アナザー・ワールド 〜オリジナルスキルで異世界とダンジョンを満喫します〜

Blackliszt

226 Dear Dr.Frankenstein ...

「手術を始めよう」

 リアムがエキドナに最も強固に絡みつく種子に手をかざす。

「胃に内容物はなし・・・眠れ」
「シ・・・アァ」
「やあ。僕も頑張るから、アメリアも頑張って」

 麻酔の魔法がエキドナにかけられると、彼女は痛みを感じることすらままならない眠りへと誘われ、リアムは一度サッと優しく彼女の顔に張り付く鱗を撫でる。

『人工呼吸器はないから喉に魔力で闇と風魔法の陣を描いて・・・体の巨大化に伴って他各臓器も肥大化してる、すごいねこれは』
『感心してる場合ですか。これも全部、この種子から供給される変な魔力が原因です。橋渡し役となっている体中に根付いた管は細かいものも含めて推定1万ほど。これから私たちはなるべく傷つけないよう癒着するソレを全部取り除かなければならなりません。今回の場合既に影響が全体に広がっているために播種の危険性はありませんが、根を一本でも残してしまっては最悪再発の可能性もあるのでご注意を。そして最後に、元凶であり根の原発巣である種子を取り除いて完了です』

 さて、アナライズの魔法があるとはいえ、人一人かつこれだけ複雑大量に絡み合ったモノの情報量となると相当なわけで・・・尋常ではない集中力と応用力が要求される。

『バイタルは・・・』
『BPM計測不能。複数の音が混じり合って性格に心音を把握できません。ですが、アメリア本体の血圧が上が300に下が80なのに対し、下肢の特にモンスター化が激しい部分については下が180から上が300と異常に高い。また、分析の結果2つの心臓を確認しました。一つはアメリアのもの、そしてもう一つはその上に重なるように本物に影を作っているもの。その第二の心臓から伸びた血管を通し、モンスター化の顕著な下肢への血液の供給を行っているものと・・・』
『第二の心臓か・・・』

 もはやそれは種子というよりも、既に一つの生命体として脈を打ち存在していた。第二の心臓=セカンドといったところか。恐らく長い尻尾の先まで血液を送るためなのだろうが、このセカンドにつながる根の血圧の高さはまるでキリン並だ。

『・・・これは』
『何かあったの?』
『マスター急いだほうがいいです。第一の心臓と第二の心臓が徐々に近づいています』
『それはまずい・・・よし! 急ごう!』

 近づき結びつく始めている。こんなの異常だし、そもそも人間がモンスター化することも、それを解呪しようとしていること自体通常ありえない事態なのだが、今以上に癒着が強固になるというならば剥離が不可能になってしまうかもしれないから、いちいち嘆いてなんていられない。

『まずは本体と一番結びつきの多い下半身の分離を進めていきましょう。元凶である種子をいきなり切り離せばどんな拒絶反応が出るかわかりませんから』

 モンスター化を引き起こしているのは種子から全身へと伸びる根から供給される魔力。だから術式の手順はまず、常時アナライズしながら魔力で作ったクーパーの先っちょを遠隔操作して動かしたりバルーンのように膨らませながら癒着を剥離して、同様に作ったクリップで管をクランプし血液流出阻止を図りながら切断。切断した管の先は逆流阻止のためクランプするクリップには特殊な魔法陣を魔力で刻んで、動管と静管に分けてイデアのマーキングしたペア同士を小さな接触型ワープで接続し循環を再開し保持する。これはいわゆる人工心肺の代わり。また、剥離切断が完了し体内に残った血管は空間魔法で体外へと片っ端から摘出する。こんな感じで今回は、体内を自由に移動できる魔力を使って間接的かつ超直接的に患部に対しアプローチしていく。だから皮膚をメスで切開したりはしないが、

