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王子の僕には変態の姉がいる

ルルザムート

第1話 妹の誕生日 part1

2012年   9月20日 0時00分
アルバシオン城内鍛錬空間
(日本時間 9月20日 13時00分)


アーサー「495…496…497…」
真っ白の何も無い空間、その場所で僕はただひたすらに剣を振る

アー「498…499…500!ふー…」
僕の名前はアーサー・アルコット、アルバシオン王国の王子、王位継承権は第1位!何故こんな言い方をするのかというと姉と妹が1人ずついるからだ

アー「今日はこれくらいでいいか…日付が変わってしま…ん?」
この空間を出入りするための通路が歪み、人影が現れる

ちなみに僕が姉を差し置いて継承権第1位なのには理由が2つあり、1つは僕自身の努力、もう1つはーーー

変態「あ〜ちゃ〜ん!一緒に寝よ〜!」
アー「よっと」

飛びかかってきた変態吸血鬼、もとい姉のフラルドを鍛えた反射神経を使い、全力を込めた右ストレートで吹き飛ばした
これがもう1つの理由

フラルド「ひ、酷い!か弱い乙女の顔を殴るなんて!お姉ちゃん泣いちゃう!」
ぐすん、と瞳に涙をうるわせて嘘泣きしようとする姉さん
最初は騙されてたけどもう通用しないぞ

アー「嘘泣きはいいから、はいコレ」
とはいえ泣かれたら面倒なのでとりあえず姉さん用に持ってきていた血液(A型)が入った水筒を姉さんに投げる

フラ「あら、あーちゃんありがと〜♪」
ピタッと嘘泣きを止め、水筒から血液を飲み始める姉さん

…改めて紹介しよう、僕と同じく王族の血を継ぐ吸血鬼フラルド・アルコット、僕の実姉で王位継承権第2位で魔界最強の変態でもある

フラ「それにしてもこんな何もないところで剣振って何が面白いの?」
アー「あのね、面白いかどうかで判断している時点で既におかしいから!」

この真っ白で何もない空間、そんな場所で鍛錬するからこそ体だけでなく心も鍛えられるんだよ、そう姉さんに言うが…

フラ「え?なに?もういっかい言って〜」
アー「…」
姉さんと会話するといつもこんな感じで調子が狂わされる

アー「…もう寝る」
フラ「それは誘ってるのね!?もー、素直じゃないなぁ///そうと決まれば早速ベッドへ行きましょう!熱い夜をーーーギャフッ!ヒドイ!また殴った!」
アー「…王になったら年中発情期の吸血鬼は殴っていいって法律を作るとしよう」
フラ「そうなの?じゃあ私はMだから丁度いいわね!うふふふふ…」

駄目だ、この変態に勝てる気がしない
アー「…」
寝よ…

姉さんを無視して鍛錬空間から出る
アー「疲れた…」
シャワー浴びてから寝るつもりだったけどもう明日でいいか

パジャマに着替え終わったあたりで鍛錬空間へ繋がる『次元の穴ワールド・ホール』から姉さんが出てくる

フラ「あーちゃんまさかシャワーも浴びないで寝るの?ダメよ、綺麗にしてから寝ないと!だから今からお姉ちゃんと一緒にお風呂にーーー」
アー「はいはい、姉さんは自分の部屋に帰って」

僕は部屋の外へ姉さんを力一杯押し出した
フラ「あっ///ああっ///そんなに強く押さないでーーー」
バタン!

アー「ふー」
やっと厄介なのが居なくなった
壁に剣を立てかけベッドに入る

アー「…」
とても血の繋がった実の姉とは思えないな…

フラ「あーちゃん大丈夫?寂しくない?やっぱり一緒に…」
アー「帰れ!」

ドアからひょっこり出た姉さんの頭を狙って立てかけてあった剣をぶん投げる
フラ「ハズレ〜」
…が、剣は姉さんではなく扉に突き刺さる
フラ「あーあ、あーちゃんがドア壊した〜」

アー「…」
身体中の力を目力に変えて姉さんを睨む
フラ「あらん、怖い」
全く怖がってないような様子で姉さんはようやく部屋の外へ出て行った

アー「ハア…今度こそ居なくなったな」
剣が刺さったドアを見て自然とため息が出る。というかこんな短時間でここまでため息つく14歳は居ないだろうな…
そんなことを考えつつ、僕は目を閉じた



