異能があれば幸せとか言ったヤツ誰ですか??
固有武器
「続いて向かうのは武器庫です」
「また物騒な……。っていうかそもそも武器庫なんかで何をするんですか?」
「あなたの固有武器を決めてもらいます。城嶺さんの双銃のようなものです」
浜曷から淡々と説明を受けながら、コウジは武器庫へと案内された。
本校舎から離れた場所にある武器庫までは、歩いて20分ほどかかった。さすがは敷地面積が広いと言うだけはあった。
武器庫はコウジの想像より大きく、一般的な一戸建ての家が三件ほど建てられる面積を有していた。
その扉は金庫扉のように重厚な作りになっていて、簡単には開かないようだった。
浜曷の指紋、網膜、静脈の三つを認証し、ようやく扉が開かれた。
扉の向こうには金属製の棚があり、そこには何種類もの武器が並んでいた。
左手側には大量の銃が並んでいた。一口に銃と言ってもその種類は様々で、突撃銃・狙撃銃・拳銃・散弾銃など様々な銃が並んでいた。右手側を見ると今度は刃物が並んでいた。日本刀・薙刀・レイピア・鑓・銛・アーミーナイフ・戦輪・手裏剣・戦斧etc…。
見渡す限りの武器。その他にも、ハンマー・警棒などもあった。
「ここで貴方の好きな武器を選んでください」
浜曷がそう言う。
「手に取って見てもいいですか?」
「ええ、構いませんよ」
浜曷の許諾を得ると、コウジは様々な武器を実際に手に取ってみた。そうして分かる。武器の扱いの難しさを。アニメや漫画ではあんなに軽そうに携えていた銃はかなりの重量があったし、刃物の類は距離感がうまくつかめない。そして何より、いずれの武器もコウジは使ったことがなかった。扱ったことのない武器で戦闘するのはかえって不利であるし、これから技術を身に付けるにはスパンが短かすぎる。憧れと妄想だけでは達人にはなれない。そう考え、扱いやすい武器を探していると、黄金色に輝く「ソレ」を見つけた。
「これは………?」
「それですか。なかなかその武器にする人がおらず、今ではそこで埃をかぶっているんです」
コウジの問いに浜曷はそう答えた。
「じゃあ、これにします」
「……本当にこれでいいんですか?」
浜曷が驚いたように聞き返してきた。
「はい、マイナーなのってなんかイイじゃないですか」
「あなたがそれで良いのなら私は反対しません」
コウジは頷き、それを手に武器庫をあとにした。
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