初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

第17話 鬼ごっこと極限スキルの話。

今日から、シルクさんと修業する事になったのだが・・・。


「うーん!僕と鬼ごっこしましょう!」
「はい?」


修業になんの意味があるのか?


「正直、僕は遊びたいだけですけどね!」


でしょうな!
だって、そんな感じがしますからね!


「あ、でもハンデはあげますね!」
「ハンデ?」


そう言って、大剣を取り出した。
そのまま、地面に円を描くように大剣を振り回した


シルクの地面の周りにはには大剣で傷つけた丸く線が引いてあった。


「僕はこの中にしか動きません!あ、もちろん武器も投げ道具も使ってもいいですよ!」
「はい?本当に言ってますか?」
「もちろんですよ!後輩には優しくしろってうーさんに言われてますから!」


そう言って、自分に不利なばかりな条件を付けていく。
他にも、爆発させてもいいよまで言った。
あの円の中でどうやって避けるというんだ。


「制限時間は5分ですね!」
「後悔しないでくださいね」
「むっふー!もちろんですよ!」


俺はそう言って、シルクを捕まえようとするが、あっさり避けられる。
まるで、その場っていなくなったように。


「僕はここですよー」


そういったシルクは片足をトントンさせて、待ってる。


「この・・・!」


また、掴もうとするとその場で消えた。


「な!?」
「むっふー!よーくんはまだまだですねぇ!」


いつの間にか後ろに回り込まれた。


「い、いつのまに・・・」


全然見えなかった、動きも何もかもだ。


「僕は移動しただけですよー」
「移動だと?アイリス魔力を使った形跡はあるか?」


アイリスに魔眼で調べてもらった、すると。


「ヨウイチ・・・、シルクさんが言ってる事は本当・・・、しいて言うなら魔力で身体能力を向上させてるだけ・・・」


アイリスはそう断言した。
シルクは身体能力を上げただけだった。


「むっふふー、アイリスさん!流石ですね!その通りです!僕は魔力で身体能力を向上させてるのですよ!」
「魔素はつけないのか?」
「ダメですよ!そんな事したら、よーくんがバラバラになって死んじゃいます!!」
「はい!?」


シルクさんはが言うには、シルクさんのSPが高すぎるから自分より低い人は
さっきみたいに移動するだけで、弾け飛ぶとか・・・・。
流石に俺はここで死にたくないから今まで通りにしてもらった。


「むっふー!ではつづきいきましょうか!」
「わかりました」


その後、6時間程続けたのだが一度も捕まることはなかった。


「くっそー・・・!捕まんねぇ・・・!」
「まだまだですねー!」


すでに、俺の魔力は空っぽだ・・・。
シルクさんの魔力量が桁違いだ・・。
あれだけ、鬼ごっこしても全然疲れた様子がなかった。


「僕は思うんですけどー」
「なんでしょうか?」
「せっかく、転職の加護があるのになぜ有効活用しないのでしょうか?」


シルクから言われてから初めて気づく。


「僕は、これが本当に殺し合いでしたら、使えるものは全部つかいますけどねー」


シルクは物騒なこと言いながら、笑顔で語るのだった。
でも言ってる事は正しい、もしもこれが殺し合いなら俺も使えるものは全部使う。


「どうでしょうか?ヒントにはなりましたかね?」
「はい、むしろ答えなのでは?」
「むっふー!そこは気にしない!」


そうだ、これは殺し合いだ・・・、俺はシルクさんを殺さなきゃいけない。
俺はシルクさんに殺意の対象させた。
今なら油断してる。
俺はズボンに隠した短刀を取り出し、シルクさんの首に向けてナイフを振った。
しかし、となりに座っていたシルクさんはその場に消えた。


「ウッヒャアア!今の惜しかったですね!」
「これも当たらなかったか・・・」
「ですねー!ナイフに殺意が籠ってましたから、反応できました!」


おれはそのまま、顔に目掛けてナイフを投げた。
シルクは少ない動きでよける。


「よーくん!さっきよりいい感じです!」
「ありがとうございます」


そうだ、俺にはスキルがあるんだ何も、体一つで戦えなんて無理な話だ。
おれは修業したつもりで、強くなったつもりであった。
しかし、現実はそうでもない
相手は"超人(ヒーロー)"で
俺は"村人"なんだから
なら、そんな超人に上回る事はなにか?


