破壊の創造士
021:再スタート
「戻ってきたな、、、。」
 俺がこの世界に送られてはや1か月。新鮮で忙しい生活だったため、ミリアと出会ったのがまるで前日のように思える。
 そんな俺は配下達を連れてこの場所、俺が初めてミリアに出会った森の洞窟に来ていた。
「懐かしいね、リューク。」
「ああ、ヒロイン誕生の一生の思い出の場所だ。」
 ヒロイン? と意味の分からない俺の言葉にハテナを浮かべるミリアに、何でもないと苦笑を漏らして再び洞窟へ目向ける。
・・・本当に色々あったな、、、。
1か月前に来た場所を懐かしむのは変に思われるかもしれないが、この世界に来てから慣れない人付き合いや過酷な戦闘を経て自分を含めた様々が変化した。そのためどこか不変に身をゆだねたいと思っているのかもしれない。それは記憶や自然といったものだ。
『君は変わるよ、いや、確実に変わらざる得ない。』
 
 天使の言葉が俺の耳をこだまする。
「ここがリューク様とミリア様の出会いの場所ですか。」
「出会っていたのが私であったら、、、。」
「すずしぃ~」
 配下達の声が聞こえた。俺は意識を現実に戻し、これからの予定を話した。
「まず出発前も話したが、俺たちが町を出た理由は今回の騒動の原因がほぼ俺だったからだ。カメラの製作者が俺だと知っている人間が少なかったのが不幸中の幸いだが、人の口には戸が立てられない。確実に広まるだろう。」
 全員が真剣な顔をしている。まあ今後の話だから心配はあるだろう。
「そして、俺たちは今回の戦いで魔人の強さを痛いほど知った。部下であの実力だ。本人の力は計り知れない。奴らは情報だと自国を持っているらしい。もちろん部下の数も膨大だろう。そこで、俺も一つの国を創ろうと思う。俺には創造があるから普通よりは簡単に作れると思う。これについて何か意見があるものはいるか?」
「はい!」
 元気に手を挙げたのはリュンムだった。
「どこに国を創るの?」
「この洞窟は、俺たちが入った穴のほかにもっと奥にもう一つあるんだ。その向こうは草原が広がってるみたいだからそこに建国しようと思う。」
「ワシも一つ。国民はどうすんじゃ?国に民は必須じゃ。建国したばかりに、人の集まりも悪くなるじゃろう。」
「国民は最初のうちは生命創造で創る。ちゃんと役目を考えてな。それぞれの職業や種族に適した仕事を与えるつもりだ。そうすれば生活環境も早く整って外から人間がやってくるだろう。」
「いい案じゃ。しかしそれではかなりの魔石が必要じゃな。」
「その通り。だからここに立ち寄ったんだ。」
 全員の頭上にハテナが浮かんだ。
「要するに、ここが一時拠点だ。ここである程度準備が進んだら建国の地へ行く。」
 全員の賛同を経て、俺たちは洞窟で一時暮らすこととなった。暮らしの家具は俺が全て創った。そこそこ広いため、必要なものはすべて配置できた。ベッドはフカフカのウール100%。調理場らしきものも創り、ここで魔物のドロップアイテムを料理する。俺はもちろん洞窟内に風呂を創った。これが一番大事。
「大体のものは用意できましたね。これからどうしますか?」
「まだ日が落ちるまで時間があるし、一狩行こうと思う。」
「この変はそこそこの魔物がいる。効率よく魔石が手に入ると思う。」
ミリア曰く、Aランクの魔物が出ることもあるそうだ。
「それじゃあ行くか。」
俺たちは洞窟の外へ出て、二人一組(ジークルスは一人)で森を探索した。可哀そうだったな、、、。
 何時間がたっただろうか。突然チームリュンムから連絡があった。
『リューク様!リュンムたち凄いのみつけた!早く来て!』
俺は全員に声をかけ、リュンムの存在を感じる方向へ進むと、、、
「なんじゃこりゃ、、、。」
リュンムの足元には、乗用車大の大穴の中に地下へと進む階段が続いていた。
