学校に通うハッカーは好きな人を救うために世界を変えるらしいです。

個性的

第2話

今は11時55分。


もうすぐ12時なんとか準備は終えた。


だがかなり怖かった。


それは当然だろう。


自分は好きな人を守るために犯罪を働くわけだから。


「怖い…こわい…こわ」


そんな時に見たのは桜木の写真だ。


俺は中学の頃から桜木と一緒にいた。


それは修学旅行に行った時に2人で撮った写真だ。


「ねえ檜山くん。一緒写真撮ろうよ。」


「やだ」


「えっ!なんで?」


「なんでって2人で写真撮るのがどうかしてるぞ。恋人でもないし。」


「ふーん。じゃあ撮りたくないんだ。もういいよ。」


「いや!ま…待て!わかった!撮るから撮ってやるからさ。」


「撮ってやるからじゃなくて?」


「撮ってください!」


「はいはい。素直じゃないね。」


「うっ…うるさい!」


そんなこともあったな。


懐かしいな。


あいつは、あの頃明るくて優しくて…


そんなことを思い出すとなんか涙が出てくる。


「俺はあいつが好きになった。でも救ってあげられてない。俺はどうすれば…」


そう思いながら時計を見る。


「え?」


「え!もう残り1分じゃないか!」


そうだ…俺は決めてんだ。


好きなあいつのために…守るために。


よし最後の確認だ。


まずコンピュータウイルスだな。



今日はこれを入れて24時間待ってそのあとにこのウイルスを回収する。


このウイルスは情報を勝手に集めて盗み出す。


そしてその情報の中から証拠を見つけそれを世間に公表する。


あとこのウイルスはセキュリティになりすますと言ったが少し違う。


このウイルスはセキュリティに取り込むんだ。


よくわからないから説明しよう。


まずこのウイルスはAIみたいな学習システムも入れておいたんだ。


これで園山の会社のセキュリティに関する全ての情報をプログラムしてその内容を学習したウイルスはセキュリティの内部に入りその内部に擬態する。


擬態したウイルスはセキュリティが管理している情報を全て盗み24時間後に俺が回収する頃には全ての情報を手に入れてるだろう。


このウイルスはカフラウイルスと言い俺が作ったウイルスなんだ。


まあそんなことを言いながら残る1分もうすぐ始まるな。


よし全てのウイルスの確認だ。


「うん問題なさそうだ。」


「待ってろよ光。必ず助けるからな。」


5…4…3…2…1…


そして日曜日が始まった。


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