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王子の僕には変態の姉がいる

ルルザムート

第1話 妹の誕生日 part3

2012年 9月20日 20時30分
廊下
(日本時間 9月21日 9時30分)


フラルド「ひっく…ぐす…私の…私のコレクションが…」
アーサー「…いい加減泣き止んでよ」
エレナの部屋へ向かいつつ姉さんを慰める(?)

フラ「いくらなんでも酷い…あんまりよ…」
水晶を壊してからずっとこんな感じだ

アー「…」
嘘泣きじゃ…なさそうだ
アー「…っ」

まさかあんなのを壊しただけでここまで泣くなんて…やりすぎたかも…
アー「ああ!もう、分かったよ!」

左袖をまくり、姉さんの顔の前に突き出す
アー「僕もやりすぎたよ、ごめん姉さん」
フラ「…!」パァァ
一瞬で笑顔に戻る姉さん
うん、やっぱり悪魔は笑顔が1番だな

フラ「ホントにいいの?」
アー「…いいよ」
むしろここまで来てダメだと言い切れる奴は相当意地が悪いだろう

フラ「やったー!あーちゃん大好き〜!」
がぶっ…
アー「いっ…」
普段ふざけているとはいえやっぱり吸血鬼、腕に食い込む牙がちょっと痛い

アー「…」
フラ「♪」チュー
本当に美味しそうに吸血する姉さん
アー「…?」
あれ?ちょっと待て、よく考えてみれば吸血鬼って人間の血を吸うんだよな?僕の血なんか吸って美味しいのか?

フラ「♪」ねへへ…
まあ幸せそうだからいいか、ん?
アー「…」
なんだ?この腕の違和感ーーー

アー「!」
違和感の正体に気付いた僕は姉さんの前に回り込み、右手で首根っこをひっ掴んだ

フラ「痛ぁ!私は猫じゃないよ、あーちゃん!それにダメならダメって言ってよー」
アー「…姉ちゃん、しれっと麻痺液流してたでしょ?」
フラ「あら、バレた?」
アー「はぁ…」

吸血鬼には相手から確実に血液を奪うために吸血時、牙から麻痺液を流すことが出来る。吸血されて脱力したり気持ちが良くなったりするのはこの麻痺液のせいだ(ちなに俺は気持ちいいなんて思ったことは一切無い、断じて無い、多分…)

アー「気づくのが後10秒遅かったらぶっ倒れてたところだぞ…」
フラ「その時はお姉ちゃんがえーちゃんの部屋までおんぶしてあげるから!」ふふん
アー「姉ちゃんにおんぶ?じょーだんキツイぜ全く」
フラ「そう…ふふふ♪」

うふふと笑う姉ちゃん
おおかた、変な妄想でもしてーーー
フラ「あーちゃんが私のこと『姉ちゃん』って呼んでくれる…ふふふふ♪」
アー「っ!?」むぐっ!

俺ーーーいや僕は反射的に自分の口を塞いでいた
フラ「…ねえあーちゃん、もう少し肩の力を抜いてもいいんじゃない?誰かの期待に答えるだけの人生なんて少しも面白くないよ」

う…
アー「…」
確かに僕だって普通に学校に行ったり、ゲームセンターに行ったりしたいーーーけど…!

アー「僕が王族の自覚を失ったら…将来誰がこの国を守るんだよ…」
きっとその楽しみを知ってしまったら…もう戻れないだろう、そしてそこから引き上げてくれるような人も…僕の周りには誰もいない

…!話しているうちにいつのまにかエレナの部屋の前に着いていたらしい
アー「この話はまた今度だ、今はエレナの誕生日を祝おう」
フラ「…うん、わかった」


2012年 9月20日 21時00分
エレナの部屋
(日本時間 9月21日 10時00分)


エレナ以外「誕生日おめでとう!」
エレナが部屋に入ってくると同時にクラッカーのヒモを引っ張る

エレナ「みんなありがとう!」
僕はクラッカーをしまい、エレナへのプレゼント箱を手渡す

アー「はい、プレゼント!」
エレナ「開けていい?」
アー「もちろん!」

嬉しそうに渡したプレゼント箱を開けるエレナ
気に入ってくれるといいんだけど…

エレナ「ありがとう!お兄ちゃん!」
悪魔の翼をイメージして僕が作った髪留めをつけて嬉しそうに鏡を見るエレナ
どうやら気に入ってくれたらしい

アー「喜んでくれてよかったよ!次は…姉さんか?」
フラ「いや、私は最後に渡すわ〜」
アー「ん、そうか」
じゃあ次は…
フラ「父さんと母さんからお願い」

お父様「分かった…ローズ!」
お母様「ええ」
そう言うとお父様とお母様は手を掲げ、気配だけで超強力と分かる合同闇魔法を唱え始める
凄い量の魔力が『闇』に変換されて集まってる、お父様とお母様は一体何をする気なんだろう?

