異世界冒険と時間旅行を並行するのは無理ゲー

猫目

第5話 転倒したらスライムだった件

——ねぇ、ねぇってば!
誰かが俺を呼んでる気がする。
「ちょっと!早く起きなさいよ!」    
「ふぁ〜。なんだ?」
起きてみると、なんだか見覚えのある場所にいた。周りは真っ白。ここは神界か?はて、どうして俺はここにいるんだ?今度は向こうの世界から召喚でもされたか?
「ちょっとアンタ!」
そこには、ロリ…じゃなくて神様がいた。
「アンタねぇ…私は人の心を読めるって事教えなかったっけ?」
そういえばそんな事も言ってたな。
「で、今度は何ですか?」
「アンタのステータスに、”神のお気に入り”って称号あったでしょ?」
「はい。それがなにか…」
「どうして使わないのよ!!」
へ?
「せっかく神様に1日1回会えるチャンスを与えたのに1回も使ってないじゃい!!」
いやだって神様に会う用事もないしなぁ…
というか俺はずっと神様に聞きたい事があったんだが…
「ひょっとして神様ってボッチ• • •だったり?」
「うるっさいわねぇ!アンタには関係ないでしょ」
つまりボッチか。神様も大変だなぁ。とか思ってるとロリ神様が睨みつけてきた。
「あ、あはは。少しお話しでもしません?」
「まぁ別にしてあげてもいいけど?」
それにしては嬉しそうだな。
「なにか?」
「いえ、なんでも。」


とまぁこんな感じでお喋りをしてしばらく経った頃…
「まぁなかなか暇つぶ…ゲフンゲフン。取り敢えずアンタが元気そうで良かったわ。」
ん?今何か聞こえたような…
「まぁまた近いうち• • • • • •にアンタには用事があるから…そんときにはよろしくね〜」
え?ちょっ…今なんて——

ドカン!
「いってぇ〜」
そこは俺の部屋だった。どうやらベッドから落ちたらしい。さっきまでのは夢…なのか?まぁこれも神様の力的なやつだろう。さて、今日も訓練しに行きますか。今の時刻は…え〜と?7時25分。訓練開始時刻は7時30分……

あのロリ神ふざけんなぁぁぁぁぁ!!!

やばいやばいやばい!俺は廊下を猛ダッシュで走っていた。遅刻したら絶対佐藤とかにからかわれる。いやそれだけならまだいいが、ドラガンに怒られるだろう…そしてみんなの前で恥をかかされる…それだけは回避せねば!よし!このまま猛ダッシュで行けば間に合う。と思ったその時、視界の端に黒い影が見えた。なんと、曲がり角から白鳥が出てきた。次の瞬間——

コケた。運悪く俺が白鳥を押し倒すような形でコケた。しかしもっとまずいのが俺の顔が白鳥の胸に当ってる事だ。白鳥の胸は性格と同様に、大人しいが童貞の俺には…ってそんな事言ってる場合じゃねぇーー!!これを誰かが見たら確実に俺がセクハラ犯に仕立てあげられるわ!まぁ実際そういう事を考えてしまった時点でアウトなんだけどな!!

朗報 転倒• •したらスライムだった件

んなアホやってる場合かーーー!
「す、すいませんでした!!」
俺は土下座をした。だが勘違いしてもらわないで欲しいが、これはあくまで不慮の事故なのだ。それは忘れないで貰いたい。
「…平気…それよりも、時間」
あっ……

忘れてたぁぁぁぁ!!



「ぜぇっ…ぜぇっ…」
ギリギリセーフ。まじ危ねぇ。取り敢えず遅刻はせずに済んだ。
「おいおい、そんなに息切らしてどうした?寝坊でもして慌てて来たのか?ガハハハ!」
この脳筋、一ノ瀬がいないとすぐに調子に乗るなぁ。まぁこんな奴の事は放っといて訓練に励むとしよう。

「今日は魔法の基礎訓練ではなく、対戦をして貰う!」
え…まじ?暴力は反対ダヨ?
「対戦と言っても本当に戦う訳じゃない。この木刀を使ってもらう。」
いやいやいや木刀でも十分に危ないよ?ましてや俺のステータスでここにいる奴らと戦うとか無理!死ぬ!
「この木刀には少し細工がしてあってな。相手に怪我をさせる攻撃をしようとすると寸止めで止まってくれるというものだ。安心したまえ。ハハハハハ。」
ハハハじゃねぇよ。焦ったわ。そういうのは先に言えよ。
「まずは二人ペアになってくれ。」
「おい、泰知。俺とやろうぜ?」
はぁ…だろうと思った。
「…私と組んで…」
え?俺と組みたい奴とかどんな奴だよ…と振り返った時、寒気を感じた。なぜならそこにいたのは白鳥だったからだ。やべぇ、殺される。これ絶対朝の事怒ってるじゃん…平気とか言ってたけど絶対怒ってるってこれ。しかも常に無表情なのが怖い。
「お、おい。お前ちょっと待てよ。俺が先に…」
と、佐藤が言うがそんな事言ってる時には俺はもう白鳥に連れられていた。
「お、シラトリはスズキと組むのか。まぁ手加減してやれよ。ちなみにこの対戦で魔法を使うのは禁止だからな。」
と言って木刀を渡される。当たり前だ。あんな爆裂魔法食らってみろ。灰も残らねぇぞ。
「よし、みんなペアになったか?」
「すいません。俺が余りました。」
と言ったのは佐藤だ。プププ、こいつ余ってやがんの。
「よし、この木刀持て。その木刀はみんなのと違って本物の木刀だ。今からその木刀で俺に攻撃を当ててみろ。一発でも当てられたらお前の勝ちだ。」
「え?いいのか?」
「あぁ。本気で来い。」
そう言い終わるか終わらないかうちにドラガンに向かって走りだす佐藤。佐藤は思い切り木刀を振り上げ走っていく。佐藤とドラガンの距離が1m程度にまで接近した時、木刀を脳天目掛けて振り下ろした!しかし、ドラガンはそれを巧みに避け、佐藤の一撃は空振りする。
「うわっ…!はえぇ!」
「今度はこっちの番だぞ。」
気づくと、ドラガンの木刀は佐藤の顔の目の前で止まっていた。この人たちこわ〜い。
「今のように、相手が大振りで剣を振ってきたら焦らず、冷静に対処するように。しかし本当の戦闘であれば佐藤が剣を振り上げた時点で腹に剣が刺さっていてもおかしくない。実際の戦闘ではあまり大きく剣を振るなんてことは少ないが、剣の動きを読む練習としては効果的だろう。」
なんだったら本当に佐藤の腹に剣を刺しても良かったんだが…
「最初はゆっくり打ち込むように。では各自始め!!」
さて…と…まずはDOGEZAでもするか♪

「朝は本当に申し訳ございませんでした!!」
「…別に、平気。」
あれ?やっぱり怒ってないのか…
「…ただ哺乳類の雌の胸部にある突起物を触られただけ…何も問題はない。」
いや大アリですよ?まぁ怒ってないならいいか…本人が気にしてないみたいだし。

こうしてまた、訓練が数日続いていった。

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