俺の学年が勇者として召喚されたが、俺は早速腹黒王族にマークされたようです

イミティ

第16話 多分きっと恐らく確実に言えるのは、R-17くらいまでは行ってる





 「───お疲れ様」
 「えぇっ!?」
 「いつの間に!?」
 「どこから出てきたんですか!?」
 「ビックリ」


 四者四様の反応を示してくれて俺も満足。いつぞやのクロクロのように『なんでここに!?』みたいな失礼な反応じゃないからね
 え?判定が甘い?キノセイダロ
 気になるとしたら雫ちゃんだけ棒読みなことだけど、まぁイメージ通りで違和感は無い


 「良く頑張った。花丸をあげよう」
 「え?あ、ありがとうございます?」
 「うん、素直に受け取っていいよ。初めてのボス戦にしては上出来だ」


 最後油断しちゃったのは頂けないが、冷静に雫ちゃんの言葉を聞いて本体を探したのはいい判断だった
 ポルターガイストの正体は、鎧でも剣でもなく、最初に鎧の中に入っていた黒い塊だ
 魔力体……とでも言えばいいのだろうか?実体を持たない存在で、物理的な攻撃は一切効かず、また魔力に溶け込んで移動も可能なので、気がついたら逃げられていることもあるらしい
 俺は最初に中が本体だと気づいてから即行で魔法で倒してしまったので、金属片が襲いかかってくるとは思わなかったが。遠距離からでも操作が可能なのは厄介な点の一つだろう
 ちなみに見た目通り光属性に弱く、闇属性に耐性があるので、飛鳥ちゃんが光属性を選んだのは正解だったということだ
 結局燃える系の魔法を使ったから、半分というのが正確だが


 「御門さんは大丈夫?」
 「え……?あ、ちょ、見ないでくださいっ!!」
 「おっと、取り敢えず『巻き戻しタイムバック』」


 驚きからか自身の服装を一旦忘れてしまった御門ちゃんは、俺の言葉に反応して、防衛本能からか回し蹴りを繰り出してきた
 その攻撃を、野村君の例で予想していたので回避(その時に思いっきり下着が見えたのは内緒)して、紳士らしく服を直してあげる
 ……いや、紳士らしく服を直すってなんだ?普通は自分の上着で隠すとかだろうが


 「あ、戻った……」
 「お疲れ様。災難だったね」
 「は、はい。ありがとうござ───って、それトウヤ君ずっと見てたってことですよね!?」
 「え?───うん?何の話?」
 「何であの時点で助けてくれなかったんですか!?私、もうお嫁に行けませんっ!!」


 惚けたけどダメでした。墓穴を掘りましたねハッハッハー


 「でも野村君には見られる前に倒したんでしょ?」
 「トウヤ君に見られましたっ!!しかも透明人間プレイでっ!!」
 「待ってそれは凄い誤解だから!」


 なんだ透明人間プレイって!?どこかのAVか!!俺はAV男優なのか!?
 というか透明人間プレイって言うなし!!俺が凄い変態みたいじゃんかって───
 スキルに[絶倫]があったわコンチクショウ!!既にレベルは9で進化手前だよ!!1回もやって・・・ないのにね!!
 周りより成長が遅いのは、俺が成長するなと思っているおかげか。それが不幸中の幸いなのだろうが
 いや、そもそも今重要なのはそこではない


 「大丈夫、俺は見てない」


 取り敢えずここは落ち着かせる方針で行こう!


 「うぅ……ホントですか?嘘じゃないですか?」
 「嘘じゃない。俺は断じて見てないから、安心して」
 「……だったら、目を合わせて言ってくれますか?」


 フッ、その程度のことで俺が怯むとでも?


 「俺は御門さんの下着は見てない。断じてね」
 「やっぱり下着が見えるぐらいズタズタになってるって分かってるじゃないですかっ!!」


 あれ!?また墓穴掘った!?
 というか剣に手をかけようとしてる!?


 「ちょ、落ち着いて御門さん!」
 「落ち着いてなんかいられません!!もう私は死にます!」
 「それ自殺用に手をかけたの!?なおタチが悪い!」


 相手ではなく自身に向けてとは、相当キてるぞこれ


 「飛鳥ちゃん、あれどうにかしないの?」
 「私には手に負えないというか……難しいかなって」
 「紫希があんなに取り乱してるのも珍しいし、傍観に徹する」
 「それもそっか。トウヤさんなら万が一も無いもんね」
 「君達聞こえてるからね!って御門さん暴れないで!」
 「離してください!!後生ごしょうです!!」
 「珍しい言葉を使うね!ホントに落ち着いてって、あ───」


 突然、視界が傾く
 御門ちゃんの足と俺の足が絡まり、倒れ込みそうになっているようだ。普段ならそんなことにはならないはずだが、俺も結構動揺していたらしい


 ───ここで局部なりなんなりを触れば、間違いなく後に響く!!そして何もしなければ絶対触る!!


