俺の学年が勇者として召喚されたが、俺は早速腹黒王族にマークされたようです

イミティ

第22話 転入生紹介



 サクサクと進めていきたいけれど、中々難しい今日この頃。
 毎日投稿に戻れるかは、やはり分からない。





 
 学校内の案内は後でということで、俺は配属先の4組の教室へと行くことになった(4組のみ他クラスより人数が1人少ないという理由らしい)。
 ちなみに『特別クラス』という、まぁ色々特殊な生徒が行くクラスがあるが、俺はそこではない。そんな明らかに目をひくようなクラスに入りたいとは思わない。

 優遇されているという意味の特別てはないのだから、そう行きたい訳でもない。

 「私が4組の担任で、魔物との戦闘実技担当のミリアよ。貴方が理事長が言っていた人ね?」
 「はい、自分はイブと言います。無理言っての転入、申し訳ありません」
 「いいえ、全然構わないわ。よくある事だし、それに理事長から聞いてるでしょうけど、クラス対抗の試合なんかもあるから、人数が増える分には大歓迎なのよ。それが強ければなおさらなんだけど……」

 教室に行く前に、職員室で先に担任と顔合わせ。ミリア先生は教師とは言うが、その見た目はスーツ姿ではなく、今すぐにでも戦闘ができそうな軽装だ。
 ルナと比べると少し薄い赤色の髪は、後ろで一つに纏められている。

 なお、この世界に美人以外は居ないのか、俺が会う人が毎回美人なだけか、モデルと言われてもおかしくない容姿である。
 スレンダーで、身長も俺と同じぐらいある。女性の中では高身長であろう。

 「それにしても、うーん……やっぱり、見たところ特に何も感じないわね……」
 「あの、何か?」
 「あ、ごめんなさいね。理事長から、貴方が強いって言うことを聞いてたからつい見ちゃったのよ……だけど、見ただけじゃ分からないわ」
 
 俺の事を見ながら首をひねるミリア先生。ある程度の熟練者になると、雰囲気なんかで強さがわかるらしいが、それが分からないということか。
 今はステータスも解放中のため、俺が上手く強さを誤魔化せているということなのだろう。多分、殺気とか威圧とか、気配の絶ち方とか、そういうので判断しているのだろうが。

 ちなみに俺の方から見てみると、ミリア先生も中々の強さ。とはいえ、ギルドマスターや理事長ほど規格外ではないため、少し見劣りしてしまう感じも否めないが。

 「ま、分からない部分は実戦の時に見せてもらうわ。それじゃあ、早速だけど4組に行きましょうか」
 「分かりました」

 結局俺の強さを測るのは諦めたのだろう。1度首を振って、ミリア先生はスタスタと歩き始めた。その後ろを着いていく。

 「教室に入ったら自己紹介をお願いね。あと、何か問題を起こしたら勿論指導が入るわよ?」
 「そこは承知してます……その時はお手柔らかにお願いしますね」
 「問題を起こすこと前提なのね」

 顔は見えないが、ため息を吐いたように見えた。まぁ、ただ平穏に過ごすだけなら地球の学校と変わらないのだ。
 こう言ってはなんだが、ルールはあると破りたくなる。高校生だからか、縛られるという環境ではそれを抜け出したい。
 ついでに、どこまでバレないかもやってみたい。

 校舎を一つ移動し、教室棟だろう校舎へと行く。本当に天井が高くて、窓から差し込む光を見ると、何だかファンタジーの学校という実感が湧く。

 そうして教室棟の4階へと足を進める。ちなみに道程としては、管理棟の4階理事長室から1階の職員室でミリア先生と顔合わせをし、その後教室棟へと移ってまた4階まで上るという、なかなか長い道のりである。
 4階まで上り、階段のすぐ横にある『4組』と書かれた教室の前で、ミリア先生が振り返った。

 「じゃ、ちょっと待っててね」
 「了解です」

 恐らく朝のホームルーム的なものを始めるのだろう。まさか俺が転入生として紹介される日が来るとは思ってもみなかった。

 さて、どうしようかな。転入生といえばミステリアスだろう。ミステリアスと言えば、猫かぶりの俺だろう。
 よし、外出用仮面をつけた状態で行こう。多分この見た目も、ミステリアスな雰囲気を補助してくれるはずだ。
 
 そう考えた矢先、中が少し騒がしくなる。それに続いて、『どうぞー』とミリア先生の声が。
 声と同時に、今更緊張なんてものとは無縁の身体を、少しの硬直もなく教室内へと滑り込ませる。

