異世界無双の最強管理者(チートマスター) ~リセットマラソンで最強クラス【大賢者】に転生したら世界最強~
第10話:大賢者は冒険者になる
村に帰還した俺とミーシャは、その足でギルドに向かう。
試験は問題なくクリアされた。報告すれば冒険者になれる。
帰還結晶で村に入った場合はランダムで八か所のリスポーン地点につく。
パーティメンバーは同じ場所に帰還するので、離れ離れになることはないのだが、ここはギルドから少し離れた場所だった。
今日は運が悪かったらしい。
ギルドは村の東側。現在地は西側だから、歩いて移動する。十五分もあれば着くので焦ることはない。
ミーシャと並んで歩いて五分。中央広場を通りかかったときだった。
「うおおおおおおお!!!!」
中央広場に集まっていたプレイヤーから歓声が上がった。
広場にはイベント用のステージを中心に、たくさんの人が集まっていた。
その数、およそ数百人。
空中に表示されたライブ映像を見ているらしい。
「これは何の騒ぎなんだ?」
端の方で映像を眺めていた男に話しかける。
「知らねえのか!? ついに第一層が突破されたんだよ! 俺たちの夢の第一歩だぜ!」
第一層? もしかして脱出に必要な条件のことか?
「俺たちはフィールドに出てたんだ。いつの間にこんなことがあったんだ?」
「上位ランカーたちが一週間前から計画を練ってたって話だ。戦争中のレギオンが協力体制になるのに時間がかかったって話だぜ」
「一週間で協力を取り付けるとはなかなか凄いじゃないか」
「そうなんだよ! いやあ、この調子なら第百層の突破も夢じゃねえな!」
まだ第一層を突破しただけだというのに、プレイヤーたちは浮かれていた。
しかし、何者なのか知らないがこれだけたくさんのユーザーをゲーム内に閉じ込めたのだ。何の狙いがあるのか知らないが、簡単にクリアさせてくれるとは思えない。
どちらに転ぶにせよ、俺はこの環境で幸せを目指すとしよう。
中央広場を離れてそのまま東に進んでいくと、冒険者ギルドの看板が見えてきた。中に入って受付まで近づいていく。
「クエストの清算をしたい」
「お待ちしておりました、ミナト様。早速お聞かせ願えますか?」
「わかった」
俺はモンスターがモンスターを食っていたことを詳細に話した。
セレナが話してくれた仮説については黙っておく。仮説であって確証はないことだし、クエスト外の情報をくれてやるつもりはない。
受付嬢は人間さながらの表情で話を聞いていた。以前のLLO2のNPCよりも人間味が増しているような気がする。
「なるほど……これは非常事態ですね。しかしどうすればいいのやら……」
「とりあえず、これでクエストは完了ということで良いでしょうか?」
俺の受けたクエストは調査だ。解決方法を調べたり、実際に解決までする必要はない。
「あ、はい! ありがとうございました。今から登録手続きをさせていただきます。五分ほどで終わりますのでお掛けになってお待ちください」
俺とミーシャは備え付けの椅子に並んで座る。
「あの……」
「どうした? ミーシャ」
「もし第百層がクリアされてしまって、ゲームクリアになったら……ミナトさんとはお別れしなければいけないんですか?」
ミーシャは浮かない顔をしていた。
そういえばミーシャも何か現実世界に帰りたくない事情があるんだったな。
第一層が攻略されたことによる衝撃はミーシャにも影響していたらしい。
「まず最初に言っておくが、第一層をクリアしたくらいでは何も始まっていないということだ。まだ九十九層もあるんだから、この話はまだ早い。それから、俺とミーシャがお別れしなければいけないかどうかだが……」
俺はミーシャの手を握る。
「俺は、もしこのゲームをクリアすることがあれば、君の悩みを解決してあげたい。いつでも相談に乗るよ。だから安心してほしい」
「あ、ありがとうございます……」
まったく、こんなに健気で可愛い女の子を悩ませる問題とは何なんだろうな。リアルの俺に何ができるのかわからないが、できる限り協力したいと思っているのは本音だ。
ネット上の関係とはいえ、お互いが生身の人間なのだ。その関係は現実世界の友人と何ら変わらない。
「お待たせしました!」
ちょうど五分が経った頃。
受付嬢のNPCが声を掛けてきた。
「無事に登録が済みましたので、ギルドカードが発行されています。えーと、こちらがミナト様で、こちらがミーシャ様です」
俺とミーシャはそれぞれギルドカードを受け取る。
ギルドカードは階級によって色が分かれている。駆け出しのEランク冒険者は白色のカードだ。
「明日からいつでもクエストを受けていただくことができます。……あの、あればということになるのですが」
「わかりました。色々とありがとうございます」
こうして、無事にギルドに登録することができた。
とはいえクエストが受けられなければ意味はない。早く解決してくれるといいんだが。
試験は問題なくクリアされた。報告すれば冒険者になれる。
帰還結晶で村に入った場合はランダムで八か所のリスポーン地点につく。
パーティメンバーは同じ場所に帰還するので、離れ離れになることはないのだが、ここはギルドから少し離れた場所だった。
今日は運が悪かったらしい。
ギルドは村の東側。現在地は西側だから、歩いて移動する。十五分もあれば着くので焦ることはない。
ミーシャと並んで歩いて五分。中央広場を通りかかったときだった。
「うおおおおおおお!!!!」
中央広場に集まっていたプレイヤーから歓声が上がった。
広場にはイベント用のステージを中心に、たくさんの人が集まっていた。
その数、およそ数百人。
空中に表示されたライブ映像を見ているらしい。
「これは何の騒ぎなんだ?」
端の方で映像を眺めていた男に話しかける。
「知らねえのか!? ついに第一層が突破されたんだよ! 俺たちの夢の第一歩だぜ!」
第一層? もしかして脱出に必要な条件のことか?
