本気の恋
めんどくさい
 HRの最中、龍は先生の話などまったく聞かずに机に突っ伏して気持ちよく眠っている。すると突然、龍の頭に大きな衝撃が走った。
「イッタ!!誰だよ頭叩いたのは!」
 自分が悪いにも関わらず、龍は反射的に怒鳴り上げてしまった。目の前にいたのは明らかに怒っているのだが笑顔なガタイのいい担任だった。
「おはよう、八雲くん。よく眠れたかい?」
「あっ、先生おはよーございます。」
 丁寧な口調が余計に恐さを際立たせており、龍はぺこぺこしながら挨拶をするしかなかった。
「喜べ、八雲。お前にとっておきのプレゼントがあるぞ。あの名誉ある体育委員にお前を任命しよう。」
 担任は先ほどの笑顔とは別の種類の笑顔となり、龍の方をいやらしく見つめながら言った。
「えぇ· · ·。それは無いっすよ先生。」
 龍が体育委員を嫌がるのはいくつか理由があった。
 1つ目は、ただめんどくさいという単純なものである。龍は基本的に何事に対してもやる気を起こさない。1度本気になれば継続して取り組めるのだが。
 2つ目は、体育の先生が非常に厳しい人間であることだ。元自衛隊の人であるらしく、いつも迷彩柄の服を着ている。そんな人と多く関わる機会がある体育委員をやりたい奴などいるわけもなかった。
 龍が体育委員に任命されたことにより、クラスの男子は大盛り上がりで龍を囃し立てた。
「まぁそう言うな。お前が寝てる間に決まった女子の体育委員はしっかり者の西野だ。西野は去年も体育委員を経験しているから、色々教えてもらえ。」
 担任がそう言いながら視線を向けた先にいた西野という女子を龍はよく知っている。西野は女子バスケ部であり、部活中によく視界に入る。期待のホープであり1年の秋からスタメンに選ばれた実績もある。クールな雰囲気で
ショートヘアの良く似合う女子だ。
 龍は西野に視線を向け軽く会釈をしたが、西野は龍の方に目を向けたままじーっと龍を見つめているだけだった。
(俺、西野と話したこともないしあいつの雰囲気苦手なんだよなー。高2初日からついてねーなー。)
八雲 龍、高校2年生の初日は最悪のスタートであった。
「イッタ!!誰だよ頭叩いたのは!」
 自分が悪いにも関わらず、龍は反射的に怒鳴り上げてしまった。目の前にいたのは明らかに怒っているのだが笑顔なガタイのいい担任だった。
「おはよう、八雲くん。よく眠れたかい?」
「あっ、先生おはよーございます。」
 丁寧な口調が余計に恐さを際立たせており、龍はぺこぺこしながら挨拶をするしかなかった。
「喜べ、八雲。お前にとっておきのプレゼントがあるぞ。あの名誉ある体育委員にお前を任命しよう。」
 担任は先ほどの笑顔とは別の種類の笑顔となり、龍の方をいやらしく見つめながら言った。
「えぇ· · ·。それは無いっすよ先生。」
 龍が体育委員を嫌がるのはいくつか理由があった。
 1つ目は、ただめんどくさいという単純なものである。龍は基本的に何事に対してもやる気を起こさない。1度本気になれば継続して取り組めるのだが。
 2つ目は、体育の先生が非常に厳しい人間であることだ。元自衛隊の人であるらしく、いつも迷彩柄の服を着ている。そんな人と多く関わる機会がある体育委員をやりたい奴などいるわけもなかった。
 龍が体育委員に任命されたことにより、クラスの男子は大盛り上がりで龍を囃し立てた。
「まぁそう言うな。お前が寝てる間に決まった女子の体育委員はしっかり者の西野だ。西野は去年も体育委員を経験しているから、色々教えてもらえ。」
 担任がそう言いながら視線を向けた先にいた西野という女子を龍はよく知っている。西野は女子バスケ部であり、部活中によく視界に入る。期待のホープであり1年の秋からスタメンに選ばれた実績もある。クールな雰囲気で
ショートヘアの良く似合う女子だ。
 龍は西野に視線を向け軽く会釈をしたが、西野は龍の方に目を向けたままじーっと龍を見つめているだけだった。
(俺、西野と話したこともないしあいつの雰囲気苦手なんだよなー。高2初日からついてねーなー。)
八雲 龍、高校2年生の初日は最悪のスタートであった。
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