水魔法は最弱!?いえ使うのは液体魔法です
1話 さよなら!現代社会!
雲ひとつない青空の下をバスに揺られながら走っている中、俺の仮眠を邪魔する野郎が現れた。
「なぁなぁ、ヒロト。一緒に観光に行こうぜ!」
「んぁ?.......仮眠中に話しかけんなよ」
「そう言うなって。俺たちは親友だろうがよ!な?ヒロト」
「親友っていうか腐れ縁だな」
俺に馴れ馴れしく話しかけているコイツは、小学校から一緒の幼馴染、武田 豪鬼だ。
初めて会った時は、馴れ馴れしいし暑苦しい奴だったので鬱陶しいと思っていたのだが、知らないうちに一番仲のいい友達になっていた。
.......いや、俺には他に友達がいないだけだったな。
「あんた達、相変わらず仲が良いわね。もしかして、付き合ってるの?」
男である俺たちに、意味の分からない質問してきているコイツの名前は神乃 彩華。
見た目は良いのだが、中身が色んな意味で腐っている。
「がはは!やっぱ俺たちって仲が良く見えるんだな!」
このバカは神乃の言っている事の意味が理解できていないようだ.......あ、神乃のやつ鼻血出しやがった。
.......この腐女子め!
「はぁ.......お前が考えてるような事は一切ないから勘違いすんなよ。俺はノーマルだ」
「あら、なんの事かしら?.......勘違いしているのは、あなたではないの?私はただ"相変わらず仲が良いわね"と言っただけよ」
「なら、さっさと鼻血を拭け」
「.......!いつの間に.......気づかなかったわ」
そして、神乃はポケットからティッシュを取り出し、鼻に付いた血を拭いた後、鼻の穴にティッシュを突っ込んだ。
何とも言えないマヌケな姿だな。
バレないように写真を撮ろう。
俺はポケットからスマホを取りだして、神乃の鼻ティッシュを写真に収める。
もちろん、すぐにバレてしまったので、写真は消去する羽目になった。
ついでに、何発か顔面を殴られてしまう。
レディーとは思えないほどの威力だったぜ。
「ん?なんか音が聞こえないか?」
ゴロゴロという重苦しい音が、上から鳴っている気がする。
しかし、武田と神乃は聞こえていないのか、首を傾げていた。
「音なんて何も聞こえてこないぜ?気の所為なんじゃねぇのか」
「私も聞こえてこないわよ。ついに頭がおかしくなった?」
そろそろ、この腐女子を殴ってもいいのでは?.......俺がそんな事を考えていると、更に音が大きくなってきた。
さすがに、他の人たちも気が付いたのか、バスの端に寄って外を見る。
そこから見えたのは.......
マジかよ.......
そんな言葉すら出す暇がないほどの速度で、俺たちが乗っていたバスに雷が落ちたのだ。
そして、その雷から俺の瞳に映った色は、こちらを嘲笑うかのように悪意に満ち溢れたドス黒いものだった.......。
◇
.......なんだ?体がふわふわてしていて感覚が無い.......そういえば雷に打たれたんだったな。
.......つまり、俺は死んだということか。
なんか呆気ないな。
「ふふふ.......そうです。あなたは雷に打たれて亡くなってしまったのですよ」
「!?」
俺の目の前に現れたのは、声も出せなくなるほどの美しい女性だった。
身長は150センチほどで、腰まで流れる純白の髪、雪のように真っ白で柔らかそうな艶のある肌、ややツリ目だが全てを包み込むような慈愛に満ち溢れた表情をしている。
まさに目の前の美女は、美の結晶と言われてもおかしくないだろう。
女神様だろうか?
「.......そんなに褒められたら照れてしまいます」
目の前の美女は両頬に手を当てて、顔を真っ赤に染め上げていた。
ヤバっ.......超可愛いわ。
「そ、そんな.......可愛いだなんて」
「.......!?き、聞こえていたのですか」
「え、えぇ.......聞こえていました。だから、その.......恥ずかしいですぅ」
なんか、この人を見てると女神って言葉が安く感じるな.......もう女神じゃなくてスーパー女神で良いのでは?.......うん、意味わからん。
「こ、こほん.......では、私があなたの前に現れた理由を話しましょう」
「あ、了解です」
やっぱり、スーパー女神はないよな。
俺って、やっぱりセンス無いわ。
それにしても、この人の"色"は綺麗だなぁ.......ん?なんか真っ黒になって.......きた.......ぞ?
俺は、その"ドス黒い色"に見覚えがある.......そう、俺を殺した雷と同じ色だ。
「.......その前に一つ質問をしてもよろしいでしょうか?」
「?構いませんよ」
そして、俺は深く息を吸う。
「.......俺を殺したのは.......あなたですよね?」
そう言った瞬間、目の前の美女は口が裂ける程、口端を吊り上げて邪悪な笑みを浮かべた。
「くくく.......もうバレてしまったか.......気づくのが存外早かったな」
女神という言葉は取り消そう.......
