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初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

第33話  報告の話

ここは第四会議室
この場にハグレや疾嘉などの第十三課の人達が全員集まっていた。


今回はアクレアさんに代わって、実際に現場に向った、セヌーアさんが主体で話をすることになった。
そう、その話の内容がここのリーダーの月ノ城さんの事だった。


まず、立花という女性の人が立ち上がって、アクレアさんとシルクさんの様態を話す。


「重症でありますが、命には別条はありません。
普通の人なら3ヶ月は掛かる怪我ですが、あの二人なら1ヶ月で治るでしょう。
むしろ、あの怪我で生きてたのが凄いですね。」


「そうか、ありがとう。立花さん」


立花は二人の現状報告をして、お辞儀をして座った。
その姿勢はとても礼儀正しく、自分が元の世界にいた頃を思い出せた。
ハグレに教えて貰ったのだろうか?
いや、転生者のハグレはそんな感じな雰囲気じゃなかった。
元の世界みたいな似ている場所でもあるのだろうか?
そう考えていると、セヌーアが話を始めた。


「この場に皆が集まってくれた事は感謝する。
今回、集まったのは他でもない、任務で起きた事だ。
そして、何故ここまで重症になって帰ってきたのか。」


その場が緊張が走る。
セヌーアは頭を指で掻く、そして難しい顔をして語る。


「知っての通りに、アクレアとシルルはウサさんにやられた。
それも自分の仲間を知ってて、尚、本気で殺しに来た。」


俺達は未だに信じられなかった。
あの面倒見の良い、ウサさんが俺達を殺しに来たと言う真実を聞かされる。
何故、そうなったのか・・・


「一番の理由は、誰かに操られている事。
そいつさえ、分かればいいのだが…。」


すると、サンクが話す。


「ウサさんがですが?あの人が操られるなんて。
それに何故、操られていると分かるんですか?」


「それは、ウサさん本人が言ってたんだ。
だが、人物までは聞くことは出来なかった。」


皆は疑問に思うばかりだった。


「本人曰く、呪いみたいの物らしい
人物の名前を言えば、ツキノギ ウサは死ぬと言う呪いをな」


ハグレが絶句したように、立ち上がって興奮してように話す。


「バカな!そんな呪いなんて聞いたことないぞ!」


「だが事実だ、現に私が直接目の前で聞いたんだ、間違いはない。」


お互いに口調が強くなる。
それも無理もないだろう、一番やられなさそうな人がやられたのだから。
セヌーアは話を戻した。


「そして、呪いの影響なのか、ウサさんの身体の半分が黒く浸食されていた。
もはや、見た目は半分化け物になってたよ。
むしろ、あの状態で意識があったのが奇跡なぐらいだったよ。」


「そんな・・・」


セヌーアは目を閉じて、あの頃を思い出すように。
周りの人達はただただ絶句する事しかできなかった。


「すまないな、ウサさんを連れて帰る事は出来なかった。
あのウサさんは異様なまでに強かった、ウサさんとは何度か本気で戦ってきたけど、あの強さ桁違いだ。
私でも、捌くので精一杯だったよ。」


