僕らの心には魔物が住んでいる

ノベルバユーザー309866

2話

なんで、俺なんかと仲良くしてるのかは不明だ
彼女曰く面白いからだと

「そんなことより、授業始まるよ?」
身長の低い楓は俺を見上げながら言う
「あぁ、先言っといて」
「…またサボるんだー問題児だなぁ」

正直毎日殴りあいしてるやつに言われたくない


「めんどくさいから」
楓に手をひらひらさせ、俺は屋上に向かった
正直教室に入っても見たくない光景ばっかだしな
屋上から見る風景は青空が広がってる
一瞬だけ醜い世界を忘れる

いつもの定位置に行き
俺は目を瞑る、この時だけは何も無い世界が広がり心が少しだけ安定する

どうして、こんな残酷な世界になったんだろう
…まぁ、今更考えたって変わんねぇか
少し眠ろうとしたその瞬間
「ねぇねぇ」
水色髪の変なお面を付けた少年が俺に話しかけてきた
制服を着てるのでここの生徒ということはわかる

「なに…」
俺は機嫌悪そうに答えた

俺はこいつとは初対面だ、なんで話しかけてきたのかすらわからないからつい怪しんでしまう
このご時世だから仕方ない
「君ってあの織姫ちゃんとよく一緒にいる、地味な子だよね!」

お面を付けてるからよく表情は読めないが多分彼は笑ったまま俺にそう言う



「そうだけど…だから?」

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品