作成中止

はうたゆしか

6 石


「そういえばさ、アレン」

「ん?」

「石5つも持ってるなんてすげぇな、お前やっぱ何者なんだ?」

「あんたたち、お互いのこと知らないの…」

サヤカがガクッと落胆する。

「おう、一昨日会ったばっかだからな」

「べーつに、ただの旅人ですケド」

アレンがダルそうに答える。

「でも、石を5つも扱えるなんてタダモノじゃない」

サヤカが詮索する。

石はある程度体術など、戦いの基本が身についていないと扱えない。

石の能力をいっきに扱うのに上限はないが、それなりに実力がないと難しい。

例えば、火と水のナタストーンを持ち、右手から火、左手から水を出すことはかなり高度な技術ということだ。

「5つをいっぺんに扱うほどの力はねえよ」

アレンが胸元のネックレスを手に取る。

「なあなあ、なんの石なんだ?」

「私が見たのは雷…雷は相当珍しい石よ?」

ナタストーンの種類にもランクづけはされる。

ナタストーンの構造は、二十構成。

火や水など実態のあるものは核に色がついてあり、周りが透明な鉱物で覆われている。

サヤカが持つような、実態のないものは核が透明で、周りの鉱物に色がある。

石の能力が発動しているとき、その核が光を発する。

「珍しい?」

「黄色い核が半透明。核が半透明の石のもつ能力は強力で珍しいの」

「へーえ。俺のナタストーンは透明じゃないな……」

ミヅキが赤い石を見つめる。

「火なんて1番多いナタストーンよ」

「なんだとぉ?!」

「はいはい、おしゃべりはこのへんね。着いたぜ、ナミザ王国」

「お」

ナミザ王国の門をくぐった。

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