学校に通うハッカーは好きな人を救うために世界を変えるらしいです。

個性的

第15話

光はまだ服を着ていない。


俺は光に服を着るよう言った。


「なあ光服を着なよ。」


「でも何を着れば良いかな。」


そうだ。


光は家を出てきたばかりで服も持ってきてない状態だった。


俺はせめて俺の服でも着てくれないかと言ったが光は


「男の子の服は悪いけど着れない。」


「でもそれ以外着るものがないだろ。それに風邪をひいてしまってはいけないし。」


そういうと光は照れながら聞いてきた。


「ねえ檜山くんわたしを見て、どう思った?」


「は?」


「わたしの体を見てドキドキした?」


「いやそれは…」


それはそうだ。


好きな女の子の体を見れば、当然ドキドキするに決まっている。


だが俺はその言葉を呑み込み話した。


「それは良いからさ。頼むからなんでも良いから来てくれよ。」


そういうと光は頷きながら言った。


「わかった。檜山くんの服を着るよ。」


「そうかわかってくれたか。ありがとう。」


そう言いながら見た光の顔は何か失望してる感じだった。


そのあと光は俺の服を着た。


しかしその後の空気はなぜか重い。


俺はこの空気をどうにかしようと光に話した。


「なあ光暇だしテレビでも見ないか?お菓子を食べながら。」


すると光は


「うん!いいかもね。」


と俺に言ってくれた。


「先テレビいて光お菓子持ってくるから。」


「わかった。」


俺は、台所でお菓子を取りに行った。


するとあることに気づいた。


お菓子がなかったのだ。


そういえば最近買ってなかったな。


そう思うと俺は待つ光に言った。


「悪い光。お菓子切らしてたから買ってくるわ。ほらうちコンビニ近いし。」


「あっ!お菓子切らしてたんだ。わかったよ。じゃあ一緒に…」


「いやいや光は家出してるからやめといた方が良いと思うぞ。おれがひとりで行ってくるからさ。何か買ってきて欲しいものあるか?」
 

「いまはポテトチップスとチョコレートかな。あとは冷たいオレンジジュースを。」


「了解。買ってくるからな。」


そういい俺はコンビニに行き、光に言われたものと自分が欲しかったお菓子を買いコンビニを出た。


コンビニを出てレジ袋を見てると、1人の男がこちらを見ているのを感じた。


見るとそこには俺と同い年ぐらいのパーカーを被った少年がこっちを見ていた。


しかし顔はパーカーのため見えない。


すると少年は俺に言った。


「TCTCテレビの犯人は僕だよ。園山グループ事件のハッカーさん。」


俺は言葉が出なかった。

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