エラーコード 転生に失敗しました

みらいお

EC8:魔煌制御

「見えたみたいだね
それが魔煌だよ
その感覚を忘れないで」


「え?
どうしてわかったの?」


「なんとなく見えたって顔をした気がしたんだよ」


一度魔煌というものを感じてからは
早かった
俺は日が暮れる頃には自分の魔煌を出したり消したりできるまでにはなっていた


魔煌のコントロールを身につけ
2人は村に戻る
ライトピクシー達が怯えないように
もう一度魔煌が出ていない事を確認した


ライトピクシーたちは
村の中心で焚き火の準備をしていた


2人の姿を見つけたピリムがおかえりと声をかける


「お待ちしてました
魔煌が消えてるのを見ますと
無事にコントロールを身につけてられたようですね」


「ピグの教え方が良かったからできたよ
改めてありがとうなピグ」


少し照れながらピグが答える


「とりあえず他の魔物たちがお前を怯えない程度には消えてるって事を忘れるなよ
まだ完全に消えてるわけじゃない
敏感な魔物ならすぐにお前の居場所を察知できるんだ
暇な時はコントロールの練習でもして精度を高めること」


「わかったありがとう」


するとそこへピーチがやってくる


「ヒューマンの方今日は助けてくれてありがとう
さっきは動揺しててお礼が言えなかったの許してね」


そういうとピーチは後ろの方を指差す
人間サイズの寝床が用意されていた


ピリムが話す


「ピーチがあなた様の為に一生懸命作ってました
よければあの寝床を使ってやってください」

俺はピーチの方を向いた


「ピーチありがとう
喜んで使わせてもらうよ」


ピーチは見てわかるほど喜んでいた


「ヒューマンの大きさが分からなくてサイズが合わなかったらごめんなさい」


「サイズが合わなかったらまた明日ピーチに作ってもらおうかな」


ピーチは恥ずかしいとも嬉しいとも取れる表情のまま頬を少し赤らめた


「…も、もちろんです///」


そのやりとりを見てピグは嫉妬をしているように感じた






次の日
俺はライトピクシーたちと木々のケアを行なったり、草や花が元気かどうか様子を見たりなどを共にした


ここに生息している植物の多くは魔煌を生力の一部にしているらしく
枝の折れた木や元気がない草や花を見つけるとライトピクシーたちは
自分の魔煌を分け与えたり
枝と枝が重なり、上手く陽の光が当たらなくなっている時は
手に魔煌を集中させ、小さな刃物のように上下して枝を切断していくなど
ライトピクシーたちの生活に触れ過ごしていた


ライトピクシーたちの世話になる事数日
村でピリムに人間はどこに行けば会えるのかを聞いていた


ドランダルド王国は国王が人間であるため
この国の殆どの街は人間の街だという事が分かった


ライトピクシーの村から1番近い人間の街は
ここから東へ行った所にある
フランディーゼルの街だそうだ
次の目的地が決まった


その直後
ライトピクシーの戦士の1人が怪我をして戻ってきた


「ゴブ…リンが…
ピグが…」


ついにゴブリン達が復讐にやってきたようだ

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