俺の学年が勇者として召喚されたが、俺は早速腹黒王族にマークされたようです

イミティ

第15話 膝枕の誘惑



 膝枕だけに長引かせすぎた。






 寝ていた訳では無いが、思考に没頭していたため、周囲の状況は把握出来ていない。

 モゾモゾと、俺は少し体を動かす。すると、太ももの感触が再来した。

 「あっ……お、起きましたか?」
 「ん、ミレディか」

 このか弱い感じは、ミレディだろう。目を開けると、少し赤い顔をしながらも、しっかり俺の事を見ているミレディが居た。
 位置の関係上、結構近くに顔はあるが、しばらくの間俺を寝かせていたのか、ミレディは少し慣れているようだった。

 それにしても……下から見上げると、ルナよりも少し大きいのが分かる。ちなみに背の話ではない。

 どうしよう、今更なのだが、俺って結構変態なのだろうか。
 いや、目が勝手に行ってしまうだけだ。それならば、まだ問題ない。
 下からだと、例え正面から見て分からないものでも、割と強調されて見えるのだ。
 なお、ルナは無かった。僅かな起伏しかなかった。

 「ルナは?」
 「ここよ。足が痺れたからミレディに代わってもらったの」

 視界にヒョコっとルナの顔が入る。

 「それで、頭痛は治まったの?」
 「まあまあかな。うん……でも膝枕は止められない。ミレディの膝気持ちいい」
 「ちょっと、今すぐミレディから離れなさいよ。セクハラよ?」
 「セクハラじゃない、これはセクハラじゃないから」
 「それは認めてるみたいなもんでしょっ」

 ぎゅ~っと後頭部をミレディの太ももに押し付ける。これはセクハラじゃなく、単なる抵抗です。
 手を少しさ迷わせて、頬を赤くしながら苦笑いのミレディよ。特等席から見る顔は可愛いの一言。

 一応言っておくと、ルナの時のように変な場所には頭を当てていない。
 
 「ミレディが嫌がったらやめる」
 「あーそうやって、立場わかってるでしょ。ミレディが断れるわけないじゃん」
 「言っとくが俺は悪くないぞ、ミレディの膝が気持ちいいのが悪い」
 「物分りの悪い子供みたいなこと、言わないでよっ!」
 
 ルナが俺の身体を持ち上げようとする。だが俺は見た目よりは恐らく重い。ルナの力では俺が自分で起き上がろうとしなければ上がらないだろう。
 案の定、俺の身体は少し持ち上がって止まる。

 「ご主人様重っ!?」
 「見た目より筋肉あるからなぁ。着痩せするタイプなんだ」
 
 最後に測った時は71キロぐらいだった気がする。良く華奢だと言われるが、どちらかと言えば俺はがっしりとしているタイプだ。
 
 まぁ、でもそろそろ退こうか。

 「よいしょっと、ありがとねミレディ」
 「あ、はい……その、もう少しやってても………」
 「ん?」
 「い、いえっ」

 小声で言ってたので聞き返すと、なんでもないとばかりに首をブンブンと振る。
 聞き返すまでもなく、なんて言ったかは聞こえてるのだが……これは萌えだな。別に素直になってくれてもこっちは一向に構わない。

 「ようやく退いた。ご主人様って本当にロリコンなんじゃない?」
 「失礼な。もし俺がロリコンなら、そんな相手を膝枕してたってことになるけど……抵抗しないってことは手を出していいの?」
 「んなわけないでしょ!」

 そりゃそうだ。

 「そもそも、中学生と高校生なら問題ないだろ」
 「あー開き直っちゃって。そういうところがロリコンよ?」
 「ロリが何か言ってるな」
 「ロリって言うなし!」

 いや、必然的にそうなるだろ。ミレディがロリなら似たような体型のルナもロリだ。というか、身長的にもミレディの方が少し大きい?
 二人とも小柄な方であるし、間違いなくロリだろうよ。

