皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました
011★ランドール様の黒い微笑みが怖い
こんな少人数で、濃くなってしまった血筋を健常に回復する起爆剤になるのでしょうか?………はて?(疑)。
首を傾げて考え込んでしまった私を抱っこして、ランドール様は軽々と歩いていきます。
そんな私の周りにいる騎士様達は、じっと私を見詰めています。
えっとぉぉ~…なんかめっちゃ寒いんですけどぉ~………この視線ってなぁ~にぃ(怖)。
私ってば、なんか注目されるようなコトしたぁ?
もしかして、騎士団長様である、ランドール様に抱っこされているセイ?
もぉ~なんかとんでもなく、怖いんですよねぇ………(涙)。
いや、マジで寒気がしますよ………ゾクゾク(怖)。
でも…そんな風に、周りに居る騎士様達に見詰められる理由が、思いつきません。
彼氏がいないって、男の人の行動原理とか、思考と嗜好とかがわからないっていう、リスクがあるんだってしみじみ感じますよ(涙)。
ええぇ~現実逃避ですよ。
だって、真面目に考えると乙女ゲームの逆ハーエンドが、頭に浮かんでくるんですよぉ~………あり得ないコトですけどね。
自分で言うのもなんですけど、私は普通なんですよ。
そう、モブっ子なんです。
それも、モブもモブ、その他大勢に紛れるか?ってなくらいには存在感なんて無いんですよ。
勿論、容姿は中…ゲフンゲフン…並み以下です、はい。
乙女ゲームのヒロイン逆ハーは、楽しんでプレイするものですよ。
そう、二次元だからOKなんです。
アレは、所詮乙女ゲームで、TV画面の向こう側だから、キッキャウフフって笑いながら見ていられるモノなんですよね………それをただいま実感中です(涙)。
現実に…そう…リアルに逆ハーなんて、どんな丈夫な………それこそ、黄金の身体を持つ、超が付くようなビッチ設定なんだって思います。
容姿端麗で、こころも身体も超絶ハイスペックな人だけに許される、立ち位置なんですよ。
私のような未熟で清らかな乙女には、チャレンジしようと思うコトすらおこがましいモノなんです。
私は嫌な予感に捕らわれて、思考の海にどっぷり沈んでしまいました。
そんな私を、ランドール様は黙って観察しているように感じました………だって、視線を感じるんですもん(怖)。
でも、ジワジワと溢れる涙への口付けを、ランドール様は止める気は無いようです(涙)。
お陰で、この短時間に…なんか…私はランドール様に口付けされたり、触られたりするコトになれてしまった気がします。
だって、これが気持ち良いんですよ。
地味でブスな私が…こんなにイケメンに、優しくされていたら絆されますよ。
そう…たとえ、ロリコン疑惑がたぁ~っぷりの人でも………。
それでも、私は、召喚された本当の理由を聞こうと思います。
いや、花嫁召喚だっては言ってましたけどね………たったの3人ですよ、本当に役に立つんですか?
だから怖くても、知らないよりは知っていた方が、なんらかの対処出来ると思うから………たぶん。
本当の目的というモノを聞きたいと思います。
ただ、聖女や勇者なんてモノ、私には無理ですからね………確認しますよ。
「あのぉ~…ランドール様いいですか?
到底、私達の人数では
花嫁としての意味が無いと
思うんですけど?
何か私達じゃなければ
いけないような理由が
あるんでしょうか?」
ふぇぇぇ~ん………お顔の位置が…とぉーっても近いですよぉ~(涙)。
気持ち的には一大決心で、ちょっと涙目のままランドール様の瞳を見詰めて問いかけましたよ………勿論、その中に含まれるモノを読みとる為に、頑張って見詰めて(爆)。
そしたら、私の質問にランドール様は、にっこり笑って答えてくれました。
「理由はありますが
今、ここで話す内容では
ありませんので………
答えを控えさせてもらいます」
けど、ランドール様は、本当の意味では、あっさり質問をスルーしてくださいました。
ですから、瞳には嘘いつわりらしいモノの影も現れませんでしたよ。
たって、本当に嘘は言って無いようですから………ただ、言わないだけのようですけどね。
ここでは話せないってコトは、別のところでなら話してくれるのでしょうか?
私は、私の質問に答えてくれないランドール様を、思わずむっとした顔で見詰めてしまいました。
モブのぽっちゃり子が、なに粋がっているんでしょうかね………と、後で思う行動でしたが………(大汗)。
この時は、本気でわけわかめなので、ムッとしていたんですよ(脂汗)。
そんな私に、ランドール様はちょっと黒く笑って、見詰め返してくれます………怖いんですけど、それ以上にイケメン過ぎてクラクラします。
ランドール様の黒い微笑みに、なんかこう…背筋に寒いモノを感じてしまいました………でも、目が離せないんですよ。
怖いからなのか?イケメン過ぎてなのかはわかりませんけど、妙な吸引力とでも言えば良いのでしょうか?それがあって視線を外せません。
コメント