ソシャゲの相棒(♂)は異世界転移したら美少女だった!?

雨夜☆ドリー

〜第二章〜 初めてのクエスト!【四】

 僕、マーチンさん、レインの三人はまずクエストボードを素通りして繁華街に向かい朝食と武器屋に立ち寄る予定だ。

 繁華街に着くと朝にも関わらず人、人、人。
 「さて、何を食べる?」
 「簡単なもので良かろう、食べすぎて動けなくなっては元も子もないからな」
 僕とレインは笑いながら、分かったよと返事する。
 「なら、あそこにしよう、空いてるし」
 
 「いらっしゃい、三名だね!すぐ座れるよ」
 店の前までいくと、やたらと推しの強い店員さんに店内に案内される。
 「えーと、メニュー貰えますか?」
 「あれ、うち初めてかい?うちは一品しかないからメニューはないよ!」
 「なるほど。では料理お願いします」
 「ちょっと待ってな!」

 暫く待ってるとテーブルに同じ料理が三つ来る。
 「な、な、真っ赤だけど?」
 「すごい、真っ赤でなんか毒毒しいわね…」
 「激辛料理なのか、もしかしてこの店!」
 「と、とりあえず食べようか、いただきます」

 真っ赤なスープに豆腐?みたいなものと野菜が入ってる料理……あれ、これって韓国料理のスンドゥブに似ている。
 辛いけど野菜の甘みが緩和してくれて、三人でヒーヒーいいながらも完食した。
 「これ、癖になる辛さね」
 「うむ」

 額からこぼれる汗を拭きながら店を出る。


 「さて、次は武器屋だね、でもマーチンさん?」
 「ん、なんだ?リョウマくん」
 「僕ら才器って武器ありますよね?武器買う必要あるんですか?」
 「確かに、才器と言う武器はあるが未知数ではないか、ちょっと不安でな」
 「そうねー、ゲームでも未実装のものだしねー、確かに使い物になるのか不安よね?」
 「うむ。とりあえずは才器試してはみるが一応普通の武器も必要だろう」

 そんな会話をしながら武器屋まで向い、各々武器屋で武器を買う。

 「では、一度ギルド本店に戻るぞ」
 「あぁ」

 ギルド本店のクエストボードでマーチンさんが一枚クエスト用紙を選んで受付にいく。

 「マーチンさんどんなクエスト受けたんだ?」
 「これだ!フレッグ討伐って言う討伐クエストだよ」
 「フレッグ?」
 「あぁ、犬っころだ」
 「犬?」
 「まぁまぁ、クエストに行こうではないか」


 ギルド職員に教えて貰ったフレッグ群生地につく。
 「さて、では最初に才器を試してみるか」
 「おぉ!いいんですか」
 こう言っちゃなんだけど、ゲーマー心をくすぐるシステムなんだよねー。才器の事考えて夜も寝付けなかったぐらいだし。

 「っで、どう出すのよ?」
 「レインくんギルド職員曰く心の中でイメージを作り出し錬成すれば具現化するらしいぞ」
 「了解!」

 レインは目を瞑り才器の具現化に集中する。

 「才器!神刀[白百合・黒百合]!」
 レインの両手に双剣が具現化した。
 「成功ね」
 「では、我々も」

 「才器!魔杖[エターナル ロア]!」
 「才器!妖刀[黑珱]!」

 具現化は簡単すぎてちょっとびっくりだった。

 「よし!具現化は出来たな、ではこのまま戦闘と行こうではないか」
 「マーチンさん!ちょっと待ったぁー!」
 「ん?なんだねリョウマくん」
 「あのー、スキルってどう発動させるの?」
 「あ!そうだったな。ギルド職員曰く溜める感じらしいぞ?」
 「なるほど!さすがギルド職員!ってアバウトすぎるー!」
 「リョウマのノリツッコミ!」

 「こんな感じだろう!」
 そう言うとマーチンさんは瞑想状態に入り……

 「【メテオバースト】!」

 凄まじい轟音と共に空から無数の隕石が降り注いでくる…。
 「あれ?マーチンさん?これは………」
 「うむ、やりすぎた感満載だな」
 「逃げるわよ!」
 レインの合図と共に僕らは走り出す!

 ドゴーン!ドン!ドン!ドガーン!

 辺りに凄まじい量の隕石が降り注ぐ…………。

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