力か?"NO"


魔力"NO"


スピード"NO"


答えは全部NOしかなかった。


だが、俺が唯一、上回る事ができるのは・・・
そう"量"と"数"だ。


俺はアイリスに命令した。


「アイリス!地面を抉らないぐらいに!魔法をどんどん撃て!」
「了解・・・」
「え、え!?ちょっとまって!?」


シルクは動揺し始めた。


「さっき、シルクさん言いましたよね。"殺し合いなら使えるものは全部使えるって"」
「た、たしかに言いましたけども・・・!わわ!?」
シルクに向って、炎が飛んでくる
アイリスの魔法だ。


「・・・・クックック。」
「ヨウイチ・・・すごい悪い顔してる。」


俺はスキル"収納"から霊水取り出してを飲んだ。


黒杉のMPが全回復しました。と表示された。


「あ!ずるいです!」
「うっせ!俺は使えるものは全部使ってやるわ!!」


スキル「鍛冶」「錬成」錬成で大量にナイフを作り始める。
その中にスキル「収納」にありったけを詰め込む


おれは収納から取り出したは投げて、取り出しては投げる!


スキル「ショット」「ピンポイント」「スローイングダガー」「石投げEX」を常時発動させ投げる


「うおぉおおお!」
「ま、まって!むっひゃああああ!?」


シルクさんはどんどん追い詰められていく。


更に5時間後経過する。
当たりにはナイフが散らばっている
砕けたものがあれば、地面に刺さっている奴もあった。


「くっそおおお!魔力お化けぇ!!!」
「よーくん!?僕はお化けじゃないですよ!?」


俺はMPが切れて、霊水をまた飲み始める。


ピロリンと音が鳴る


霊水を極限まで飲み続けたことによって、以下このパッシブを覚えた。
・MP自動回復


対象となった、スキルがすべて極限に達した為、以下のスキルが統一かされ、新しいスキルになりました。
対象スキル:石投げEX、ショットEX、スロイーングダガーEX、ピンポントEX
・極限砲撃(マキシマム・キャノン)
・極限投擲(マキシマム・ショット)


俺は新しい技を覚えた。


「くらえ!極限砲撃(マキシマム・キャノン)!」


俺はシルクさんに向って石を投げる、その石が膨大なエネルギーになり極太レーザーになってシルクさんを襲う



「ちょちょyとつおtっと!?」


シルクは空中へジャンプした、おれはその隙を見逃さなかった!


「まだだ!極限投擲(マキシマム・ショット)!!」


今度はナイフを投げる、それは光の速さでシルクに走った


「ぐうう・・・!?」


シルクは辛うじて、体を捻って避ける


「そこだぁああ!!!」


俺はそれを見逃さなかった、ジャンプして俺はシルクさんに触れようとする。


残り5cm


あと少し!


残り4cm


あと少し!!


残り3cm


あともう少しで届くんだ!!!


残り2㎝


届けえええええええ!!


残り1・・・・


その突如、シルクが光り出した。
それ同時に何かの衝撃で吹き飛ばされた。
俺はそのまま、壁に背中から叩きつけられた。


「むっふうー!流石に危なかったです!よーくんは成長が早すぎます!」


そこには変身した、シルクさんがいた。


「僕を変身させたのは、褒める所です!」
「ぐ、ぐぅ・・・・!!」


う、うごけない・・・、今までの疲労がここに来て、一気に襲い掛かる。


「あ、無理はしないでください!多分先ほどの吹き飛ばされたダメージがでかいと思いますので」


シルクの声は届いていなかった。
ダメージがでか過ぎた。
ここまで頑張ったんだけど、振出しに戻ってしまった・・・。


「ヨウイチ!」


アイリスか・・・、しばらく寝かせてくれ・・・。
そうして、俺は暖かい闇に落ちて気を失った。

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