皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました
014★私はヤッパリ何処に行ってもオタクです
目立たないけど、それなりに付いているしなやかな筋肉がたまりませんね………そう思ってから、違和感を感じて小首を傾げて周りをキョロキョロと見てしまいます。
あれ?魔法使い様や神官様達の存在感が無いんですけど?………いましたよね、こちらに召喚された時。
もしかして、召喚魔法で疲れて休んでいるんでしょうか?
じゃなければ、神官様達って私達の居た世界で言うところの、カソリックの神父様みたいに、生涯独身なんでしょうか?それなら、一緒に行かなくても良いですよね。
花嫁召喚って、ランドール様が言ってましたからね。
婚姻に興味の無い人達には、アピールしないので関係ないんでしょう。
一方の魔法使い様達って、ラノベでは魔法にしか興味の無い変人ばかりですから、この世界の魔法使い様もそうなんでしょうか?
なんてラノベ中毒の私は、色々な想像をして楽しんでいましたが………改めて周りを確認しなければと思いました。
そして、気が付いたコトは………。
私達の走っている街道はかなり幅が広く、6車線は軽くありそうでした。
だって、馬車とすれ違ったり、乗馬している人達とすれ違ったりしましたので………。
街道の脇には一段上がった歩道らしきものも見えますし、お店?一般住宅?が見えました。
古代ローマの街道のように、馬車や馬の通る道と市民が歩く道が段差で分離されているみたいですね。
帝都というだけあって、きちんと都市計画されているようです。
これだけ、道路幅があれば火災の際に、高確率で類焼を防げそうだなぁ~なんて思いましたよ。
社会科の先生が、宿題として出してくれた関東大震災について調べてレポートを書く、という夏休みの課題の為に、色々とネットで調べたコトを思い出しました。
私と姉は、幼稚舎から大学まである私立の学校に、通っていましたので………。
授業も課題もかなりハードでした………えぇ~え、とってもね。
一応ですけど、小学受験、中学受験、高校受験を内部で経験しています。
ただし、中学受験も高校受験も推薦というか、内申書の成績でつるんと通過したので、本当の意味では受験していません。
姉は、彼氏と同じ大学に行きたいと外部受験をしました。
彼と同じ予備校に行きたいと騒いで、予備校に通っていたんですが………判定がちょっとヤバかったので、受験の家庭教師をしていて全員合格させたという人を、結構な金額で雇って何とか合格したんです。
私はちらっとしか見たコトが無いんですが、結構なイケメンでしたね。
それも冷たいとか氷のようなとか、玲瓏な顔って感じの人でしたよ。
きっと成績が上がるとにっこり笑って褒めるというギャップ萌えで、生徒を馬車馬のように勉強させるっていう家庭教師なんだろうと思います。
だから、ウチの中がピリピリしていたんですけど………。
じゃない……何か…恥ずかしくて…ランドール様の顔が見れない。
こんなに私の理想と言える超絶美形が、実際に生きて存在していたなんて信じられませんよ………眼福です、ご馳走さまです。
もっと美形に慣れていたらじっくりばっちり見て、悪役令嬢の攻略者のモデルにするのにぃ~………残念です。
オタクで二次元の男の人にしか興味なかったので………。
リアルの男の人は、かなり苦手なんですよねぇ………。
だから、もう少し落ち着くまで、周りを観察します。
ちらっと見ただけなので、いまいち自信は無いんですが……このあたりはビジネス街なのでしょうか?行きかう人々は男性ばかりです。
一通り周りの観察を終えた私は、ついこうなった原因について考えてしまいます。
はぁ~ランドール様のセイで、彼女達と皇子様(仮)達の会話を聞きそびれてしまいました。
すっごく残念です。
せっかくの情報源達の会話だったのに………。
そこで、私は、毛布?から手を出してランドール様を叩こうって思いました。
でも、きっちり毛布で包まれているので、手を出すことができません。
なんかすっごくむかつきますので、ランドール様に抗議します。
「ランドール様、酷いです
こんなにがっちりと
毛布で包まれたら
身動きできないんですけど……
それと…さっきの…突然の……
アレって……私…はっ…
初めてだったんですけど……
ランドール様って
色々と酷いです」
色々と文句を言いたかったのに、口に出来たのはこの程度………残念な私です。
そして、自分で言った内容に恥ずかしくなり、私は真っ赤になってしまいました(爆)。
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