朝の来ない異世界と七大魔法剣士(マジックナイト)

七瀬はやと

エルフの町を守れ!①



先に出た俺を気にして皆が俺の所に来てくれたらしい。

そんな皆に戦いが始まる事を教えた。

「レミナ、サチカ、戦闘準備」



「うん!」


「分かったわ」


「ミリーネとシェゼルは武器か何か持ってる?」


「うん!今から取ってくるよ」 
 

「俺も取ってくる」



そういって二人は家に入っていった、戻ってくると二人は武器を装備して準備万端だと教えてくれた。



見る限りミリーネは杖を装備しているので魔法使いだろうか.....シェゼルは弓を装備しているので狩人みたいな感じかな?




「二人とも遠距離攻撃に向いてそうだね」



「そうだな、俺は魔法が炎属性しか使えない分、身体能力強化で弓の威力を上げて的確に相手を射ることが得意だ。」




「私は補助から攻撃魔法まで使えることが出来るよー!使える属性は氷、水、炎、光だよ!遠距離援護なら任せてよ!」



俺達はどちらかと言うと前衛だからな、後衛の人が二人も増えると本当に心強い!


「二人とも心強いよ」

けど五人が固まっていると流石に戦いにくいから二、二、一で分けるか。


「じゃあせっかく前衛、後衛のメンバーが揃ってるんだ、二、二、一で分けよう!」


レミナが不安そうにこっちを見て聞いてきた。

「ねぇカイト.....その一って誰がやるの?」




「勿論俺だよ?ちょっと試したい事もあるし、皆はそれで大丈夫?」




レミナ以外は全員頷いてくれた。レミナは優しいからな.....きっと心配してるんだな。


「俺一人じゃ不安?」




「当たり前です!カイトが一人だったら誰がカイトを守るんですか?」



「それはやっぱり俺がどうにかして守んないとな」


俺は不意打ちにはかなり弱いが、不意打ちされる前に敵を見つけさえ出来ればこちらに勝算がある、気になるとしたらそれ位だ。


「結局そうなるじゃん!それが心配って言ってるの!」


俺に近付いてそう言ったが俺は一人で戦うことを変えるつもりは無い。



「ねぇレミナ、俺は大丈夫だからさ.....心配してくれてありがとうね.....やっぱレミナは優しいんだな」



「ベ、別に心配してないし!もう知らない!!カイトがそうしたいって言うならそうして良いよ!!」


初めてツンデレのレミナを見た......カイトのレミナへの思いが10上がった。



「ありがと.......じゃあペアを言っとくね、レミナとミリーネ、サチカとシェゼルって言うことで宜しくね」


「ミリーネ宜しくね!」


「うん、宜しく!後衛は任せてね!」



うん!この二人は良い感じだね....少し安心。






「シェゼルって言ったかしら.....後衛は頼んだわよ」




「あぁ、後ろは任せてくれ....サチカがどれ程強いのかもお手並み拝見だな」




「ふふ、そうね」



こっちも良い感じだな!俺って結構良いセンスしてるかも....いや、流石にそれは無いか。



「そろそろ戦いに行くか」



俺達は魔物を倒すために町の外に向かった。





「うわ、あれはかなりの量だね」


外に出て、正面を見ただけでも魔物の数が軽く20は超えていた。





さてと、さっさと倒すか.....今日は守りも一様固めとくか、前に覚えた全対応バリアを使ってみる....これは名前の通りに全ての攻撃を守れるらしいんだが、一回ダメージを受けると壊れてしまうらしい。





「身体能力強化!全対応バリア!」


体が異常に軽くなり、自分の体に薄いバリアが張られた。




後、あれも試さないと!あれって言うのは昨日作った魔法銃だ。この魔法銃は魔力が弾丸の代わりになっているため、使うのが結構楽で良いってアイテムボックスの詳細に書いてあった。




「魔法銃装備」



手元に魔法銃が現れ、しっかりと握る。



作ったのは二丁なため、俺の今の状態は二丁拳銃って訳だ!



この二丁拳銃を見てレミナが興味深そうに聞いてくる。



「ねぇ、カイト.....それ何?」

もしかしたらこの世界には拳銃って物が無いのかな?



「これは拳銃って言うんだけど.....まぁ俺のは魔法銃って事にしてるよ、魔力を弾丸として使って、この銃口の部分からその弾丸を発射して相手を瞬殺するっていう優れ物」


「...分かりそうで分からないよー」



「......俺って説明が下手なのか!!?」



「そうかもだよーカイト!」

嬉しそうに笑顔でそう言った。


「そこは否定してねレミナさん」


「あはは、ごめんごめん」


レミナと話している時間が一番幸せだ!そう思ってしまうくらいに転生してレミナと会えて良かったといつも思う。




「ねぇレミナ、これ終わったら一緒に.....その......デートしよう?」


俺は何を先走っているのだろうか?自分でも分からなくなる。


「で、ででで、デート?急にどうしたの?勿論良いけど.....急に言われたらびっくりするじゃん!」


「そっかごめん」

「気にしてないから大丈夫だよ」


「じゃあ楽しみにしてるね!カイト!」



「うん!」




そんな会話を見ていたサチカがため息を吐いて、俺達の間に腕を入れてくる。




「はいストップ!魔物目の前にしていちゃいちゃしてどうするのよ!」



「そんなつもりは無かったんだけど.....そう見えた?」


「見え見えよ!ねぇ、ミリーネはそう見えたわよね?」



「私に振られても.....でも確かにそんな感じには見えました」



「ほら!」




「ッ!!よし!魔物討伐に行ってきまーす!」




俺は話を逸らすかのようにこの場から逃げ去る。



「逃げたわね」


「逃げちゃいましたね」



「......じゃあそろそろ私達も魔物討伐に行くわよ」


そんなサチカの言葉に全員が頷き、サチカ達も魔物討伐に向かった。








「魔物ー!!魔物ー!!倒すの楽しいー」


まだ一体も倒していないが心の中では全部倒したつもり.....って俺、今かなり情緒不安定だな。

落ち着け!そう自分に言って、冷静さを取り戻す。



「ん?」


見た感じかなり固まっている魔物が居るな、あれを先に倒すか。




左の魔法銃に炎属性を纏わせ、右の魔法銃に氷属性を纏わせる。



走ってその魔物に近付くと、そこにいたのは花の化け物だった。



触手がうねうねしていて、口には鋭い歯がある。あ!もしかしてフラワーイーターか?だとしたら聞いたことあるかも。
口からよだれが出ていて、かなり飢餓状態らしい。


「うわ!きもい....」


化け物に魔法銃を向け、引き金を引いた。



銃口から炎と氷の弾丸が放たれる。


その反動により、少し腕が跳ね上がったがすぐに戻した。


その弾丸は群がっている花の化け物達めがけて着弾する、着弾した瞬間に貫通した所から氷が花の化け物達を固め、炎が燃え広がった。



どうやら着弾した瞬間に魔法が広がる習性があるらしい。


瞬く間に花の化け物は燃え、さっきまでいた群れはほとんど壊滅してしまった。


「この調子でどんどん倒すか!」


新しい武器の強さを知って、やる気が増していった。

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