「そう.......貴様らを殺したのは余だ」
目の前にいる美女は.......人の皮を被った"何か"だった。
「なぁなぁ、ヒロト。一緒に観光に行こうぜ!」
「んぁ?.......仮眠中に話しかけんなよ」
「そう言うなって。俺たちは親友だろうがよ!な?ヒロト」
「親友っていうか腐れ縁だな」
俺に馴れ馴れしく話しかけているコイツは、小学校から一緒の幼馴染、武田 豪鬼だ。
初めて会った時は、馴れ馴れしいし暑苦しい奴だったので鬱陶しいと思っていたのだが、知らないうちに一番仲のいい友達になっていた。
.......いや、俺には他に友達がいないだけだったな。
「あんた達、相変わらず仲が良いわね。もしかして、付き合ってるの?」
男である俺たちに、意味の分からない質問してきているコイツの名前は神乃 彩華。
見た目は良いのだが、中身が色んな意味で腐っている。
「がはは!やっぱ俺たちって仲が良く見えるんだな!」
このバカは神乃の言っている事の意味が理解できていないようだ.......あ、神乃のやつ鼻血出しやがった。
.......この腐女子め!
「はぁ.......お前が考えてるような事は一切ないから勘違いすんなよ。俺はノーマルだ」
「あら、なんの事かしら?.......勘違いしているのは、あなたではないの?私はただ"相変わらず仲が良いわね"と言っただけよ」
「なら、さっさと鼻血を拭け」
「.......!いつの間に.......気づかなかったわ」
そして、神乃はポケットからティッシュを取り出し、鼻に付いた血を拭いた後、鼻の穴にティッシュを突っ込んだ。
何とも言えないマヌケな姿だな。
バレないように写真を撮ろう。
俺はポケットからスマホを取りだして、神乃の鼻ティッシュを写真に収める。
もちろん、すぐにバレてしまったので、写真は消去する羽目になった。
ついでに、何発か顔面を殴られてしまう。
レディーとは思えないほどの威力だったぜ。
「ん?なんか音が聞こえないか?」
ゴロゴロという重苦しい音が、上から鳴っている気がする。
しかし、武田と神乃は聞こえていないのか、首を傾げていた。
「音なんて何も聞こえてこないぜ?気の所為なんじゃねぇのか」
「私も聞こえてこないわよ。ついに頭がおかしくなった?」
そろそろ、この腐女子を殴ってもいいのでは?.......俺がそんな事を考えていると、更に音が大きくなってきた。
さすがに、他の人たちも気が付いたのか、バスの端に寄って外を見る。
そこから見えたのは.......
マジかよ.......
そんな言葉すら出す暇がないほどの速度で、俺たちが乗っていたバスに雷が落ちたのだ。
そして、その雷から俺の瞳に映った色は、こちらを嘲笑うかのように悪意に満ち溢れたドス黒いものだった.......。
◇
.......なんだ?体がふわふわてしていて感覚が無い.......そういえば雷に打たれたんだったな。
.......つまり、俺は死んだということか。
なんか呆気ないな。
「ふふふ.......そうです。あなたは雷に打たれて亡くなってしまったのですよ」
「!?」
俺の目の前に現れたのは、声も出せなくなるほどの美しい女性だった。
身長は150センチほどで、腰まで流れる純白の髪、雪のように真っ白で柔らかそうな艶のある肌、ややツリ目だが全てを包み込むような慈愛に満ち溢れた表情をしている。
まさに目の前の美女は、美の結晶と言われてもおかしくないだろう。
女神様だろうか?
「.......そんなに褒められたら照れてしまいます」
目の前の美女は両頬に手を当てて、顔を真っ赤に染め上げていた。
ヤバっ.......超可愛いわ。
「そ、そんな.......可愛いだなんて」
「.......!?き、聞こえていたのですか」
「え、えぇ.......聞こえていました。だから、その.......恥ずかしいですぅ」
なんか、この人を見てると女神って言葉が安く感じるな.......もう女神じゃなくてスーパー女神で良いのでは?.......うん、意味わからん。
「こ、こほん.......では、私があなたの前に現れた理由を話しましょう」
「あ、了解です」
やっぱり、スーパー女神はないよな。
俺って、やっぱりセンス無いわ。
それにしても、この人の"色"は綺麗だなぁ.......ん?なんか真っ黒になって.......きた.......ぞ?
俺は、その"ドス黒い色"に見覚えがある.......そう、俺を殺した雷と同じ色だ。
「.......その前に一つ質問をしてもよろしいでしょうか?」
「?構いませんよ」
そして、俺は深く息を吸う。
「.......俺を殺したのは.......あなたですよね?」
そう言った瞬間、目の前の美女は口が裂ける程、口端を吊り上げて邪悪な笑みを浮かべた。
「くくく.......もうバレてしまったか.......気づくのが存外早かったな」
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