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最強ゲーマーは異世界で無双する ~魔法でつくる自由な国~

塩分不足

5.旅に出ようと思います

 観測できる世界の限界を確認した春人は、一旦最初に見つけた崖まで戻っていた。そこでこれからの事について考える事にした。
 
「さて……これからどうするかな」

 ここは俺の良く知るMLOの世界じゃない。あの枯れた大地がそれを物語ってる。マップが未開拓なのも単にまだ俺が行ってない場所だからだ。ただ全くの別世界ってわけでも無いらしい。MLOで身につけたスキルや魔法は使えるし、アイテムもそのままだ。たぶんここは、MLOに限りなく近い世界なんだと思う。それで考えるべきはこれからどうするかだ。
 アニメとか漫画のだと、こういう異世界に飛ばされた主人公は大抵元の世界へ戻る方法を探すわけだが……

「う~ん……別に帰りたいとは思わないんだよなぁ」

 元の世界に全く未練が無いわけじゃない。ただそれ以上に、俺はもっとこの世界の事を知りたいと思った。この世界にはきっと、俺がまだ知らない事がたくさん眠っているはずだ。新しいモンスター、新しい装備、それから何と言っても新しい魔法! そういう未知がこの世界にはあるかもしれない。そう思うと身体が疼くんだ。

「決めた! 俺はこの世界の事が知りたい。だから、世界中を巡る旅に出よう!」

 マップ上に表示されていない土地を巡って、知らない知識を身につけて、知らない景色を見に行こう。そのついでに、俺がこの世界へ来た経緯を探ってみるか。帰りたいとは思わないけど、やっぱり気になるしな。そうと決まればさっそく出発―――

「っとその前に、装備とかアイテムの再確認をしておこう。さっきドラゴンも居たって事は、他のモンスターだっているだろうし、遭遇したら戦闘になるかもしれない」

 そうなった時に対応できるだけの準備をして置こうと、春人はインベントリ画面に眼を通した。

 う~ん、やっぱり一々このウィンドウを表示しないとアイテムが使えないのは面倒だな。ゲームの頃ならショートカット用のスロットが用意されたけど、今はそんなの無いからなぁ……。おっ? このアイテム……もしかして使えるかも!

 春人が注目したのは、マジックバックと呼ばれるアイテムだった。これは比較的初期のクエストで得られるアイテムで、獲得時にインベントリの容量が拡大する。取り出されたマジックバックは、見た目上ただのポーチだ。とても大量のアイテムが収納できるようには見えない。しかし、このアイテムの説明文にはこう記されている。

 マジックバック。内部が異空間と繋がっており、無限にアイテムを収納する事ができる魔道具。

 春人はバックの蓋を開き、中に手を入れる。その手は飲み込まれるようにみるみる中へ入っていく。なんと最終的には肘より上まですっぽりと入ってしまった。

「これならいける!」

 バックの蓋を開けたまま、今度はインベントリ画面を開く。そこから頻回に使いそうなアイテムを次々に選択。それをバックの中へ落としていく。

 思ったとおりだ。このマジックバックがあれば無限に収納できるぞ。MLOの頃は単なるインベントリ拡張アイテムだったし、このフレイバーテキストもただの演出でしかなかった。だけどこの世界では、このテキストに記された事が現実になってる。マジックバックは文字通り魔法のカバンだ!

「これで大体は良いか。じゃあ次はどこへ行くかだな」

 春人はマップを見ながら考える。

 ここまマップ的に端っこだし、やっぱり向かうなら中央だよな。中央付近まで行けば、国とか集落とか何かしらあるだろう。まぁこの世界に、俺以外の人間がいればの話だけど……。さすがに居なかったらショックだなぁ~

「まっ! それも含めて確認するとしよう。それじゃ―――グラスルーラ!」

 飛行魔法を使った春人は空へ飛び立つ。空中で一旦止まって方向を確認し移動を開始した。

「風が良い感じだぁ」

 移動を続けながら景色を眺める。下は一面森が続いていて、空も特に変わらない。そのまま移動を続ける事二十分が経過した。

 相変わらず一面森! 右も左も前も森! 出発してだいぶ飛んだはずなんだけど、全然景色が変わらない。今ってどの辺りなんだ?

 春人はマップを表示した。出発した地点よりもほんの少しだけマップが開拓されている。アイコンもその分中央に近づいてはいた。ただ、

「えぇ! まだ全然進んでないじゃん!」

 飛行スピードは結構速いし、真っ直ぐ飛んでる分距離は稼げてるはずなのに……ひょっとしてこの世界、俺が想像してる以上に広い? これは移動方法を考えないと駄目かもしれない。転移の魔法もあるけど、あれは一度訪れてる場所じゃないと飛べないから、この未開拓状態の世界じゃ使えない。今の所はこの移動方法が一番早いけど、俺の魔力だって無尽蔵じゃないし、このまま飛び続けたらいつか魔力切れになる。

「何か乗り物がほしいな。もしくは使い魔とか」

 MLOでの移動は、主にマップ上にある拠点同士を繋ぐポータルを使っていた。そしてMLOに召還獣とか使い魔的なシステムは無かった。だけどこの世界なら動物を飼いならしたり、モンスターを使役したりもできるんじゃないのか? そのうち試してみよう。

「できればさっきのドラゴンを―――ん?」

 上空を移動中、森の一部に光が蠢いているのを発見した。

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