 「……わぁ」

 誰かが感嘆のような声を漏らした……自分でわかってしまう複雑さよ。

 教室内は高校とは違い、席が後ろに行くにつれて高くなっている。以前ルサイアで魔法の授業を受けていた部屋がこんな場所だったな。
 正面には教卓に、黒板ではなくホワイトボードに似たものが。その下のペンなどを置いておく場所には……やはりペン。ホワイトボードに似たものではなく、まんまホワイトボードなのだろう。

 ペンは、ファンタジーでよく見かける、先端にインクを直につけるタイプではなく、しっかりと蓋のある、恐らく水性のペン。文字などは周りに書かれていないが、それを除けば見慣れたものである。

 「あっ!?」

 生徒の人数はおおよそ六十数名とかなり多い。中には、知り合いもいる。いやまぁ、樹達な訳だが。
 お前ら、全員同じクラスなのな。声を上げたのは叶恵であるのだが、偶然というものは怖い。言っておくが、俺が根回ししたわけでもなければ、全員揃っていることすら知らなかった。

 「じゃあ、自己紹介してもらえる?」
 「はい……自分はイブです。ヴァルンバから来ました。魔法が得意で、一応全属性を扱えます。見た目は珍しいかもしれませんが、遠慮せず、どんどん話しかけてくれると嬉しいです」

 ミリア先生に促され、最初にホワイトボードに丁寧に『イブ』とカタカナで書き、向き直って頭を下げる。

 控えめに言って、今の容姿は美形だ。そりゃ、整形でもしたかのように、完璧に二次元に出てきそうな美少年を再現したからな。
 髪の色は少し意識したところがあるが、それ以外は俺の単なる妄想のところである。
 また、多種多様な髪色が存在するこの世界でも、白髪は珍しい。そりゃ、他の髪と違い、白は『白色』という訳ではなく、『色無し』と言えばいいのか、少し違うところがある。
 その分注目されやすい。

 小さく女子から黄色い声が上がるのも必然だろう……いや別に、モテたいとか思ってないです。あくまで俺は偽装のために姿を変えているのであってだな。

 すると、隣からふふんと何故か自慢気に笑いながら、ミリア先生が口を挟んだ。
 
 「みんな、イブ君は入学試験を満点で通過した天才よ。あの理事長も認めてるらしいの。今度のクラス対抗試合、タクマ君達もいれば、勝てるわ!」
 「「「おぉー!!」」」
 「先生やるー!」
 「俺達運がいいぜ!」
 「今年は4組が優勝を頂きよ!」

 力強く宣言すると、生徒が何故か嬉しそうに叫び、言われた拓磨達は苦笑い。
 どうやら戦力として、クラス対抗試合とやらに期待されているようだが……。

 「凄い団結してるんですね……」
 「そりゃ、クラス対抗試合で総合優勝すれば、参加した生徒はもちろん、同じクラスに属してる生徒も、国立図書館の第一次禁書指定されている本の閲覧許可なんかが貰えたりするからね。私もお給料上がるし……残念ながら、去年も一昨年もその前も、優勝は1組に持ってかれちゃってるんだけどね」

 なるほど、試合の特典ってそんなものがあったのか。
 ミリア先生自体はあんまり気にしていないのか、軽く笑って言ってのける。だが今年は勇者が各クラスに入り、このクラスには拓磨、樹、美咲、叶恵という、勇者の中でも秀才達がいる。舞い上がるのも無理はないのだろう。
 他にも、黒髪黒目の勇者らしき人物は数名いるが、パッと見では拓磨より強そうなものはいない。もちろん、完全に戦力を把握できる訳では無いため、あくまで見た目からの比較だが。
 
 「さて、じゃあイブ君は、とりあえず空いてる場所に座ってくれるかしら?」
 「はい」

 言いながら、さりげなくミリア先生は勇者辺りの席を指している。偶然だろうが、特に逆らう理由もないため、俺は拓磨達が座る列の端に座った。

    




 次回は明日か明後日です。


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コメント

  • イミティ

    >>カラ
    最初で最後かもしれないホラー要素ですよ。
    ただ自分的にはもっと自然かつ身の毛もよだつような演出がしたかったと思ったり

    1
  • イミティ

    >>ノベルバユーザー289548
    第3章第9話辺りだったと思います。
    まぁ、成長系なんで実感湧きませんが(笑)

    2
  • イミティ

    >>みなぎ。
    もう、どれが著作権に引っかかるのな分からないですから。
    ポッキーって作中で使ってもいいのだろうか。〇つけた方がいいのか?

    1
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