカゲの精霊が茂みに逃げてしまったのだ

「今日も駄目か、、、、、、一体いつになったら、、、、、いや、やめとこ」

何故、言葉の続きを言わなかったのか。。それは、まだ諦めたくなかったから。この気持ちこそが後に運命を巡り合わせてくれるのだが、彼はまだ知らない。

「さてと、そろそろ学校に行くか」