お父様とお母様「…ハッ!」
2人の掛け声と共に集まった球体の『闇』は何かの形へと変化して行く
これは…弓?

エレナ「こ、これって…!」
お父様「以前弓が欲しいと言っていたからな」
エレナ「いいの!?」
お母様「ちゃんとした射場いばで気をつけて撃つのよ」
エレナ「やった!パパ、ママ、ありがとう!」

嬉しそうにピョンピョンとはねるエレナ
エレナは弓が欲しかったのか…意外だな

フラ「じゃ、最後は私ね」
そう言って姉さんは僕がエレナに渡した箱より一回り小さい箱を取り出した

フラ「はい、プレゼント!開けてみて!えーちゃんの欲しかったものよ〜」
エレナ「うん!」

中身はなんだろう?流石にお父様とお母様の前だから変なものは…入ってそうで困る

エレナ「ありがとう!お姉ちゃん、これ欲しかったの!」
箱を開け、エレナが中から取り出したのは…

アー「…箱?」
小さな箱の中にさらに小さな箱がマトリョシカのように入っていた

あのピンクの小綺麗な箱がプレゼント?姉さんの事だからてっきり自分の下着でもいれてるんじゃないかと…まあ、よく考えてみれば誕生日プレゼントだけは姉さんもふざけたことはなかったから安心してもいいか…

そんなことを考えながらもエレナの誕生日会は続き…そして終わった


2012年 9月21日 0時00分
アーサーの部屋
(日本時間 9月21日 13時00分)


アー「…」
就寝の準備を済ませた僕は就寝前の日課、読書をしていた(昨日は姉さんのせいで読めなかったが)

アー「やっぱり人間にとって僕らは非現実的な生き物なんだな」
将来王になった時、人間界との交流を深めて行きたいと考えているがーーー

アー「自分たちにとって未知の生物は警戒されるよな…」
妖怪という生物や神、神の分身である精霊などが今読んでいる本に記されているが僕らについての記述はかなり少なかった、といっても僕らはそもそも生物とさえ見られてないのだから『生物の本』に載ってなくて当然なのだが…

アー「…そろそろ寝ようかな」
ベッドに入り、目を閉じる前に本棚を見る
アー「明日読む本には僕らの事が書いてあるといいな…」
保険の目覚まし水晶をセットして目を閉じーーー

コンコン
アー「…?」
ノック?こんな時間に…?

アー「…」モゾ…
体を起こしドアへ向かう
…そういえば

これと似たような場面を以前本で読んだ気がする…えーとタイトルはなんだったっけな…
読んだのはかなり前だが悪魔が登場する本だったからなんとなく覚えている

『僕の悪魔ちゃんは愛が重い』だったっけ?僕たちのような見た目に近い悪魔の女の子が出てくるんだが…

コンコン
アー「…いやいや、そんなハズはない」
そもそもあれは人間達が想像で作ったフィクションであってドアを開けたらいきなり刺されるなんてことはーーー

フラ「あーちゃん…」
ドアを開けるとある意味刺された方がマシだと思える人物が立っていた(眠れるから)
姉さん…僕を不眠症にでもしたいのか…?

フラ「ちょっと相談というかお願いがあるんだけど…」
…ん?
ここで僕は姉さんがいつものようにふざけていないことに気がついた、表情も四六時中あるハズの笑顔が消えている

アー「何かあったの?」
笑顔が消えるどころか…焦ってるようにも見えるような…

フラ「のんびりしてられないからシンプルに言うわ、実は…」
なっ!?
アー「エレナが人間界で行方不明!?」


第2話 part1へ続く



↓プロフィール…の前に
作者のルルザムートですここまで読んでくださりありがとうございます、物語の投稿ですが1つのシナリオを一気に投稿するのではなく他のシナリオ『ブラッド・トリガーライフ』や『進め!非常識ガールズ』と並行して投稿して行きます
4つのシナリオそれぞれの第1話の投稿が終わり次第、第2話の投稿を始めるという形です。4つのシナリオ全てを投稿し終わった後、4つのシナリオの裏…真相編を投稿して行きたいと考えております
長文失礼いたしました、それではプロフィールに参ります


↓プロフィール

エレナ・アルコット
性別 女
年齢 8歳
身長 130㎝
体重 ひみつ
血液型 AB
髪の色 銀
目の色 赤
胸 よくわからない…?
武器 弓
好きなもの お姉ちゃん!
嫌いなもの 嫌いじゃないけど真面目すぎるお兄ちゃんが少し苦手

父の悪魔の血を濃く継ぐアルバシオン国王女、王位継承権第3位
若干人見知りな部分があるが基本明るく、学校にも友人が多いムードメーカー
姉が大好きで部屋の内装も姉を真似てピンク一色にしている(流石に服装は真似たくないようだが)
兄のことも好きと言えば好きなのだが真面目すぎて近寄りがたいと思っている
また、何故急に弓に手を出したくなったのかは本人もよく分かってないらしい

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