あの日、最後に笑ったのは君でした。
第7章 防具、初体験します
さーて、無事に短剣も手に入った事だし、次はどこ行こうかな。 
私は正面に並ぶ防具屋を見る。
えっと、さっきと同じ入り口から近い場所の看板から見ていこう。
防具屋、この店のアイコンは鎧か。
その隣はマント、盾、手袋、靴、帽子と続いている。
そして帽子屋の隣が…鞄屋?
このポシェットの事なのかな?
道具屋も奥の方にあるのが見える。
そして武器屋よりも店舗数が多いのか、店の正面は武器屋よりも少し小さく、その分奥行きがある作りになっている。
さて、まずは服から見てみようかな。
私は鎧のアイコンが付いてる看板のお店のドアを押した。
店内は武器屋と同じく分かりやすいようにレイアウトされている。
向かって右手が戦士系の鎧、その奥がレジ。
左がシーフや弓使い系の軽装、その奥がモンク系の胴着。
そして試着室のような物が店の1番奥に6つ設置されている。
私は左の軽装の装備が売られている場所へ向かう。
ハンガーに掛けられた装備を1着ずつ手に取ってみてみる。
うおー!ベストに胸当て!
こっちには山ガールみたいなショートパンツもある!シーフっぽい!
これまたテンション上がる。
楽しくなってあれこれ見ていたが、気になった事がある。
どの装備もそうなんだけど、普通のTシャツのようにペラッペラなんだよなあ。
隣の鎧コーナーもチラッと見てみたが、鎧のわりに全然重圧感も何もない本当にただの布のようだった。
こんなんで装備なんて出来るのかなあ。
そしてもう1つ気になったことはサイズの記載がないことだ。
どれもこれも私には大きい。
多分全部Lサイズくらいで作られている。
これじゃ着た時にダボダボじゃんよ。
首を傾げていたら女の店員さんが声をかけてくれた。
「ご試着されてみますか?」
「あー・・・」
私は一瞬言葉にするのをためらった。
もしかしたらこの世界ではこれが常識なのかもしれない。
ヘタにサイズありますか?なんて聞いて変に思われたらまずい。
「はい、お願いします。」
とりあえず流れを上手く利用してみる。
「では試着室へご案内致します。」
私は店員の後ろについていき、店の1番奥の試着室へと案内された。
「こちらのご使用方法は分かりますか?」
店員が試着室のカーテンを開けてくれる。
「あ、いえ、分からないです。」
ここは聞かれた事だし素直に言っておこう。
「分かりました、では実際に試着しながら説明をしていきますね。」
中へどうぞ、という風にジェスチャーされる。
「分かりました、お願いします。」
少し屈んで靴を脱ごうとすると、店内の床と試着室の床が同じ事に気がついた。
お、これはもしや靴を脱がなくてもいいパターンなのかな。
私は恐る恐るそのまま試着室に入った。
「はい、では順番にご説明させて頂きますね。」
あ、良かった!
靴は脱がなくて正解だった。
「まず、右手をご覧下さい。こちらには試着されたい装備を掛けて頂きます。」
入ってみて分かったが、試着室は全て鏡になっていた。
そして店員さんの言葉に従って右を見てみると、装備を掛けれそうなフックの様なものが鏡に取り付けられていた。
私は言われた通り装備をフックに掛ける。
「では正面を向いてください。」
頷いて私は真っ正面の鏡を向いた。
お?
おおー!?
なんと驚くことに、先程フックに掛けた試着したい装備を既に身に付けた状態の私が立っていたのだ。
「こちらは特殊な装置で転送させてご試着出来るようになっております。」
あー、なるほど。
こうして試着出来るわけだから、店内の装備は全てペラペラなわけだ。
何となく分かってきたぞ。
「次に左手をご覧下さい。」
言われるがままに左を向く。
すると自分の体型と服の寸法がモニターとなって現れた。
「こちらで装備の寸法をご自由に変更出来るようになっております。こちらがお客様を映像で映し出したもの、こちらが装備の寸法になっておりますので、このように丈の長さの変更や、ゆとりを持たせたい場合はこの様に操作して頂くと可能になっております。」
と、モニターを操作しながら教えてくれた。
うっわ!すっご!
自分好みにアレンジが出来ちゃうってことでしょ!?