『もう少し術野を狭めてください。もっと・・・そう』
『難しいな・・・よしッ!できた!』

 意外にも、魔力の操作に震えが生じたりはしなかった。適度な緊張感のもと、安定した魔力操作ができている。これなら──  

『処置中の根に起因し計20箇所の場所で同時多発的に出血。止血と再生魔法で対処』
『・・・やばいヘモッた!』

 くそッ! 雑念が入った。癒着が強く、あっちを引っ張ればこっちがといった具合に、ちょっとでも強く引っ張ると管が破けて魔力が漏れる。また、周囲に過剰に漏れた過剰な魔力によって影響を受けたアメリア自身の正常な血管が影響を受け硬化してしまっているようだった。少しの傷からの魔力の漏洩も避けなければ。

『20、10、5、0・・・対処完了』

 数が多い。処置範囲はもっと大きいのだが、細胞の取り残しがないようイデアはミクロレベルの世界を見ているから、実際に問題が起こっている箇所はかなり極小であるのに対し、余計にこの他愛のない損傷が無視できないし焦ったい。

『続いて病理に移ります。細胞の異常増殖期は既に過ぎ安定しているようです。切除した箇所の再生魔法によるファウストの再発は認められません。一先ず、外科的アプローチによる再生回復術は有効です』
『よし。どんどん行こう』
『喜んでいる暇があったら学習してください。このままいくと、確実に24時間はかかります』
『・・・はい』

 悪性ではない。しかしいい知らせに加えて相棒からの実に辛辣な一言。これは落ち込むというか、なんというか・・・

『あれ? さっきより魔力操作も簡単っていうか・・・』
『当たり前です。なんのための共有だと思っているんですか』

 気持ちに対して、さっきよりよりどこにどのくらいの力で魔力を形成すればいいかわかるし、スムーズに魔法器具が動く。これが彼女と共有をするということなのか・・・まあだからって油断はするなと、今日のイデアは僕により厳しい。しかしそれも当たり前のこと。なぜなら人命がかかっているから。

『30、25、40、10』

 だがその直後には、早くも緊張感が一旦切れてしまったせいかミスを連発する。しかしその数も徐々に減ってきて、ついには──

『ほとんどミスはなくなりましたね』
『君の学習能力の高さのおかげかな』
『そうですね』

 先生がいるわけでもない。素人同然の僕のスキルはメキメキと上達して、わずか数十手でプロかそれ以上の正確さを得る。

『予想以上に融合状態の保持にかかる魔力の消費が激しいですね・・・このままだと』
『このままだと?』
『後、約4時間で魔力切れで倒れます』

 こんな力が込み上がってくる状態が後4時間も続くというのも驚異的なのだが、予想以上に魔力消費が激しい。もっと的確に、消費を抑えねば。

『今すぐレイアかエドガーに助手をお願いしてください。ポーションの供給と管理を』
『さすがにこれしながら念話は無理』
『だったら口を動かせばいいじゃないですか』
『あっ』

 局地を見過ぎるとなんとやら、超当たり前のことだが念話ができないのなら口を動かせばいいじゃない・・・って──

『無理だよ! もっと無理!』
『無理でもなんでもやってください! 私はモニタリングとクリップ管理でいっぱいいっぱいです!』

 最もらしいことを言ったイデアに一瞬騙されてしまったが、この極限近い魔力操作の中でそもそも戸口の違う肉体を操作して情報を外部へと伝達することはとてもではないが困難を極める。

『もっと効率的な魔力操作を学習するしかないか』
『相関性に賭けます。ちゃんとやらないと一瞬でもストップすればアメリアは・・・』
『わかってる!・・・次、いくよ』

 こんなことなら・・・と、手術を始める前にしっかり魔力管理をして欲しいと頼んでおくのだった。今の僕が集中を切らすことはすなわち、魔力の供給を一度遮断するということ。つまり現在クランプしている管のクリップまでも解くこととなってしまう。結局、一か八かもっともっと自分が成長することに今はかけるしかない。

