皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました

ブラックベリィ

036★よくあるラノベとは違うようです


 そうひと息で言うアラン様に、私は小首を傾げる。
 閨ってそういうことよね。

 「えっと…どうして…
  その閨? を
  共にできないの?

  その…せ…く……
  じゃなくて

  子を作る為の
  行為自体が

  できないって
  ことなんですか?」

 話しの腰を折ってすいませんが、ソコをきちんと聞きたいです。
 ラノベで、そんな設定あまり見ないんで………。

 高位貴族って言うと、下の者(平民や平民とさほど変わりない下位貴族)に平気で手を付けて、ポイッってするパターンがほとんどだし………。

 私の質問に、アラン様は1度沈み込んだ色合いを見せる双眸を閉じてから、深い溜め息と共に説明の言葉を続けます。

 「まぁ性交の
  行為自体は

  すれば
  できますけどねぇ

  その結果がねぇ……

  じゃなくて
  我々の基本的な

  概要を
  説明しますから

  まずは、それを
  聞いてください

  その中で
  紫音の疑問の

  答えが
  ありますから………」

 「はい」

 「まず
  こちらの世界では

  おおむね
  魔力量とは

  血統によって
  決まります

  上位貴族ほど
  魔力量が多い

  という現状が
  あります

  この国で1番
  魔力量の多い

  血統が皇帝陛下を
  筆頭とする
  皇族です

  だからと言って
  国内の伯爵以上の

  上位貴族とは
  魔力量が
  つり合っても

  血が近すぎて
  子が出来ない

  コトなど
  ザラにあります

  他国の王家との
  婚姻も、もはや
  意味がありません

  何度も
  血の交換を
  している為に

  もう、血がかなり
  近くなってしまって
  いるので……

  だからと言って
  下位貴族や

  平民達との婚姻も
  無理なんです

  皇族と下位貴族が
  もし閨を
  共にした場合は………

  魔力酔いですめば
  良いのですが………

  魔力同士の反発で
  負荷がかかり

  魔力量の少ない
  方(下位貴族)が

  魔力融解を
  起こしてしまいます

  手当てが
  間に合わなければ

  死んでしまうコトも
  ありますから

  孕むコトは
  まずありません

  だから、基本的に
  無理なんですよ

  子をもうけるなど
  皆無です

  ゆえに
  そういう感情(恋愛)は

  高位な者ほど
  わきません

  頑張っても
  子ができないので…

  そして
  高位貴族ほど

  次代を
  作らなければ
  なりません

  魔物達に
  立ち向かえる

  戦闘能力の
  高い子を生み出す

  義務が
  あるんですよ

  皇族や高位貴族は
  愛だ恋だと

  下位の者に
  ほざく者は皆無です

  いや、たまに
  出来の悪い者に

  そういう感覚を
  持つものは
  居ますけどね

  そういう者達は
  辺境の出城に
  突っ込みます

  そうしないと
  下位の者達に
  馬鹿にされますし

  そんな者の子が
  もしも誕生したら
  目も当てられません

  それに
  そんなたわ言を
  口にして

  下位貴族や市民に
  魔力融解の被害を

  出すようなコトは
  出来ませんから………」

 と、アラン様は一息に言い切った。




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