 まぁ、前世の姿がどうであったかは知らないが。

 「そんなこと言ってると、魔法の訓練付き合わないぞ」
 「ふん、ご主人様が意識失ってる間に少しはやってたのよ。コツは掴んだしね」
 「ミレディに教わって?」
 「なんで知ってるの!?」

 いや、なんでもなにも適当に言っただけだが。

 「そっか、ミレディは教えられるまでに魔法を使えるようになってたのか……」
 「ちょっと、確かにミレディに教えて貰ったのはあるけど、一昨日よりは良くなったのよ!」
 「分かってる分かってる」
 「なによ!」

 俺の適当な態度に噛み付くのは構わないが、そんなに飛び跳ねると余計ロリさが増すぞ。
 まぁ、ルナの体内の魔力の動きが、以前より滑らかになっているのが分かる。俺が気絶していた二日感で、魔力枯渇を何度も起こしながら魔法の練習をしたのだろう。

 それこそ、数度ではなく、ギリギリまで。

 「何度も練習した?」
 「え? ま、まぁ……」
 「お姉ちゃん、おに……ご主人様のこと、凄い心配してましたから」
 「ミレディ!?」

 ミレディのカミングアウトに急いで口を塞ぎに行くルナ。恥ずかしがらなくてもいいぞ。

 少し話は逸れるが、何気に初めてミレディに呼ばれた。『おに……』と最初に言い間違えてるのが、何度も言うが可愛い。

 何だかミレディに可愛い以外の感想を抱いていない気がする。いやまぁ、本当のことだから仕方ないのだけど。

 《三人目の妹》なんていう称号が出ていたのを思い出す。そこまでミレディを妹っぽく思っているのか、俺。
 俺の妹は二人だけで十分なんだが。ミレディはどちらかと言えば近所の知り合いの女の子だろう。

 「そうかそうか、俺を心配してくれたのか」
 「はわっ!? ち、違うっ!」
 「おいおいそんな反応してたらツンデレ乙って言われちゃうぞ。俺は素直に礼を言おうとしただけなのに」
 「絶対弄ろうとした!」

 よく分かっているな。その通り。

 そんなことをすまし顔で言おうとしたのもつかの間、ポンとルナの頭に手を置く。

 「ま、心配してくれてありがと」
 「ちょ、私頭撫でられるような歳じゃないんだけど!?」
 「今更だろ。まあ、そりゃ突然倒れたら心配もするのは分かるさ。いてもたってもいられなくなって、魔法を練習したんだろ?」
 
 次の言葉を紡げないルナは、図星なのだろう。全く、身勝手なご主人様相手によく心配してくれたものだ。
 この反応から、今はアレだが、相当心配していたのだろうことは分かる。
 
 「もちろん、ミレディもね」
 「あっ………え、エヘヘ………」

 この子も随分と態度に出るようになったな。エヘヘなんて笑い方は、意外と似合う女の子少ないんだぞ。
 それをこうも自然に言えるのは流石だと思う。最近は聞いてなかったから、頬も綻ぶ。

 「っと、さて、ところで、俺が寝てる間に何かあった?」
 「……特に何も」

 少し頬を膨らませながら答えるルナに、俺はひとつ頷く。ハルマンさんが訪ねてきたりしていたら、こちらから行かなきゃとは思っていたのだが、大丈夫そうだ。

 「うんうん、なら丁度いいな」
 「何が?」
 「いや、ちょっとね」

 俺はベッドから立ち上がる。確か学校へ行くのは明日だったはずだ。つまり、今日は一日フリー。こんな日は久しぶりではないか。

 なら、ここらでルナ達との親睦を深めるのもいいかもしれないと思うわけで。

 「二人とも、体調悪かったりしないよね?」
 「え? だ、大丈夫だけど」
 「大丈夫です……」
 「よし来た。じゃあ、行こうか」
 「行こうって、何処に?」

 最もな質問をぶつけてきたルナに、部屋の扉を開きながら答える。

 「もちろん、観光だよ」

    




 明日明後日は恐らく投稿できないです。高校に関する用事があって、多分まともに執筆が出来ないので。
 もし執筆ができるようなら、投稿しますが、微妙です。


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