異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??
第35話『部屋』
生徒の紹介を受け、SSクラスで授業を終えたコウジは、浜曷に呼び出されていた。ちなみに授業は特別なものではなく、一般的な公立高校で習う範囲内であった。
少ししてコウジが浜曷に呼び出された場所である職員室にたどり着く。職員室の扉の前にはすでに浜曷がスーツ姿で立っていた。
「初日のクラスはどうでしたか?」
浜曷がコウジに問うた。
「なんか…普通な人とヤバそうな人の両極端でした」
コウジが目を逸らしつつそう答えた。
「そうでしたか…。嫌いな人や苦手な人が存在することは仕方のないことですが、呉々も喧嘩だけはしないでくださいね」
少し強めに、浜曷がコウジに忠告する。
「大丈夫ですよ…」
「本当に気をつけてください。あなた方SSクラスの生徒間で起こる喧嘩は、喧嘩というレベルの範囲をはみ出します。地球や、最悪の場合は宇宙規模での災害になりえますから」
「そ、そういうことですか……」
浜曷の忠告の真意を理解し、コウジは頰をぽりぽりと搔いた。
「それでは、これから塚田君の正式な寮室へ案内します」
「仮寮室とはお別れってことですか?」
「はい。そうなりますね。では、ついて来てください」
そう言うと浜曷は歩き始めた。
移動中に浜曷から聞いたところによると、この学園の寮室はクラスごとに分かれており、クラスが上がるごとにその快適さは増していく。
SSクラスでは高級ホテルのスイートルームのようになっているらしい。
また、家具や寝具、多少の食材は学園から支給されるものの、必要な家電製品やインテリア、日用品や衣類はそれぞれ各自で購入するらしい。
そんな話を聞きながら歩いていると、巨大なアパートのような建物が眼に映る。
「あちらがSSクラスの寮になります」
「でっかくね!?」
SSクラスには、コウジが知るだけでも10人しか生徒が在籍していない。
それに対してその建物は、あまりにも巨大に過ぎた。
「この寮は現在5室しか利用されていません」
その巨大な建物の内部にあるエレベーターで、浜曷がそう言う。
「え?SSクラスの生徒って10人ですよね?部屋足りなくないですか?」
その言葉を聞いて、頭に浮かんだ疑問を浜曷に投げかけた。
「この学園では、寮室は二人で一部屋です」
エレベーターを降り、一直線に並んだドアの一つ。
“507”とプレートの貼られた扉の前で、浜曷は足を止めた。
「そして、あなたのペアは───」
浜曷がその扉の横、インターホンを人差し指で押す。
ピンポーン。と、軽快な音が響く。
「はーい」
聞き覚えのある声…。まさか。
ガチャリ。と、扉が開く。
扉を開け、部屋から出たその人物は。
「城嶺…ヒカリ……」
コウジは思わず声に出していた。その少女は今朝方に、コウジが掌底を叩き込み、失神させた少女・城嶺ヒカリだった。
ヒカリはコウジを視認すると、舌打ちをしてから浜曷に言った。
「そこのクソ野郎はなんですか?浜曷先生。気持ち悪いんで消え失せてほしいんですけど。先生からなんとか言ってもらえませんか?」
コウジをきつく睨みながら。
「テメェ、ふざけんなよクソアマ。負け惜しみか?先生、このアバズレ見てると吐きそうなんで、早いところ俺の寮室に案内してもらえませんか」
ヒカリの発言に眉を釣り上げながら。
「塚田君の部屋はココです」
『え?』
ヒカリとコウジ、二人の声が重なる。
「先生、今なんて…?」
ヒカリが浜曷に。
「ですから、塚田君の寮室はこの507号室です。城嶺さんと相部屋です」
『はぁー!?』
二人は絶叫した。
少ししてコウジが浜曷に呼び出された場所である職員室にたどり着く。職員室の扉の前にはすでに浜曷がスーツ姿で立っていた。
「初日のクラスはどうでしたか?」
浜曷がコウジに問うた。
「なんか…普通な人とヤバそうな人の両極端でした」
コウジが目を逸らしつつそう答えた。
「そうでしたか…。嫌いな人や苦手な人が存在することは仕方のないことですが、呉々も喧嘩だけはしないでくださいね」
少し強めに、浜曷がコウジに忠告する。
「大丈夫ですよ…」
「本当に気をつけてください。あなた方SSクラスの生徒間で起こる喧嘩は、喧嘩というレベルの範囲をはみ出します。地球や、最悪の場合は宇宙規模での災害になりえますから」
「そ、そういうことですか……」
浜曷の忠告の真意を理解し、コウジは頰をぽりぽりと搔いた。
「それでは、これから塚田君の正式な寮室へ案内します」
「仮寮室とはお別れってことですか?」
「はい。そうなりますね。では、ついて来てください」
そう言うと浜曷は歩き始めた。
移動中に浜曷から聞いたところによると、この学園の寮室はクラスごとに分かれており、クラスが上がるごとにその快適さは増していく。
SSクラスでは高級ホテルのスイートルームのようになっているらしい。
また、家具や寝具、多少の食材は学園から支給されるものの、必要な家電製品やインテリア、日用品や衣類はそれぞれ各自で購入するらしい。
そんな話を聞きながら歩いていると、巨大なアパートのような建物が眼に映る。
「あちらがSSクラスの寮になります」
「でっかくね!?」
SSクラスには、コウジが知るだけでも10人しか生徒が在籍していない。
それに対してその建物は、あまりにも巨大に過ぎた。
「この寮は現在5室しか利用されていません」
その巨大な建物の内部にあるエレベーターで、浜曷がそう言う。
「え?SSクラスの生徒って10人ですよね?部屋足りなくないですか?」
その言葉を聞いて、頭に浮かんだ疑問を浜曷に投げかけた。
「この学園では、寮室は二人で一部屋です」
エレベーターを降り、一直線に並んだドアの一つ。
“507”とプレートの貼られた扉の前で、浜曷は足を止めた。
「そして、あなたのペアは───」
浜曷がその扉の横、インターホンを人差し指で押す。
ピンポーン。と、軽快な音が響く。
「はーい」
聞き覚えのある声…。まさか。
ガチャリ。と、扉が開く。
扉を開け、部屋から出たその人物は。
「城嶺…ヒカリ……」
コウジは思わず声に出していた。その少女は今朝方に、コウジが掌底を叩き込み、失神させた少女・城嶺ヒカリだった。
ヒカリはコウジを視認すると、舌打ちをしてから浜曷に言った。
「そこのクソ野郎はなんですか?浜曷先生。気持ち悪いんで消え失せてほしいんですけど。先生からなんとか言ってもらえませんか?」
コウジをきつく睨みながら。
「テメェ、ふざけんなよクソアマ。負け惜しみか?先生、このアバズレ見てると吐きそうなんで、早いところ俺の寮室に案内してもらえませんか」
ヒカリの発言に眉を釣り上げながら。
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