『・・・とりあえず、下半身に接続する管を全て切断してクランプした。後は下半身に残った管の癒着部分を全部剥がして摘出すれば、下半身の手術が終わる』

 それから1時間後、なんとか無数にあった管を腰から下、全て分断することに成功した。後は足にまとわりつく管の癒着を剥がしては取り出すを繰り返すだけだ。できるだけ迅速かつ一片たりとも残骸を残さぬように。不幸中の幸いか、下肢に関しては肉体に対する複雑な浸潤も少なく、どちらかというと蛇化した部分から伸びるものが蔦のように皮膚に絡みついている。ならば癒着部分も足の外皮に多く、まるで被り物のようなそれらを一旦雑に全て切断すると脱皮するように、するりと尻尾部分が足から分離される。そして──

『下肢のモンスター化した部分の分断および、浸潤していた管も全て剥離し摘出完了・・・ふぅ、経過は』
『血圧が142の93に低下。以前少し高いことに変わりありませんが、劇的な改善です。一番大きかった部分の切断で肥大化していた臓器が縮小し始めています。魔力持続予測時間もこの調子でいけば後6時間と4時間の増加です。魔力の自然回復力も考慮すればまあ後10時間は持つでしょう』

 更に1時間後には、一番モンスター化の激しかった部分の分離と摘出が終わった。おかげで臓器の肥大化も改善され始めたようだ。イデアと共有する学習能力のおかげで、魔力操作能力も普通では考えられない速度で限界突破を続けながら成長し続けている。

『麻酔の魔法の強さを調整してください』
『わかった・・・ふぅ、一番派手だった部分が一番簡単だったか・・・』
『これからが本番です。手法は今のそのままですが、もっと細かく大量の課題が残っています』

 ただ、下半身部分の結びつきは確かに強かった。だがそれは、大動脈のように他の根より太い管が多くあったという事で、つまり──

『それから時間経過とともに融合が進んでいます。完全に結びつく前に分断しなければ・・・休んでいる暇はありませんよ』

 時間が経過していくにつれ、他の部分の繋がりは変わりなくより緻密かつ複雑になっていく状況。一息ついて休んでいる暇もないほど、今なお切羽詰まっている。

『次は頭部、脳か・・・怖いな』
『なら覚醒下手術にでもしますか?』
『冗談。既に正常じゃないのにこれ以上もないでしょ。それに、ちゃんと君がモニタリングしてくれるんだろ?』
『はい』

 エキドナを覚醒下状態において手術なんて正気の沙汰じゃない。ただ唯一の救いは、脳への浸潤がほとんどないということ。だが、その周りの頭皮やらにはびっしりと細かい根が1つのネットワークを形成するように張り付いていた。イメージとしてはそんなところ、こびりつく頭蓋骨外の根から発生するこの未知の魔力が脳に電波を送るようにジャミングして悪影響を与えている。シルクが感情を残すやらなんやら言っていたからおそらく、直接的に脳にダメージを与えるようなことがないよう細工を施していたのかこれも不幸中の幸い。

『頭部の管を全て摘出完了。また、モンスター化してできた鱗の除去および修復も完了』
『バイタルにも大きな変化はなし、流石に休憩したくなってきたけど・・・脳の保護は終わったし、いっそセカンドを虚血にしてしまえば』
『そんなことしてしまえばどんな拒絶反応が起こるか』
『わからないね。はいはい、次にいきましょー』

 それから──

『頸部・・・終わった』
『ようやくゴールが見え始めましたね。後もう少し、ここからは・・・なんですか? 感情がニヤついてますよ』
『いや、君が僕のことを認めてくれるなんて珍しいなって』
『何を馬鹿なこと言ってるんですか。マスターがこうして手術で成果を上げられているのは優秀な私の能力とサポートがあってこそでしょう。つまり私は今、マスターを認めているのではなくて自分自身を褒めているんです』
『それじゃあ結局、僕のことも褒めているんじゃ・・・』
『・・・いいからさっさとやらないと、今度寝てる間に入れ替わって徘徊しますよ』