2012年   9月20日 7時00分
アーサーの私室
(日本時間 9月20日 20時00分)


アー「…ん、朝か」
あと少しで鳴り始める目覚まし水晶の機能を止めてベッドから体を起こす

アー「いつも通りの服を…あー…」
そういえばドアに剣刺さったままだったな
本日1回目のため息をつき、ドアに刺さった剣を引き抜き鞘に収める
修理は…夜にしよう

さて…
アー「今日はどの辺りを散歩しようかな」
いつもと同じ服に着替えつつ日課の散歩をどこでするか考える
アー「んー…」
出てから決めればいいか

元気なメイド「あっ、アーサー様!おはようございます!」
アー「うん、おはよう」
部屋を出てすぐ近くにいたメイドと挨拶をし、姉さんの部屋へ向かう

アー「また人間の女の子連れ込んでなければいいけど…」
人間の同意をもらって連れてきてる分誘拐じゃないから強く言えないんだよな…よし着いた!…姉さん以外の誰かが来た形跡はないな

アー「…」
普段は寝ぼけた姉さんをたたき起こして終わりだけど…
アー「…そうだ」
たまには散歩に誘うか、拒絶ばかりしてもダメだしな

ドアにノックし、声をかける
アー「姉さん?一緒に散歩でも…ん?」
鍵がかかってない…まあ姉さんならやりそうだ

アー「姉さん?」
鍵が空いているとはいえ流石に私室の中には入れない(というか入りたくない)ので意識を集中して部屋の中の気配を探る

アー「あれ?」
誰もいない?姉さんが早起きなんて明日の天気は槍…あ、
アー「妹の…エレナの誕生日だからか」
何かサプライズの準備でもしてるのだろうか?

まあいいか、散歩にはエレナを誘おう
そうしてエレナの部屋に向かう、その途中で掃除道具を持って壁にもたれかかるメイドを見つけ、声をかけた

アー「やあ、おはよう」
あわてんぼうのメイド「え?ひゃっ!?アーサー様!これはっ、その…」

取り乱しているメイドの手からホウキとチリトリを取り、
アー「…よし、綺麗になった」
近くのホコリを集めてチリトリへと掃いた

あわメイ「あ、あわわわわ…もっ、申し訳ありません!」
アー「いいよ、いいよ、それよりちょっと手を握ってもいいかな?」
さっきからしきりに腰をさすっているメイドに質問する

言っておくが姉さんのような下心は全くない、握るのはあくまで診療…というと大げさだけど手を握れば相手の悪い場所がなんとなくわかるから、多分このメイドは…
あわメイ「はっ、はい!是非…あ いや、大丈夫です!」

顔を真っ赤にして頷くメイドの手を握る
…多分姉さんの普段の行いの所為でセクハラされるとでも思ってるんだろうな
アー「まあ…」
つっこんでたらキリがないからスルーしよう

右手に魔力をこもらせ、メイドの手を握る
アー「ん…と、うわ!腰のコリが酷いな…こんな状態で掃除をしていたのか…今日の掃除はもういいから他の仕事がひと段落したら病院に行きなよ」

メイド長、ハリスには僕から伝えておくから、とメイドに言い手を放し、掃除道具もついでに返す
あわメイ「ありがとうございます!」

会話を終え、エレナの部屋へ足を進める
よし着いた、でも少し掃除の時間が長かったから散歩はまた今度…ん?
アー「?」

?「…」
話し声?エレナの部屋の中からだな
エレナの声「お…ちゃ…」
エレナ?誰と喋ってーーー

変態の声「だからさ、えーちゃん!ヤらない?」
アー「」


第1話part2へ続く



↓プロフィール

アーサー・アルコット
性別 男
年齢 14歳
身長 160㎝
体重 60㎏
血液型 A
髪の色 黒
目の色 緑
武器 剣
好きなもの 読書、王子の仕事
嫌いなもの 暴走する姉

父の悪魔の血と母の吸血鬼の血を継ぐ反悪半鬼のアルバシオン国王子、王位継承権第1位
姉を除き誰とでも分け隔てなく接する
常時節度のない姉にコンプレックスを抱いており『姉のように下品に見える』という理由で元々桃色だった髪を強引に黒に染めた

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