社会でうまくいきるには

かまぼこ6

ライトノベルとは3


〈成り上がり〉

これは今ほんとに大人気のジャンルである。

俺はナオフm…じゃなくてナオヒト!高校1年生の普通の男子だ。
部活の帰り、俺は目の前で引かれそうになっている女の子を庇って大型トラックに跳ねられてしまった…。

(いやぁ、あれは痛かったなぁー)

まぁ、でもなんか知らないけど、その後に変な声が聞こえて、転生してくれることになった…らしい、
正直本当かどうかわからないが、準備ができるまでこうして考え事をしながら待っている。

「おい、準備出来たぞ」

「やっとか…てか声だけで気持ち悪いんだけど、姿見してくれないの?」

「それは無理じゃ。早速転生させるぞ、いや、転生じゃなくて転移か、」

「え?転生じゃないの?」

「そっちの枠は満員で出来んかったのじゃ、その代わり祝福をやるから許せ。」

えー、そこは転生させて幼い頃から訓練して最強だァーってなるとこでしょー

「まぁ、あっちに行っても頑張るんじゃぞ。」

「あ、ちょ、まっ!」

ブゥィン!

ここは…どこだ?

「おい!そこの怪しいヤツ!貴様は誰だ!」

「え?俺はナオヒト、ナオヒトってんだ!」

「そ、そうかナオヒト、ん?黒瞳に黒髪…まさか!おい!衛兵を呼んで良い!こいつを拘束する!」

「え?な、なんで!!?」

「なんでだと?そんなの決まっている!現王国の第1皇子を殺した犯人は黒瞳の黒髪だったと言う、王族に手をかければ、その血筋のものは根絶やしにせねばならん!」

「な、なんでだよ!俺は無関係だァー!」

まぁ、と言った具合にしょっぱなから主人公に対して不利に働く世界です。あ、パクリとかいうコメントはしないでね?w

【王城にて】

「なんでだよ!なんなんだよ!俺は何もしてないぞ!」

おかしい、俺は何もしてないのになぜ殺されなければいけない、生きたい!絶対死にたくない!生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい、俺が生きるのを邪魔するやつが憎い、憎い憎い憎い憎い憎い
ニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイニクイ

おーう、なんということでしょう、女の子を助けて転移したはずの主人公が、こんなに簡単に人格が変わってしまうではないですか。
これぞ成り上がりの定番ですね。主人公の人格の変化、もしくは現代ではありえないような殺人に対しての嫌悪感の無さ。

【1年後】

やっとか…やっと、俺を殺そうとしたやつを皆殺しにできるくらい強くなった…

「ははっ、ははは!」

グサッ

「ゔっ!…貴様…何故そんな強く…」

「あの時、魔獣のうろつく森に放り出して勝手に死んだと思っていた自分に後悔するんだな!俺は死ぬ気で魔獣たちを倒してつよくなったんだよ!」

これぞまさに成り上がり、
最初下に見られていた奴が努力し、成り上がって、下克上を果たすジャンル、これは現代の上下関係の不満によって人気になっていると俺は思う。つまり、上司の嫌がらせに耐えているぶん、心のどこかで

殺してやりたい、見返したい、いつか勝ってやる!

と思っているのだ。そう、これこそが成り上がりの人気の理由。
現実でこんなこと出来たらどんだけ楽だろうか…はぁ、というかそもそもそんな努力する器じゃないし俺には無理だわw

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