学生時代

Me-ya

恋と嘘と現実と 1

-最近の僕はおかしい。

時々、治夫の言葉や仕草にドキッとする事がある。

何、意識しているんだ俺。

……………ていうか………。

治夫を意識してどうするんだ~っ!!

落ち着け…落ち着くんだ隼人…治夫は友人の筈だろ。

そうだ。

そうだよ。

いくら治夫が格好いいといっても、治夫は同姓で友人だ。

『女性に好意を持てば恋で男性に好意を持てば友情?その違いって何?…同じ好きなのに?』

前に治夫が言っていた言葉を思い出す。

僕はその問いに答える事ができなかった…。

それどころか…確かに…と心のなかで頷いてさえいた…。

…納得してどうする…!!

大体、僕は寧音が好きだったはずだろ。

その寧音は治夫が好き。

という事は、治夫は僕の恋敵。

その恋敵とこんなに仲良くしているどころか、時々とはいえ(ここ大事)ドキッとする事があるなんて変だよな…。

と思わないでもないが…。

しかし、さっきの寧音、まるで別人だった。

僕は先程の、僕を呼び出した寧音を思い出す。

………そうか……。

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