ソシャゲの相棒(♂)は異世界転移したら美少女だった!?

雨夜☆ドリー

〜第三章〜 遭遇!【四】

 ブラジルールが残り二匹……。
 「あと少し!気を抜くなッ!」
 カヴァルの激が小隊メンバーに力を与える。

 ブラジルールの最後をサクラが仕留めると、今まで静観してたマクマフィ·オセが拍手を贈る。

 「素晴らしい、素晴らしいです。並の冒険者ゴミ共とは違う!的確な指示に、統率の取れたパーティーの行動……いやはや驚きました」
 「冒険者ランクB……いや、Aか?………こうなると私も素手では相手に出来ませんね……」
 そう言うと、腰に挿してる剣を抜く。

 「来るぞッ!」
 ブッフォンの声に反応する小隊メンバー。

 「行きますよ!」
 マクマフィ·オセがブッフォン目掛け切り込んでくる。
 小盾で防ぐブッフォン………だが、小盾諸共吹き飛ぶ。
 「ぐはッ!」

 「ブッフォンくん!」
 吹き飛んだブッフォンに駆け寄り回復魔法を掛けるスズ。

 「強いです!……カヴァルさんッ!」
 サクラの声に反応するかのようにカヴァルは……。

 「マーチンさんに聞いてる時間はない!皆っ!才器を使うぞ!」
 
 目を瞑り瞑想に入る………。

 「……魔弓[ガーンデーヴァ]!」
 「……大盾[アンキレーシールド]!」
 「……小刀[阿朱羅丸]ちゃん!」
 「…………聖杖[ケーリュケイオン]さん!」

 四人の才器が具現化する。

 「まさか、まさか!貴方達、才器持ちですか?………面白い、面白くなってきましたね!」

 スズに回復して貰ったブッフォンは最前線に戻って大盾[アンキレーシールド]を構える。

 マクマフィ·オセが剣をブッフォンに振るう!
 アンキレーシールドに剣があたる!
 
 「ぐッ!………ダメージを受けた?」
 マクマフィ·オセは一旦下がる。
 「その大盾……なんです?」
 この時、ブッフォンの才器アンキレーシールドの固有ユニークスキル、【物攻反撃アタックカウンター】が発動してたのだった。

 「………厄介な大盾ですねぇ」
 「まぁ、私の力の前では、あまり関係ないですけどね」

 「ほざくな!」
 「今度はこっちの番ッ!」
 サクラがマクマフィ·オセに襲いかかる。

 「【影遁シャドウラーク】からのぉ~、【ダブルスラッシュ】!」
 サクラの才器、阿朱羅丸の固有ユニークスキル【影遁シャドウラーク】は分身技でサクラは三人まで増え、更に二回攻撃技を繰り返す六連撃を繰り出した。

 「おっ、はっ!よっと!」
 マクマフィ·オセは涼しい顔でサクラの六連撃をいなし、避け、打ち払う。

 「まだまだぁー!」
 六連撃が終わると同時にカヴァルの才器、ガーンデーヴァの固有ユニークスキル、【光速射撃ライトスピードスナイプ】の四連射がマクマフィ·オセを射撃する。

 二本の光の矢がマクマフィ·オセに突き刺さる。
 「小癪な……」
 「【ダークスラッシュ】!」
 闇属性の剣撃がサクラを襲い、さらにマクマフィ·オセは畳み掛ける。
 「【ダークマター】!」
 マクマフィ·オセから放たれた魔法がカヴァルを狙う。

 「流石、魔人ヴァンデル!」
 「【範囲回復エリアヒール】!」
 スズからが放たれカヴァル、サクラが回復する。

 「ありがとー、スズちゃん!」

 「楽しいですねぇ~、血を見ると興奮しちゃいますよ」
 「この、変態がっ!」

 「でも、そろそろ終わりにしましょうか?飽きてきました」
 マクマフィ·オセがニヤリと笑い…魔法を繰り出す。

 「【闇の牢獄ダークプリズン】!」

 「おわぁー!」
 「クソがぁー!」
 「えー?」
 「なにこれぇー!」
 マクマフィ·オセから繰り出された広範囲闇魔法で小隊メンバーは崩れ落ちる。
 
 【闇の牢獄ダークプリズン】の一撃で全壊するパーティーに笑みを浮かべるマクマフィ·オセ。

 「力が違いすぎる……バケモノめ……」

 「さて、どなたから死んでもらいましょうかね?あぁ、そうだ。私に矢をあてた貴方にしましょう」
 そう言うとマクマフィ·オセはカヴァルに近づき首めがけ剣を振り下ろす!


 「カヴァルー!」
 「カヴァルさんっ!」
 「カヴァルくん!」




 剣が振り落とされる瞬間、三人は目を瞑り、そして鉄と鉄が相殺する激音で目をあける。

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