世界に裏切られた勇者は二度目の世界で復讐する
第1章 【穢れた商人編】 第1話 目が覚めたら目の前に復讐対象がいたからボコってみた
「ん······ここは?」
俺は王女に刺されて死んだんじゃないのか?
死後の世界か何かか?
「ようやくお目覚めになられましたか! 勇者様!」
「お前はマーガレット・オブ・エルドラド!?」
「あら? 私の名前をご存知で?」
「よくもぬけぬけと俺の前に顔を出せるなぁっ!」
「う゛っ......いきなりなんですの!」
(なんだ? 身体が重くて思い通りに動けない)
違和感のある身体で思いっきり腹蹴りを食らわせたがそこまでの威力は出ていない。
「ぐっ、突然で戸惑うのも分かりますが私はあなたの味方です。今のは不問としますのでとりあえず退いてもらえませんか?」
「あ゛? 味方だと? 200人の命を生け贄に俺を召喚して、魔王を倒したら用済みとして裏切り者に仕立てて殺す。そんな奴のどこが味方だって言うんだ? 冗談としても笑えないぞ?」
「もう、なんなんですの? いきなり襲いかかるなんて野蛮にも程がありますわ! 王国警備隊が黙ってませんわよ!」
「そろそろ黙れよ。ブタはブタらしくブヒブヒ言ってろ」
「あなた、この私を怒らせたらどうなるか思い知らせてやりますわ! ちょ、ちょっとどこ触ってるんですか! 私を恥辱させる気ですか」
「おい、気持ち悪いことを言うのはやめてくれ。本気で寒気がしたぞ。······よっと、お前が隠し持っているナイフは頂くぞ」
こいつの様子からして俺は過去に戻ったのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
今はこいつに復讐することだけを考えよう。
「お前はどうすれば絶望をする? 裸にひんむいてオークの巣にも放り投げればいいか? それともお前の好きな権力を奪えばいいのか? まあ、いずれにしても簡単には死なせないぞ?」
とりあえずナイフで王女の服を切り裂く。
他にどんなものが仕込まれているか分かったものではない。
「そんな必死に隠さなくてもお前なんかに興味はねぇよ」
「そう言って私を犯すのでしょう? 男はみんなそうなのよ」
「俺を他の奴と一緒にするんじゃねぇ!」
俺を裏切った奴らを思いだしちまったじゃねぇか。気分が悪い。
「そうだ。お前を殺すのは後にしよう。ランスロットのやつが恐いからな。その代わりメッセージは残すか」
「近づくな! けだもの! 野蛮人!」
「だから黙れって言ってんだよ。お前の頭はお花畑か?」
「うぐぅ゛っ!」
腹パンチを食らわせる。
これでしばらくおとなしくなるだろう。
「さ~て。背中借りるぞ」
「ん゛ん゛ーー!!あ゛あ゛あ゛!!」
「安心しろ死にやしない。ちょっと背中にナイフで文字を書いてるだけだよ」
「あ゛あ゛あ゛っっ!!!」
「よしできた。呪いも埋め込んだし、少しは苦しんでくれよ?」
「この······クソ野郎っ! 覚えていなさい! 下手に出ればいい気になりやがって。必ず殺してやるっ!」
「はいはい。ブタがブーブーうるせぇよ。今日はまだお前のことは殺さない。たっぷり絶望を味わわせてから殺してやるからな」
「王女様。もう入ってもよろしいでしょうか? 既に予定の時間を大幅に超過しています」
王国警備隊隊長のランスロットは王女の護衛として常に側にいるが、今回は王女の命令で部屋の外に待機していた。
しかしいくら待っても部屋から出てこないので痺れを切らしてやってきたのである。
「入りますよ」
ランスロットは無駄に大きくて豪華な扉を開ける。
そこには召喚したはずの勇者の姿はなく、代わりに裸で背中の無数の傷から大量の血を流している王女が倒れていた。
何が起きたのかは分からないが緊急事態であるのは確かなので部下に治療班を呼ぶように命令し、王女の容態を確認する。
「王女様! 王女様!」
返事はない。
けれど脈はあるようで死んではいないようだ。
一体この部屋で何が起こったのか。
そこで背中の傷がただ無造作に付けられたものではなく、文字になっているのに気付く。
『これは俺たちを裏切った復讐だ。心当たりが無いとは言わせない。こんな腐った世界、俺が壊してやる。
ps 呪いを解くときは慎重にな。王女が一生喋れなくなるぞ?』
「くそっ、何が勇者だ! こんな奴のために生け贄を用意したのか! 覚えていろよ偽勇者。お前はこのランスロットが必ず殺してみせる!」
周りにいる兵に聞こえるようにわざと大声で言ったランスロットは、その場を治療班に任せスラム街へ向かった。
俺は王女に刺されて死んだんじゃないのか?
