初恋は先生

夜空星叶

プロローグ

「ソフト部に入らない?」


それは、ある若い先生の一言だった。


私が友達と喧嘩して落ち込んでいる時に声をかけてきた。


私は無言で首を振る。


「ちょっとこっち来て?」


手を引っ張られて連れていかれた場所は、裏庭だった。


人気のない場所で人が1人もいなかった。


先生は、ベンチに腰をかけた。


「ここ座って?」


「はい」


先生はとても優しい人だ。


「何があったの?」


先生は、顔を覗き込むようにして私に問いかけた。


「友達と喧嘩しました」


「何で喧嘩に?」










最後まで話をきいてくれて、ニコニコ笑ってくれてて、優しくて。


きっとこの時からだろう、この先生を好きになったのは。

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