 俺がこの世界に送られてはや1か月。新鮮で忙しい生活だったため、ミリアと出会ったのがまるで前日のように思える。
 そんな俺は配下達を連れてこの場所、俺が初めてミリアに出会った森の洞窟に来ていた。
「懐かしいね、リューク。」
「ああ、ヒロイン誕生の一生の思い出の場所だ。」
 ヒロイン? と意味の分からない俺の言葉にハテナを浮かべるミリアに、何でもないと苦笑を漏らして再び洞窟へ目向ける。
・・・本当に色々あったな、、、。
1か月前に来た場所を懐かしむのは変に思われるかもしれないが、この世界に来てから慣れない人付き合いや過酷な戦闘を経て自分を含めた様々が変化した。そのためどこか不変に身をゆだねたいと思っているのかもしれない。それは記憶や自然といったものだ。
『君は変わるよ、いや、確実に変わらざる得ない。』
 
 天使の言葉が俺の耳をこだまする。
「ここがリューク様とミリア様の出会いの場所ですか。」
「出会っていたのが私であったら、、、。」
「すずしぃ~」
 配下達の声が聞こえた。俺は意識を現実に戻し、これからの予定を話した。
「まず出発前も話したが、俺たちが町を出た理由は今回の騒動の原因がほぼ俺だったからだ。カメラの製作者が俺だと知っている人間が少なかったのが不幸中の幸いだが、人の口には戸が立てられない。確実に広まるだろう。」
 全員が真剣な顔をしている。まあ今後の話だから心配はあるだろう。
「そして、俺たちは今回の戦いで魔人の強さを痛いほど知った。部下であの実力だ。本人の力は計り知れない。奴らは情報だと自国を持っているらしい。もちろん部下の数も膨大だろう。そこで、俺も一つの国を創ろうと思う。俺には創造があるから普通よりは簡単に作れると思う。これについて何か意見があるものはいるか?」
「はい!」
 元気に手を挙げたのはリュンムだった。
「どこに国を創るの?」
「この洞窟は、俺たちが入った穴のほかにもっと奥にもう一つあるんだ。その向こうは草原が広がってるみたいだからそこに建国しようと思う。」
「ワシも一つ。国民はどうすんじゃ?国に民は必須じゃ。建国したばかりに、人の集まりも悪くなるじゃろう。」
「国民は最初のうちは生命創造で創る。ちゃんと役目を考えてな。それぞれの職業や種族に適した仕事を与えるつもりだ。そうすれば生活環境も早く整って外から人間がやってくるだろう。」
「いい案じゃ。しかしそれではかなりの魔石が必要じゃな。」
「その通り。だからここに立ち寄ったんだ。」
 全員の頭上にハテナが浮かんだ。
「要するに、ここが一時拠点だ。ここである程度準備が進んだら建国の地へ行く。」
 全員の賛同を経て、俺たちは洞窟で一時暮らすこととなった。暮らしの家具は俺が全て創った。そこそこ広いため、必要なものはすべて配置できた。ベッドはフカフカのウール100%。調理場らしきものも創り、ここで魔物のドロップアイテムを料理する。俺はもちろん洞窟内に風呂を創った。これが一番大事。
「大体のものは用意できましたね。これからどうしますか?」
「まだ日が落ちるまで時間があるし、一狩行こうと思う。」
「この変はそこそこの魔物がいる。効率よく魔石が手に入ると思う。」
ミリア曰く、Aランクの魔物が出ることもあるそうだ。
「それじゃあ行くか。」
俺たちは洞窟の外へ出て、二人一組(ジークルスは一人)で森を探索した。可哀そうだったな、、、。
 何時間がたっただろうか。突然チームリュンムから連絡があった。
『リューク様!リュンムたち凄いのみつけた!早く来て!』
俺は全員に声をかけ、リュンムの存在を感じる方向へ進むと、、、
「なんじゃこりゃ、、、。」
リュンムの足元には、乗用車大の大穴の中に地下へと進む階段が続いていた。
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