死後の世界か何かか?
「ようやくお目覚めになられましたか! 勇者様!」
「お前はマーガレット・オブ・エルドラド!?」
「あら? 私の名前をご存知で?」
「よくもぬけぬけと俺の前に顔を出せるなぁっ!」
「う゛っ......いきなりなんですの!」
(なんだ? 身体が重くて思い通りに動けない)
違和感のある身体で思いっきり腹蹴りを食らわせたがそこまでの威力は出ていない。
「ぐっ、突然で戸惑うのも分かりますが私はあなたの味方です。今のは不問としますのでとりあえず退いてもらえませんか?」
「あ゛? 味方だと? 200人の命を生け贄に俺を召喚して、魔王を倒したら用済みとして裏切り者に仕立てて殺す。そんな奴のどこが味方だって言うんだ? 冗談としても笑えないぞ?」
「もう、なんなんですの? いきなり襲いかかるなんて野蛮にも程がありますわ! 王国警備隊が黙ってませんわよ!」
「そろそろ黙れよ。ブタはブタらしくブヒブヒ言ってろ」
「あなた、この私を怒らせたらどうなるか思い知らせてやりますわ! ちょ、ちょっとどこ触ってるんですか! 私を恥辱させる気ですか」
「おい、気持ち悪いことを言うのはやめてくれ。本気で寒気がしたぞ。······よっと、お前が隠し持っているナイフは頂くぞ」
こいつの様子からして俺は過去に戻ったのか?
いや、そんなことはどうでもいい。
今はこいつに復讐することだけを考えよう。
「お前はどうすれば絶望をする? 裸にひんむいてオークの巣にも放り投げればいいか? それともお前の好きな権力を奪えばいいのか? まあ、いずれにしても簡単には死なせないぞ?」
とりあえずナイフで王女の服を切り裂く。
他にどんなものが仕込まれているか分かったものではない。
「そんな必死に隠さなくてもお前なんかに興味はねぇよ」
「そう言って私を犯すのでしょう? 男はみんなそうなのよ」
「俺を他の奴と一緒にするんじゃねぇ!」
俺を裏切った奴らを思いだしちまったじゃねぇか。気分が悪い。
「そうだ。お前を殺すのは後にしよう。ランスロットのやつが恐いからな。その代わりメッセージは残すか」
「近づくな! けだもの! 野蛮人!」
「だから黙れって言ってんだよ。お前の頭はお花畑か?」
「うぐぅ゛っ!」
腹パンチを食らわせる。
これでしばらくおとなしくなるだろう。
「さ~て。背中借りるぞ」
「ん゛ん゛ーー!!あ゛あ゛あ゛!!」
「安心しろ死にやしない。ちょっと背中にナイフで文字を書いてるだけだよ」
「あ゛あ゛あ゛っっ!!!」
「よしできた。呪いも埋め込んだし、少しは苦しんでくれよ?」
「この······クソ野郎っ! 覚えていなさい! 下手に出ればいい気になりやがって。必ず殺してやるっ!」
「はいはい。ブタがブーブーうるせぇよ。今日はまだお前のことは殺さない。たっぷり絶望を味わわせてから殺してやるからな」
「王女様。もう入ってもよろしいでしょうか? 既に予定の時間を大幅に超過しています」
王国警備隊隊長のランスロットは王女の護衛として常に側にいるが、今回は王女の命令で部屋の外に待機していた。
しかしいくら待っても部屋から出てこないので痺れを切らしてやってきたのである。
「入りますよ」
ランスロットは無駄に大きくて豪華な扉を開ける。
そこには召喚したはずの勇者の姿はなく、代わりに裸で背中の無数の傷から大量の血を流している王女が倒れていた。
何が起きたのかは分からないが緊急事態であるのは確かなので部下に治療班を呼ぶように命令し、王女の容態を確認する。
「王女様! 王女様!」
返事はない。
けれど脈はあるようで死んではいないようだ。
一体この部屋で何が起こったのか。
そこで背中の傷がただ無造作に付けられたものではなく、文字になっているのに気付く。
『これは俺たちを裏切った復讐だ。心当たりが無いとは言わせない。こんな腐った世界、俺が壊してやる。
ps 呪いを解くときは慎重にな。王女が一生喋れなくなるぞ?』
「くそっ、何が勇者だ! こんな奴のために生け贄を用意したのか! 覚えていろよ偽勇者。お前はこのランスロットが必ず殺してみせる!」
周りにいる兵に聞こえるようにわざと大声で言ったランスロットは、その場を治療班に任せスラム街へ向かった。
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