 今までの経験・・・・・・から、俺は倒れ込みつつ思考を加速させ、胸やらどこやらを触らないようにしつつ、御門ちゃんを自身の上へと持ってくることに
 自身が押し倒すよりもこちらの方がまだいい。それに、ここでは痛いだろうから
 これで無事厄介事は回避できたと、俺は思っていた
 だからこそ、思考速度を戻してしまったことを、少々後悔した


 バン!!と俺の背中が床に当たる。生憎とその程度で痛くなったり息ができなくなるほど軟弱ではないが、それでも衝撃は体を通る


 「コホッ、御門さん、だいじょう……ぶ?」
 「え?あ、はい大丈夫です───っ!?」


 一回咳き込んでから自身の胸にもたれかかるようにいる御門ちゃんにそう言うと、ちゃんと反応が返ってくる。どうやら問題なかったらしいと安堵の息を吐くと同時、御門ちゃんが上体を起こすが、それが行けなかった


 体を持ち上げるために、御門ちゃんの手は俺のお腹辺りに当てられ、そして、丁度俺の腰よりほんの少し下辺りに御門ちゃんは跨っていた・・・・・
 この体勢は、傍から見たら色々と誤解を招きそうで……


 「し、紫希ちゃん……」
 「は、破廉恥な……」
 「大胆」
 「───はっ!ちょ、これは、違っ!」


 そんな俺と御門ちゃんを見て、3人が若干顔を赤らめつつ、聞こえるような声でそう言う
 無論それに御門ちゃんは反応して顔を真っ赤にしながら否定をする。うん、御門ちゃんではなく、多分俺のせい
 何をどうなったら跨るような体勢になるのか全くもってわからないが、俺が変に動いたせいだろう。ゴメンネ
 そして、こう、ショートパンツ越しに柔らかな感触が丁度敏感な所にですね……この世界に来て何気に一番危ない気が……
 年下だからですかね?変な背徳感まであるし、正直ずっとこの体勢で居たいのだがそれは出来ない


 「ちょっと、トウヤ君からも否定してください!」
 「それは、俺の口からはとてもじゃないけど言えないかな……」
 「何でですかっ」


 だって俺のせいかもしれないんだもん。下手に否定なんか出来ません。男の嘘は女には分かるって、妹達が言ってました
 ならば何も言わないのが最善。肯定も否定もしちゃいけません


 そして、何故か色々と言いつつも、何時まで経っても跨ったままどかない御門ちゃん
 こう、力が入っていないというか……


 「その、御門さん?」
 「わ、分かってますっ!だから動かないで下さいっ!」
 「いや、頼むからそっちも動かないで欲しいんだけど」


 顔を赤くするのはいいんだが、変な風に動くのはやめて欲しい。アレのポジション的に丁度ピタなんだよ
 というかこれ、御門ちゃん、擦れて感じてない・・・・・?さっきから跨った状態で微妙に動くのはそれのせい……
 [性欲耐性]はよカモン!今回マズイぞ!!行き過ぎだ!!
 主に今回は俺の方も既に手遅れ状態


 「ちょ、んっ……トウヤ君、当たってま───」
 「『同時転移テレポート』」


 分かってるなら早くどいてくれよ!なんで退かないんだよ!俺も動くに動けないんだから!!
 これ以上は本当にマズイので、俺と御門ちゃんを対象に無理やり『転移テレポート』を発動する


 「わわっ!」
 「ふぅ……」


 御門ちゃんは唐突なことに、立った状態で転移したのだが尻餅をつく。またしても謎の開脚なのだが……
 あれか、もしやこんな所で【運】が発動してるんじゃあるまいな!だとしたら厄介だぞ!これから避けようが無くなる!!


 「と、トウヤさん、さっきのは……」
 「君たちは何も見なかった。イイね?」
 「あ、ハイ」


 遠慮がちに聞いてきた陽乃ちゃんにズバッと言い、その後雫ちゃんと飛鳥ちゃんにも念を入れて口止めをしておいた
 御門ちゃんだけは終始顔を赤くしていたが、それは仕方ないことだと思う。ただそういうのは友達に任せよう。当人の俺が話しかければ、事態が悪化するだけに思える


 今回は非常にまずかった。確かに役得とか嬉しいとかそういうのもあったが、関係がこじれる要素になっていたかもしれないのだ。それを考えるとそうポジティブには考えられない


 やはりラッキースケベはろくなものではない。本当に、最後まで気を抜けないのだ




 ◆◇◆




 その後は普通に帰りました。みんなは宿に戻るそうで、飛鳥ちゃんに御門ちゃんのケアを頼んで、俺も別れた
 なお、野村君は迷宮から出た時点で起きたが、記憶が途中で途切れていたそう
 まぁ、「災難だったね」と告げたら困惑した顔を向けられたが。彼が気を失っていなかったら恐らくあんなラッキースケベは発動しなかったのではないかとも思う
 その点では少々複雑な気持ちを抱いていたのもあるな


 兎にも角にもこれで勇者護衛一日目が終わったわけでして
 見た感じ2パーティーとも護衛は必要なさそうで、俺の仕事である『勇者を護衛が必要なくなるくらいまで強くする』というのは一応終わったわけだ
 だが流石にそれはどうかと思うので、少々趣向を変えることにして、明日からはこれ以上の戦力向上を目指してみようかなと
 具体的には、片方が迷宮に行ってる間、もう片方のパーティーの訓練に付き合う感じか。戦力の向上自体は、やはり強い相手と戦い、色々と戦術を使い、全力で挑むのが必要だと思う
 となると一つ問題が出てくるのだが、やはり二つのことを1人では同時にできない……


 ───となれば、そろそろ影分身の術、覚えようか


 

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