異世界無双の最強管理者(チートマスター) ~リセットマラソンで最強クラス【大賢者】に転生したら世界最強~
第6話:大賢者は魔法を教える
俺とミーシャは二人ともがゲームからの脱出を望んでいない。
それならば、やるべきことは自ずとこれからの生活の方針が浮かぶ。
この世界で幸せになるのだ。
幸せになるには、カネがいる。この世界でも何か物を買う時には必ず金を必要とするのだ。
食べ物を食べなくても、冷たい馬小屋で寝ていても死ぬことはないが、果たしてそれが幸せだろうか?
あるいはゲームからの脱出を目指しているのならそういう方法もアリなのかもしれない。
しかし、この世界で生きていくなら、できるだけ贅沢をしたいではないか。
金を稼ぐにはギルドでクエストを受けるのが手っ取り早いが、それには入会金と、ある程度のレベルを必要とする。最低でもレベル5までは上げておきたい。
レベルを上げるために【ピューレ湖】に来ていた。また、モンスターを倒すことで【円】のドロップも期待できる。初心者村のモンスターは【円】をドロップしなかったが、これからはこれで金を稼げる。
俺たちの他に低レベルのプレイヤーはいない。狩りたい放題だ。
「ミーシャ、そろそろ魔法の使い方を覚えてみようか」
「……魔法ですか?」
「ああ、せっかく錬金術師なんだから使えた方が楽しいぞ」
俺は【アイススピアー】を発動し、近くにいたゴブリンを瞬殺する。
ギェっと叫びを上げ、ゴブリンは消滅した。その死体の後には【円】が落ちていた。
俺は【円】を拾い上げる。……100円だった。
「とまあこういう感じで魔法は遠くにいる敵でも狙える。……最初は練習が必要だが、使えるようになるときっと楽しいぞ」
「覚えたいです!」
ミーシャは目をキラキラさせながら答えた。
「まずは、ミーシャが使える魔法を確認してみよう。コマンドからスキルを確認してみるんだ」
言われた通りにミーシャが魔法の確認を始める。
俺はミーシャの使える魔法を【鑑定】により知っているのだが、自分でも確認できた方がいい。
「ファイヤーボール、ウォーターボール、ウィンドボール……たくさんあります!」
錬金術師は五大属性魔法を使うことができる。そのため、ボールシリーズも五種類あるのだ。
「まずはファイヤーボールから練習してみよう。説明にはどう書いてある?」
「『火の球を放つ。』って書いてあります!」
「それなら、まずは火の球をイメージすることから始めよう。このゲームで魔法を放つには、イメージが大切なんだ」
高等魔法になればなるほどイメージ力が大切になる。
ファイヤーボール程度の初級魔法ならそれほど詳しくイメージしなくてもどうにかなるだろう。
「えーと……火の玉! ファイヤーボールッッ!」
叫ぶ必要はないのだが、確かにイメージはしやすいかもしれない。ミーシャは小さな火の球を出すことに成功した。
「もう少し炎が風に揺られる感じとかをイメージできると、より安定して強い魔法になるぞ」
「こ、こうですか?」
「うん、いい感じだ」
やはりミーシャはセンスがある。筋が良い。
俺の少ないアドバイスだけで火の球は大きくなり、攻撃に使っても申し分ない大きさになっていた。
「それをゴブリンにぶつけてみよう。やり方はわかるか?」
「ええと……すみません」
「謝ることはない。わからないことはわからないと素直に言ってくれるとありがたいんだ」
これは勉強でも同じことが言える。
わからないことを恥ずかしいと思って隠していると、余計に理解に時間がかかるのだ。
「これもイメージ力が大切だ。火の球の軌道とか、着弾した未来とか、そういうのをできるだけ具体的にイメージして『飛んでいけ!』って心中で叫べばいい」
「難しそうです……」
「最初は難しいが、慣れれば簡単さ」
「頑張ります!」
ミーシャは「軌道! 着弾! 飛べ!」と口ずさみながら魔法をどうにか発動しようと頑張っていた。
しかし、なかなか飛んでいかない。
「あ、あの……やっぱり私には魔法なんて……」
「大丈夫だ。自分を……いや、俺を信じてやってみろ」
ここは心を鬼にしないとな。最初が肝心なのだ。
自転車だって最初は自分には乗れないと絶望するが、乗れるようになってみるとこんな簡単なことだったのかと思うようになる。そして、しばらく乗っていなくても乗れなくなるということはない。
魔法も同じだ。一度覚えるまでが難しいだけで、覚えてしまえば簡単なのだ。
「飛べーーー!!!!」
ミーシャが今までになく大きな声が叫ぶ。
するとファイヤーボールがゴブリンめがけて飛んでいき、無事に着弾する。
ファイヤーボールが当たったゴブリンは一撃で倒れた。
「やったな、ミーシャ」
「わ、私……できました!」
俺はミーシャの頭を撫でてやる。
くすぐったそうに踊るミーシャ。
「忘れないうちに練習を……と、その前に後始末をしておかないとな」
「後始末……ですか?」
「ああ、ドロップアイテムの回収さ」
ミーシャが倒したゴブリンの死体は既に消滅しているが、その側にはドロップアイテムが転がっていた。ミーシャはそのアイテムを手に取ると、不思議そうな顔をした。
「これってポーションですよね? なんでモンスターがポーションを落とすんですか?」
「まあ、それを言われると少し困るんだが……ゴブリンは赤色のポーションを落とす傾向があるんだ。ドロップするのは【円】か【アイテム】何も落とさないこともある。今回はラッキーだったな」
ゴブリンが赤いポーションを落とす確率は確か10%という統計がある。一回でドロップさせたミーシャはついている。しかし俺は運が99なのに【円】だけだったことに少し物申したいのだが、まあいいだろう。
「さて、他の四種類の魔法も使えるように練習しようか」
「はい!」
それならば、やるべきことは自ずとこれからの生活の方針が浮かぶ。
この世界で幸せになるのだ。
幸せになるには、カネがいる。この世界でも何か物を買う時には必ず金を必要とするのだ。
食べ物を食べなくても、冷たい馬小屋で寝ていても死ぬことはないが、果たしてそれが幸せだろうか?