 頭部、頸部と最も注意が必要な手術も終わり、ようやく光が見えてきた。まだアナフィラキシー等も怖いし、肩から下の上半身に臓器と原因であるファウストの種子の処理も残っているが、ここまで来ればそれらを最悪無理やりひっぺがしてしまっても、ダンジョンがアメリアを人間だと認識してくれる可能性も出てくるというもの。

『第一助手兼ナース兼病理医兼共同麻酔科医さん? 僕の腕はどう?』
『集中してください・・・と言いたいところですが、想像以上の成長です。さすが私』

 リアムを通して自分を褒めるイデア。だが、事実リアムの手術の腕(スキル)は神懸かり的な領域へと達していた。ここまでで既に6時間以上もぶっ通しで毛細血管レベルの集中を続け、まだ細かいものも合わせればあと5千以上もの管の根が残っているというのに・・・──

『今後私のことは、フランケンシュタイン博士とおよびください』
『ゾンビはダメでそっちはいいの?』
『なぜって彼の怪物は最初は知能レベルの低いゾンビともそう変わりなかったかもしれませんが、やがて人並みの知恵を獲得するじゃないですか』
『じゃあ君はいつか僕に殺されるわけだ。自らの業の深さに溺れて』
『・・・間違えました。私の獲得したものは、まさにゴッド・サイエンスですから、ゴッドライク・サイエンスではなく、ゴッド。私のことはゴッドとお呼びください』
『じゃあ相棒で君の主人で、更には一心同体でもある僕は一体何者なんだろうね? 神様の・・・弟かな?』
『・・・そもそも、マスターにはすでにエリシアという婚約者がいますから私は殺されないのでは?』
『あ、話をすり替えた・・・でもわからないよ? 結局事実は残るわけだし、君はさらに新しい業を生み出したわけだから、後悔のあまりやっぱり身をボロボロに焦がすかも』
『私はそんなに弱くありません。どんなに残酷な実験でも、そこに正義があれば迷わない心と強さを持っているのです』
『それを人は、図太いともいうね』
『・・・相手がマスターだから成立するんです』
『ナマ言ってるね』

 他愛もない話の中で、お互いに皮肉めいたことを言いあう。いつもは言い負かされいいようにあしらわれるのがオチだが、彼女と思考処理能力やらいろんなものを共有している今なら、ちょっとやそっと、そこそこの言い合いで負ける気がしないから気分がいい。それにしても不思議なものだ。どこか声にしなくとも大体の会話が成立してしまうという状況下にあるのに、こうして何故だか必要ないはずの言葉にして彼女とお喋りをしたくなる。
 ・・・妙な気分だ。まるで小説の中の主人公にでもなった気分。それが必要あるのかないのかの2択問題ではないが、これは間違いなく正解で、行為自体には矛盾が生じているはずなのに、僕が人間である故に正当化できる理由が生まれる。それが安心を求めるものからくるものなのか、楽しさからくるものなのかはわからないが、とにかく客観的に言えば欲求のせいだ。

『エリシアには悪いことをした・・・謝らなくちゃ』
『ケース・バイ・ケースです。彼女にとってマスターは必要な存在なのですから、それに色んなことを考慮しても、生活に支障が出るどころか魔力強化の恩恵もあってプラスであると・・・』
『でも相手が僕じゃなければ、こんなことに巻き込まずに済んだ。転生のことも含めて秘密が魂一つ分増えた。この秘密は別に喋っちゃいけないとかそんなものじゃないけど、後から説明することになった分詐欺だ。紛れもなく、あれは代償だよ』

 だが一方で、人間離れしたイデアと感覚を共有してしまったせいで、要らぬものまで見えるようになってしまった。いや、要らぬといえばその表現は誤りか。あえて言いなおすのであれば、僕が見たくなかった事実がイデアの中に見えてしまったものの中にあったということだ。