なるほど、なるほど。
だからサイズが記載されてなかったわけか。
「実際にご試着されて、お客様がご購入を希望されたとしましょう。その様な場合はモニターの一番下に「保存」というのがありますのでそちらを押して頂ければ、今の調整した寸法をキープ出来るようになっておりますので、購入後、また寸法の調整をしなくてもいいようになっております。」
おー、なるほど便利。
「1点だけご注意して頂きたいのは、購入後の寸法の変更は不可となっておりますので、ご試着の際に最終寸法を決定して頂くような形になっておりますのでご了承願います。」
はいはい、分かりました。
「それでは次に購入までの流れですが、簡単にご説明致します。」
はいはい、お願いします。
「希望の寸法に調整し保存を押した後、初めにこちらに掛けた装備を外して頂きます。」
私は装備をフックから外す。
お。
すると鏡の中の私は装備が外れ、初期の服装に戻っていた。
「外して頂くだけで簡単にご試着が終わります。また、試着されました装備は寸法の変更をしたにも関わらず見た目は変わっておりませんが、保存されたデータは内部に残っておりますのでご安心下さい。」
なるほど、なるほど。
「会計はこちらのレジにでお願いします。会計後、購入した商品を着て行きたい場合は、先程の試着室に入って頂き、購入された商品を同じように右へ掛けます。そして左のモニターに新しく「装備」という項目が追加されていますので、そちらを押して下さい。そうしましたら購入された装備を身に纏い、今まで着ていた物はハンガーに掛けられます。」
すごい便利じゃん。
いちいち自分で脱いだり着たりしなくてもいいってことでしょ?
「後はお客様の判断で、今まで着ていた装備は不要と判断された場合は、このままの状態でレジまで持って行って頂き売却をすることも可能です。持ち帰りを希望される場合は、ハンガーから装備を抜き取ってもらい、レジ横にあります回収ボックスにハンガーを入れて頂きます。ご説明は以上ですがご不明な点はありますか?」
いいえ、ございません。
「大丈夫です、分かりやすいご説明ありがとうございます。」
私が小さくお辞儀をすると店員さんも同じようにお辞儀をしてくれた。
その後私は試着した装備を元の棚に戻してお店を出た。
すっごい体験だった!
あんな風に試着出来るなら1日中居られる!
そして私はこのテンションの上がったまま、次はどこへ行こうか胸を弾ませていた。
私は正面に並ぶ防具屋を見る。
えっと、さっきと同じ入り口から近い場所の看板から見ていこう。
防具屋、この店のアイコンは鎧か。
その隣はマント、盾、手袋、靴、帽子と続いている。
そして帽子屋の隣が…鞄屋?
このポシェットの事なのかな?
道具屋も奥の方にあるのが見える。
そして武器屋よりも店舗数が多いのか、店の正面は武器屋よりも少し小さく、その分奥行きがある作りになっている。
さて、まずは服から見てみようかな。
私は鎧のアイコンが付いてる看板のお店のドアを押した。
店内は武器屋と同じく分かりやすいようにレイアウトされている。
向かって右手が戦士系の鎧、その奥がレジ。
左がシーフや弓使い系の軽装、その奥がモンク系の胴着。
そして試着室のような物が店の1番奥に6つ設置されている。
私は左の軽装の装備が売られている場所へ向かう。
ハンガーに掛けられた装備を1着ずつ手に取ってみてみる。
うおー!ベストに胸当て!
こっちには山ガールみたいなショートパンツもある!シーフっぽい!
これまたテンション上がる。
楽しくなってあれこれ見ていたが、気になった事がある。
どの装備もそうなんだけど、普通のTシャツのようにペラッペラなんだよなあ。
隣の鎧コーナーもチラッと見てみたが、鎧のわりに全然重圧感も何もない本当にただの布のようだった。
こんなんで装備なんて出来るのかなあ。
そしてもう1つ気になったことはサイズの記載がないことだ。
どれもこれも私には大きい。
多分全部Lサイズくらいで作られている。
これじゃ着た時にダボダボじゃんよ。
首を傾げていたら女の店員さんが声をかけてくれた。
「ご試着されてみますか?」
「あー・・・」
私は一瞬言葉にするのをためらった。
もしかしたらこの世界ではこれが常識なのかもしれない。
ヘタにサイズありますか?なんて聞いて変に思われたらまずい。
「はい、お願いします。」
とりあえず流れを上手く利用してみる。
「では試着室へご案内致します。」
私は店員の後ろについていき、店の1番奥の試着室へと案内された。
「こちらのご使用方法は分かりますか?」
店員が試着室のカーテンを開けてくれる。
「あ、いえ、分からないです。」
ここは聞かれた事だし素直に言っておこう。
「分かりました、では実際に試着しながら説明をしていきますね。」
中へどうぞ、という風にジェスチャーされる。
「分かりました、お願いします。」
少し屈んで靴を脱ごうとすると、店内の床と試着室の床が同じ事に気がついた。
お、これはもしや靴を脱がなくてもいいパターンなのかな。
私は恐る恐るそのまま試着室に入った。
「はい、では順番にご説明させて頂きますね。」
あ、良かった!