そういえば、俺は月ノ城さんは能力を知らなかった。
ふと疑問に思い聞いてみた。


「そういえば、俺、月ノ城さんの能力知らないんですけど、どんな能力なんですか?」


「あぁ、ウサさん説明してなかったのか・・・。」


セヌーは俺を見て説明を始める。


「ウサさんの能力は特殊なんだ」


「特殊とは?」


「皆のステータスにはHP、SP、MPがあることは知ってるよな?」


「まぁ、そうですね・・・。基本的なステータスですよね。
魔力と魔素を使って戦うんですよね。」


セヌーアは頷いた、そこは基本情報だし誰もが分かる事だろう。


「ウサさんのステータスにはそれに加えて、第4のステータスの殺意という物があるんだ。」


「はい?」


殺意?俺は思わず、変な顔になってしまった。
セヌーアは「まぁ待て」と言わんばかりの顔をして話を始める。


「ウサさんはその殺意を高めていく事によって、ステータスが飛躍的に向上するんだ。
その代わり、デメリットが人の血を求めて、人殺しをするんだが…」


「ひ、人殺しですか・・・」


すると、疾嘉が付け加えるように話す。


「ウサさんは悟りの極致というスキルがあるので本来は殺人衝動の効果は打ち消しになってるなの」


「あぁ、そうだね。
だが、呪いのせいなのか、悟りの極致が機能しなくなっているんだ。
それどころか、殺意衝動の性能がさらに上がっているんだ、これがまた厄介でな」


「何があったんですか?」


セヌーアは頭を抱え込み語る。


「魔力と魔素が殺意によって"殺されてる"」


「えぇー・・・・」


俺はどういう意味か分からなかった、
殺されてる?どういう意味かわからなかった。


「困惑してるね、まぁ無理もないか。
本来なら、魔力と魔素がなくなるって言えばピンと来るんだろうけど、あれは殺されているよ。
魔力と魔素が使えなくなるのはまだいいのだが、周りの魔素を吸おうとすればその死んだ魔素の影響で能力が使えなくなるどころか弱体化してしまう。
魔力を使えば、その魔力は死に技の威力も弱体化していまう。
なんせ、人間の死体を食ってるもんと同じだよ。」


え?詰んでないですか?
仕えなくなるどころか、弱体化するとか厄介でしかなかった。


「だが、弱点はあった。
それは魔力の身体能力強化だ、内側の魔力なら殺意によって殺されずに済むんだ。
その辺は、魔力の身体強化がメインのシルクとアクレアさんが有利だったんだけど・・・」


セヌーアは少しどもるが再び話し始める。


「ウサさんは、フヴェズルングのリーダーで全員をまとめてた、私達の事を"知り過ぎた"んだ。
その結果、俺達の攻撃を全て防がれてしまった、そして負けた。」


そう、月ノ城さんはフヴェズルングを全てを知っている。
メンバーのスキル、能力を全てを覚えている。
月ノ城さんは何故か記憶力が良く、その記憶力を活かしてメンバー全員を把握していたのだった。


そう、知り過ぎている。
なら俺がやるべきことは。


「なら、俺が行きます。」


メンバー全員が一斉に俺の方を向いた。
そして、セヌーアが言う


「無茶なこと言うな、お前ひとりでは・・・」


「一人ではありません。」


そう言って、アイリスが立ち上がる、それと同時にファフニーとクレナも立ち上がった。
そう一人ではない、俺にはアイリス、クレナ、ファフニーがいる。
俺達は修業して強くなったんだ、それに。


「それに、僕達は入ったばかりです、ウサさんはそれと同時に出て行ったんです。
なら僕達の情報はまだ少ない筈です。」


「しかし・・・」


すると、思わない所で助け船が来た。
それは疾嘉さんだった。


「大丈夫なの、今のクソスギさんは前と比べて、強くなってるの。」


「おい待て、聞き捨てならない事を言われたような気がするぞ。」


前言撤回だ、やっぱり性悪腹黒女だ。
俺は心の中で怒るが反論しないでおこう、後が怖いからな。


「この私が保証するなの。」


セヌーアはしばらく、考え込んだ。
10分経っただろうか、口を開けて言う。


「分かった、疾嘉さんが言うなら、信じてみよう」


「ありがとうございます!」


すると、予想外の出来事が起きた。
そう、サンクだった。
サンクは立ち上がって話す。


「なら、俺も行かせてください!
俺も入ってきたばかりなので情報が少ないはずです!
直接戦うことができませんが、僕は援護できます!
行かせてください!お願いします!」


「ふむ」


サンクの表情は必死だった。
今までの穏やかの表情と違って、何かあったのだろうか?
すると、セヌーアは必死に頼むサンクに負けたのか観念した。


「わかったわかった、クロスギも良いか?」


「大丈夫です、サンクさんよろしくお願いします」


「クロスギさん!よろしくお願いします!!」


そう言って、俺達は月ノ城さんを連れて帰る班ができたのだった。


          

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