『とにかくスクールを卒業するまでに、隠蔽のスキルに似たようなことができる魔道具とか作れない?』
『それだったら可能です。彼女の場合問題なのは、貴族でもないのに異常なマスターの魔力量の影響を少なからず受けているという点と、余計な声をシャットアウトするための魔法でしょう。ステータスを隠蔽で隠せれば後は、本人が隠す努力をするかどうか、彼女自身の意識にかかります』
『その辺は僕がとやかく言えるような問題じゃないね。ヴィンセントさんも交えて後でしっかりと話し合うということで・・・じゃあ他に、変な力が体を蝕んだりとか、将来的な危険はあるのかな?』
『マスターとファウストのような事例もあるために全てを否定はできませんが、純粋な実害の有無を論じれば、それは『ない』です。逆にエリシアの魔族の力の影響から、少なくともマスターがそれをデメリットだと感じることはないでしょう? だから私も今まで黙っていました』 
『ほんと? さっきみたいに何か隠してない? この際だから、他にも隠し事がないかどうか、探っちゃおうかな』
『一部とは言え、思考も共有下にあるために私が嘘を言っていないことはお分かりでしょう? 乙女の秘密を無理に暴こうとするなど、人として最低です』
『それもそうだ・・・って、君は僕なんじゃなかったの?』
『それはそれ、これはこれです』
『はいはい』

 ・
 ・
 ・

「マスター。最後にもう一度だけ確認します」
「なにを?」
「本当に、私と融合してしまっていいんですか? 確率は0.1%にも満たないですが、万が一ということもありますし」
「・・・いいさ。信じてるから」
「そうですか」
「ありがとう。心配してくれて」
「・・・」
「・・・」
「・・・なんだか鳥肌が」
「きっと感極まってるんだね。うんそうだ」
「これからマスターは私、私はマスターになるというのになんか気持ち悪くて」
「そこは素直になろうよ・・・もう最終確認はないだろう? さてと・・・それじゃあ僕たちの出番だね」
「はい。マスター・・・行きましょう」

 ・
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『後は核の摘出のみ──』
『こればっかりはゆっくりと手で掴んで摘出しましょう・・・ゆっくりと、この16時間の中で最も慎重に細心の注意を払って』
「グアアアあッ!」
「麻酔をしているのに・・・痛覚とは違う精神的なショック」

 魔力で覆った手で種子を掴み、アメリアの体からゆっくりと引き抜く。ここまでくればクランプする管も数えられるほどで、同時にアメリアの体には回復魔法をかけてあげるだけだから口を動かす余裕もできたが──

「はぁ・・・はぁ・・・すぅ」

 アメリアをモンスターとしたファウストの種子の引き抜きは、かなりのストレスを彼女に与えた。全ての異物を取り除き終わった彼女の体がみるみるうちに痩せ細っていく。

「・・・ドクン・・・ドクン」
「摘出完了。同時に麻酔の魔法を解除し人工呼吸の魔法陣を残存効果に対して消滅するようプログラム。また、摘出した種子を冷凍し収納──完了」
 
 だが、実に16時間と23分。まだ脈を打つが徐々に鼓動を遅らせる種子を亜空間に隔離してついに、エキドナと化したアメリアのオペが全て完了した。

「バイタルは・・・のでサイナス・・・終わった」

 脈は・・・そういえば、今更だけどこっちの世界って地球の時間と間隔変わらないんだよね。星の位置が必ずしも同じってわけじゃないのに。

「・・・パージ 」

 そして、リアムはそのままベットにへたり込むようにイデアとの融合を解いて、目を虚に膝をつく。リアムのアースアイが分離し、いつもの青色の単色に戻る。白く抜け落ちた髪の毛先の色も、全て黒く染まって──

『お疲れ様・・・リアム 』

 暗く染まる意識の中聞こえた誰かの労いの声が、僕に揺り籠の安らぎを与える。

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