「俺たちはフィールドに出てたんだ。いつの間にこんなことがあったんだ?」
「上位ランカーたちが一週間前から計画を練ってたって話だ。戦争中のレギオンが協力体制になるのに時間がかかったって話だぜ」
「一週間で協力を取り付けるとはなかなか凄いじゃないか」
「そうなんだよ! いやあ、この調子なら第百層の突破も夢じゃねえな!」
まだ第一層を突破しただけだというのに、プレイヤーたちは浮かれていた。
しかし、何者なのか知らないがこれだけたくさんのユーザーをゲーム内に閉じ込めたのだ。何の狙いがあるのか知らないが、簡単にクリアさせてくれるとは思えない。
どちらに転ぶにせよ、俺はこの環境で幸せを目指すとしよう。
中央広場を離れてそのまま東に進んでいくと、冒険者ギルドの看板が見えてきた。中に入って受付まで近づいていく。
「クエストの清算をしたい」
「お待ちしておりました、ミナト様。早速お聞かせ願えますか?」
「わかった」
俺はモンスターがモンスターを食っていたことを詳細に話した。
セレナが話してくれた仮説については黙っておく。仮説であって確証はないことだし、クエスト外の情報をくれてやるつもりはない。
受付嬢は人間さながらの表情で話を聞いていた。以前のLLO2のNPCよりも人間味が増しているような気がする。
「なるほど……これは非常事態ですね。しかしどうすればいいのやら……」
「とりあえず、これでクエストは完了ということで良いでしょうか?」
俺の受けたクエストは調査だ。解決方法を調べたり、実際に解決までする必要はない。
「あ、はい! ありがとうございました。今から登録手続きをさせていただきます。五分ほどで終わりますのでお掛けになってお待ちください」
俺とミーシャは備え付けの椅子に並んで座る。
「あの……」
「どうした? ミーシャ」
「もし第百層がクリアされてしまって、ゲームクリアになったら……ミナトさんとはお別れしなければいけないんですか?」
ミーシャは浮かない顔をしていた。
そういえばミーシャも何か現実世界に帰りたくない事情があるんだったな。
第一層が攻略されたことによる衝撃はミーシャにも影響していたらしい。
「まず最初に言っておくが、第一層をクリアしたくらいでは何も始まっていないということだ。まだ九十九層もあるんだから、この話はまだ早い。それから、俺とミーシャがお別れしなければいけないかどうかだが……」
俺はミーシャの手を握る。
「俺は、もしこのゲームをクリアすることがあれば、君の悩みを解決してあげたい。いつでも相談に乗るよ。だから安心してほしい」
「あ、ありがとうございます……」
まったく、こんなに健気で可愛い女の子を悩ませる問題とは何なんだろうな。リアルの俺に何ができるのかわからないが、できる限り協力したいと思っているのは本音だ。
ネット上の関係とはいえ、お互いが生身の人間なのだ。その関係は現実世界の友人と何ら変わらない。
「お待たせしました!」
ちょうど五分が経った頃。
受付嬢のNPCが声を掛けてきた。
「無事に登録が済みましたので、ギルドカードが発行されています。えーと、こちらがミナト様で、こちらがミーシャ様です」
俺とミーシャはそれぞれギルドカードを受け取る。
ギルドカードは階級によって色が分かれている。駆け出しのEランク冒険者は白色のカードだ。
「明日からいつでもクエストを受けていただくことができます。……あの、あればということになるのですが」
「わかりました。色々とありがとうございます」
こうして、無事にギルドに登録することができた。
とはいえクエストが受けられなければ意味はない。早く解決してくれるといいんだが。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
104
-
-
70810
-
-
127
-
-
1512
-
-
4
-
-
1
-
-
89
-
-
93
-
-
17
コメント