あるいはゲームからの脱出を目指しているのならそういう方法もアリなのかもしれない。
しかし、この世界で生きていくなら、できるだけ贅沢をしたいではないか。
金を稼ぐにはギルドでクエストを受けるのが手っ取り早いが、それには入会金と、ある程度のレベルを必要とする。最低でもレベル5までは上げておきたい。
レベルを上げるために【ピューレ湖】に来ていた。また、モンスターを倒すことで【円】のドロップも期待できる。初心者村のモンスターは【円】をドロップしなかったが、これからはこれで金を稼げる。
俺たちの他に低レベルのプレイヤーはいない。狩りたい放題だ。
「ミーシャ、そろそろ魔法の使い方を覚えてみようか」
「……魔法ですか?」
「ああ、せっかく錬金術師なんだから使えた方が楽しいぞ」
俺は【アイススピアー】を発動し、近くにいたゴブリンを瞬殺する。
ギェっと叫びを上げ、ゴブリンは消滅した。その死体の後には【円】が落ちていた。
俺は【円】を拾い上げる。……100円だった。
「とまあこういう感じで魔法は遠くにいる敵でも狙える。……最初は練習が必要だが、使えるようになるときっと楽しいぞ」
「覚えたいです!」
ミーシャは目をキラキラさせながら答えた。
「まずは、ミーシャが使える魔法を確認してみよう。コマンドからスキルを確認してみるんだ」
言われた通りにミーシャが魔法の確認を始める。
俺はミーシャの使える魔法を【鑑定】により知っているのだが、自分でも確認できた方がいい。
「ファイヤーボール、ウォーターボール、ウィンドボール……たくさんあります!」
錬金術師は五大属性魔法を使うことができる。そのため、ボールシリーズも五種類あるのだ。
「まずはファイヤーボールから練習してみよう。説明にはどう書いてある?」
「『火の球を放つ。』って書いてあります!」
「それなら、まずは火の球をイメージすることから始めよう。このゲームで魔法を放つには、イメージが大切なんだ」
高等魔法になればなるほどイメージ力が大切になる。
ファイヤーボール程度の初級魔法ならそれほど詳しくイメージしなくてもどうにかなるだろう。
「えーと……火の玉! ファイヤーボールッッ!」
叫ぶ必要はないのだが、確かにイメージはしやすいかもしれない。ミーシャは小さな火の球を出すことに成功した。
「もう少し炎が風に揺られる感じとかをイメージできると、より安定して強い魔法になるぞ」
「こ、こうですか?」
「うん、いい感じだ」
やはりミーシャはセンスがある。筋が良い。
俺の少ないアドバイスだけで火の球は大きくなり、攻撃に使っても申し分ない大きさになっていた。
「それをゴブリンにぶつけてみよう。やり方はわかるか?」
「ええと……すみません」
「謝ることはない。わからないことはわからないと素直に言ってくれるとありがたいんだ」
これは勉強でも同じことが言える。
わからないことを恥ずかしいと思って隠していると、余計に理解に時間がかかるのだ。
「これもイメージ力が大切だ。火の球の軌道とか、着弾した未来とか、そういうのをできるだけ具体的にイメージして『飛んでいけ!』って心中で叫べばいい」
「難しそうです……」
「最初は難しいが、慣れれば簡単さ」
「頑張ります!」
ミーシャは「軌道! 着弾! 飛べ!」と口ずさみながら魔法をどうにか発動しようと頑張っていた。
しかし、なかなか飛んでいかない。
「あ、あの……やっぱり私には魔法なんて……」
「大丈夫だ。自分を……いや、俺を信じてやってみろ」
ここは心を鬼にしないとな。最初が肝心なのだ。
自転車だって最初は自分には乗れないと絶望するが、乗れるようになってみるとこんな簡単なことだったのかと思うようになる。そして、しばらく乗っていなくても乗れなくなるということはない。
魔法も同じだ。一度覚えるまでが難しいだけで、覚えてしまえば簡単なのだ。
「飛べーーー!!!!」
ミーシャが今までになく大きな声が叫ぶ。
するとファイヤーボールがゴブリンめがけて飛んでいき、無事に着弾する。
ファイヤーボールが当たったゴブリンは一撃で倒れた。
「やったな、ミーシャ」
「わ、私……できました!」
俺はミーシャの頭を撫でてやる。
くすぐったそうに踊るミーシャ。
「忘れないうちに練習を……と、その前に後始末をしておかないとな」
「後始末……ですか?」
「ああ、ドロップアイテムの回収さ」
ミーシャが倒したゴブリンの死体は既に消滅しているが、その側にはドロップアイテムが転がっていた。ミーシャはそのアイテムを手に取ると、不思議そうな顔をした。
「これってポーションですよね? なんでモンスターがポーションを落とすんですか?」
「まあ、それを言われると少し困るんだが……ゴブリンは赤色のポーションを落とす傾向があるんだ。ドロップするのは【円】か【アイテム】何も落とさないこともある。今回はラッキーだったな」
ゴブリンが赤いポーションを落とす確率は確か10%という統計がある。一回でドロップさせたミーシャはついている。しかし俺は運が99なのに【円】だけだったことに少し物申したいのだが、まあいいだろう。
「さて、他の四種類の魔法も使えるように練習しようか」
「はい!」
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