学生時代
いつか、君の声が 5
「…………………………え?」
「…聞こえなかったの?…いいわ、もう1度言ってあげる…治夫は貴方に会いたくないんですって…だからこのまま帰って」
治夫が登校してきたと聞いて、僕に連絡をくれないなんて水臭いなと思いつつも久し振りに治夫に会える嬉しさもあり、僕の思いを思い切って告白しようと覚悟していた事もありで緊張していた僕は、だが、しかし。
治夫がいるクラスにたどり着く僕の前に、寧音が仁王立ちして立ち塞がった。
「………嘘だ」
オマケに治夫が僕に会わないと言っているという。
そんな言葉を信じるわけにはいかない。
寧音には何度も騙されたんだ。
いくら元カノだって…いくら初恋だって…いくら可愛くたって………。
もう、騙されないんだからな。
そうさ。
僕だって成長しているんだから。
「…ちょっと、人気のない場所で2人だけで話し合わない?」
そこで。
ハタと気づいて周りを見回す。
廊下の真ん中、僕と寧音の睨み合いを生徒達が何事かと遠巻きに見ていた。
もちろん、僕は寧音の提案に頷いた。
「…聞こえなかったの?…いいわ、もう1度言ってあげる…治夫は貴方に会いたくないんですって…だからこのまま帰って」
治夫が登校してきたと聞いて、僕に連絡をくれないなんて水臭いなと思いつつも久し振りに治夫に会える嬉しさもあり、僕の思いを思い切って告白しようと覚悟していた事もありで緊張していた僕は、だが、しかし。
治夫がいるクラスにたどり着く僕の前に、寧音が仁王立ちして立ち塞がった。
「………嘘だ」
オマケに治夫が僕に会わないと言っているという。
そんな言葉を信じるわけにはいかない。
寧音には何度も騙されたんだ。
いくら元カノだって…いくら初恋だって…いくら可愛くたって………。
もう、騙されないんだからな。
そうさ。
僕だって成長しているんだから。
「…ちょっと、人気のない場所で2人だけで話し合わない?」
そこで。
ハタと気づいて周りを見回す。
廊下の真ん中、僕と寧音の睨み合いを生徒達が何事かと遠巻きに見ていた。
もちろん、僕は寧音の提案に頷いた。
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