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はうたゆしか

58 その後


「おい急げ、トンズラこくぞ」

セイレンが逃がしてくれたため、一行はこの基地を早く出ようと急いでいた。

ミヅキがマリネとマギのいる牢の鉄格子を溶かす。

「ミヅキ、サヤカ、トエム」

ふと、アレンに名を呼ばれ3人はアレンの方を見た。

「ありがとうな」

アレンは柔らかく笑い、ひとこと言った。

「へへっ」

「どこまでもついて行きやすぜ、アレン隊長おおおおっ」

「その目の石の話も後できっちり聞くんだからねっ!」

ミヅキは素直に照れ、トエムはいつも通りうるさく、サヤカは照れ隠しした。

「お母さまっ!」

「リタ!よかった、ひと月も帰らないから心配したのよっ」

「アレン隊長、僕のことを覚えておられますか」

マギがアレンに問う。

「ああ。7番隊の仲間だったもんな」

「マサムさんが亡くなり、アレンさんが一族をぬけてというもの、フウレン様を止める者はいなくなり、ルチャルドはさらに戦うことに特化してしまいました」

マギは言った。

「お前はいつフウレンの元を去った?なるべくルチャルドの情報が欲しい」

「アレンさんが抜けた1年後ですので…あまり、お役には立てぬかもしれません」

マギはアレンに申し訳なさそうに言う。

「そうか…」

アレンは少し気がかりだった。

7番隊の仲間をおいて一族を出たことが。

それでも、シキとルチャルド両方を何とかしようと一人飛び出した。

「そういえば、キョウガさんを覚えておられますか?」

「キョウか…」

幼なじみでありライバルであったキョウガとは、何も言わず別れた。

「キョウガさんも一族を抜けました」

「!?…どういうことだ?」

マギはそれ以上は何も知らないらしかった。

「アレンさん、マギさん!早く行きますよ!何してるんですか!」

サヤカが2人を呼ぶ。

一行は基地を脱出した。

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