靴は脱がなくて正解だった。
「まず、右手をご覧下さい。こちらには試着されたい装備を掛けて頂きます。」
入ってみて分かったが、試着室は全て鏡になっていた。
そして店員さんの言葉に従って右を見てみると、装備を掛けれそうなフックの様なものが鏡に取り付けられていた。
私は言われた通り装備をフックに掛ける。
「では正面を向いてください。」
頷いて私は真っ正面の鏡を向いた。
お?
おおー!?
なんと驚くことに、先程フックに掛けた試着したい装備を既に身に付けた状態の私が立っていたのだ。
「こちらは特殊な装置で転送させてご試着出来るようになっております。」
あー、なるほど。
こうして試着出来るわけだから、店内の装備は全てペラペラなわけだ。
何となく分かってきたぞ。
「次に左手をご覧下さい。」
言われるがままに左を向く。
すると自分の体型と服の寸法がモニターとなって現れた。
「こちらで装備の寸法をご自由に変更出来るようになっております。こちらがお客様を映像で映し出したもの、こちらが装備の寸法になっておりますので、このように丈の長さの変更や、ゆとりを持たせたい場合はこの様に操作して頂くと可能になっております。」
と、モニターを操作しながら教えてくれた。
うっわ!すっご!
自分好みにアレンジが出来ちゃうってことでしょ!?
なるほど、なるほど。
だからサイズが記載されてなかったわけか。
「実際にご試着されて、お客様がご購入を希望されたとしましょう。その様な場合はモニターの一番下に「保存」というのがありますのでそちらを押して頂ければ、今の調整した寸法をキープ出来るようになっておりますので、購入後、また寸法の調整をしなくてもいいようになっております。」
おー、なるほど便利。
「1点だけご注意して頂きたいのは、購入後の寸法の変更は不可となっておりますので、ご試着の際に最終寸法を決定して頂くような形になっておりますのでご了承願います。」
はいはい、分かりました。
「それでは次に購入までの流れですが、簡単にご説明致します。」
はいはい、お願いします。
「希望の寸法に調整し保存を押した後、初めにこちらに掛けた装備を外して頂きます。」
私は装備をフックから外す。
お。
すると鏡の中の私は装備が外れ、初期の服装に戻っていた。
「外して頂くだけで簡単にご試着が終わります。また、試着されました装備は寸法の変更をしたにも関わらず見た目は変わっておりませんが、保存されたデータは内部に残っておりますのでご安心下さい。」
なるほど、なるほど。
「会計はこちらのレジにでお願いします。会計後、購入した商品を着て行きたい場合は、先程の試着室に入って頂き、購入された商品を同じように右へ掛けます。そして左のモニターに新しく「装備」という項目が追加されていますので、そちらを押して下さい。そうしましたら購入された装備を身に纏い、今まで着ていた物はハンガーに掛けられます。」
すごい便利じゃん。
いちいち自分で脱いだり着たりしなくてもいいってことでしょ?
「後はお客様の判断で、今まで着ていた装備は不要と判断された場合は、このままの状態でレジまで持って行って頂き売却をすることも可能です。持ち帰りを希望される場合は、ハンガーから装備を抜き取ってもらい、レジ横にあります回収ボックスにハンガーを入れて頂きます。ご説明は以上ですがご不明な点はありますか?」
いいえ、ございません。
「大丈夫です、分かりやすいご説明ありがとうございます。」
私が小さくお辞儀をすると店員さんも同じようにお辞儀をしてくれた。
その後私は試着した装備を元の棚に戻してお店を出た。
すっごい体験だった!
あんな風に試着出来るなら1日中居られる!
そして私はこのテンションの上がったまま、次はどこへ行こうか胸を弾ませていた。
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