あの日君と見たかった景色は
第4話
    私の家はいわゆる転勤族でお父さんの都合でこれまでにも何回も引っ越しを繰り返している。だからかお父さんはいつも私達にペコペコしっぱなしだ。自分のせいで引っ越してばかりなことに引け目があるみたい。あまり気にしなくていいって言ってるんだけどね。ここ三年でやっと仕事が一段落したようで今のこの島に落ち着いている。ここは「奏音島かなねじま」。全部の島民に一時間もあれば挨拶できてしまうほど小さな島だ。過疎化がまさに現在進行形で進んでおりとても深刻だ。
「お母さーん、ちょっとメシア先生のところに行って来るー。」
「ん?どっか悪いの?」
「いやそういうわけじゃないんだけどね。」
「ふーん、まぁいいけど。気を付けてー。」
「はーい。」
先生というのは学校の先生じゃないよ。病院の先生。通称メシア先生。本名は島野厳蔵しまのごんぞうだったかな。この島に一人しかいないお医者さんということで救世主メシアって言われているみたい。でももう先生も八十だから、そろそろ引退かもしれないな。
「先生ー。雨音ですけどー。いるー?」
しーん。反応なし。また寝てるのかな。
「上がりますよー。」
診察室の扉を開けると診察台の上に先生が寝ていた。
「お母さーん、ちょっとメシア先生のところに行って来るー。」
「ん?どっか悪いの?」
「いやそういうわけじゃないんだけどね。」
「ふーん、まぁいいけど。気を付けてー。」
「はーい。」
先生というのは学校の先生じゃないよ。病院の先生。通称メシア先生。本名は島野厳蔵しまのごんぞうだったかな。この島に一人しかいないお医者さんということで救世主メシアって言われているみたい。でももう先生も八十だから、そろそろ引退かもしれないな。
「先生ー。雨音ですけどー。いるー?」
しーん。反応なし。また寝てるのかな。
「上がりますよー。」
診察室の扉を開けると診察台の上に先生が寝ていた。
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