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学生時代

Me-ya

恋と嘘と現実と 18

「最近、治夫の見舞いに来ないじゃない」

そして今…腕を組んだ寧音に僕は見下ろされている。

机に向かって勉強をしていた僕は参考書から顔を上げて、寧音を見上げた。

「治夫は私と付き合う事になったから」

「…………………………………………」

「邪魔しないでね」

「………………………………………」

「…何よ…何か、文句でもあるの?」

寧音を見上げたまま何も言わない僕に焦れたのか、イラついた様子の寧々。

でも、僕は………。

…やっぱり、寧音って可愛いよな…怒っていても可愛いもんな…。

僕を見下ろし怒っている寧音をぽーっと見上げたまま、僕はそんな事を思っていた。

寧音って、本当に治夫の事が好きなんだな…。

「別に…」

僕の返事に、寧音は眉を潜める。

「…大丈夫…?」

…僕の事を心配しているんだ…。

やっぱり寧音は優しいな…。

「心配してくれるんだ?」

「………べ、別に」

わざとおどけて言ってやると、寧音はプイッと横を向く。

少し頬を染めて。

「…良かったな」

照れている寧音を見たら、自然とそんな言葉が口から出ていた。

「………何よ?」

「治夫と付き合うんだろ?」

「そうよ」

僕の質問に、寧音は何故か胸を張って答える。

「だから…おめでと」

僕の言葉に寧々はまじまじと僕の顔を見詰めていたが結局、何も言わずにその場を去っていった。

(………大丈夫)

僕は、自分に言い聞かす。

元に…出会う前に戻るだけじゃないか…って…出会う前なんて思い出せないけど…。

治夫とは幼馴染みで、物心ついた時から一緒にいたから、想像もつかないけど………。


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